山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

剱岳への道 その3(アルペンルート編)

2013年09月29日 22時53分03秒 | 北アルプス
『黒部の太陽』である。

ある年齢以上の人には、すぐピンとくるはず。そう、裕次郎である

自分も、“ピンとくる”側の人間だけれど、

はたしてリアルタイムで見たのか、何年も後に見たものなのか、

今では 記憶ははっきりしない。

ちょうど今年は その黒部ダム完成50年なんだとか…


今回の『剱岳山行』、もう一つの目的が、この「黒部ダム」を含むアルペンルートを通ること…
おサル隊員が、とても楽しみにしていました。


Aが室堂。

そこから「トロリーバス」「ロープウェー」「ケーブルカー」「徒歩」「トロリーバス」を乗り継ぎ

Bの扇沢まで、日本を代表する アルペンルートをたどって行きます。


昨日無理して雷鳥荘まで戻ってきたのは、ゆっくりと そのルートを楽しむ為


雷鳥荘の朝食は山小屋らしからぬ バイキング風、朝からもりもり です。


その朝、室堂は朝から快晴!!
さぁ、室堂散策のスタートです!!


どことなく、早くも初秋の雰囲気を漂わす室堂。


おサル隊員、ごきげん

視界も ( ♪チェンジ ワイパー♪で ) クリアっす!!


はいっ、深呼吸


「みくりが池」も、今朝は くっきり 爽やか。



ん!?



でたーっ!! 雷さまーっ!!
可哀相に、すこしびっこをひいて歩いてました。誰かに踏んづけられちゃった!?
これからは 気をつけるんだぞ~、雷公!!
雷公、ひょこ ひょこ と、ハイマツの中に入っていきました。

最後の最後で、ご褒美もらった気分♪
気分いいもんで、お願いして パチリ



立山(雄山)も、はっきりと見えます。



良く見ると、剱岳の左山裾も、乗越 の向こうから顔を出しています。


バリバリバリっと、朝から忙しく、ヘリコプターが荷揚げしています


名残りの月が、青空にまだ…



ここ、立山が信仰の地、信仰の山だったことを、
改めて思い出させてくれる、日本最古の山小屋『立山室堂』。
古くても、しっかりと どっしりと、存在感がありました。




最後に、名水 『立山玉殿の湧水』を汲んで…


ここは、一般観光客になりきって、も一度 特大の雷鳥ぬいぐるみと一緒に パチリ!!
ちょっこし、恥ずかしかったっす…


立山に御参詣しなかったもんで、バスターミナルに移されていた古い社殿に寄って
無事 剱岳登頂の報告と感謝を…




ここから、『アルペンルート』の旅、いよいよ 始まり始まり!!
さて、まずはトロリーバスで…
長いトンネルで、一気に立山の下を突き抜けます


そんで、トンネルの先の展望台からは、黒部ダムが はるか下に…
ここから、ロープウェーに乗り換えます。
後立山連峰が、ずーっと北側へ続いています。




なんでも、雪崩の被害に遭わないように、一切、支柱のないロープウェーなんだとか…




ロープウェー下の「大観峰」から、今度はケーブルカーに乗り換えます。




そして、ついに『黒部ダム』到着。ここは、徒歩で進みます。


でっけぇーっ!!


50年以上も前に、こんなでっかいもんを、こんな山奥に造ってしまうなんて…
当時の日本人の英知が、ここに集結したんだね!!


放水の水が、霧となって、黒部川にふりそそぎ、そこにいくつもの虹が…


突き抜けてきた山塊が、圧倒的な迫力で頭上に広がっています。


黒部川を、このまま遡って行くと、有名な『下の廊下』。
いつか、歩いてみたいもんです。


アルペンルートを満喫、満足げなおサル隊員。


ダム完成50年を記念した展示が ちょうど展望台下でされていて、
貴重な当時の映像や記録も見ることが出来たっす。
まんま、『プロジェクトX』!!
当時、このプロジェクトに関わった人々の熱い思いに触れ、感動しちゃいました。
やっぱり、日本人って、すごいっす!!

最後のトロリーバス駅まで、再びトンネルを行きます。




最後の駅、扇沢に到着!!
お疲れ様でした。


信濃大町行きのバスを待つ間に、お昼ご飯。
もちろん、食べたのは、名物『ダム・カレーライス』!!


3日間を満喫した、山行も、これで終わり。
お疲れ様~



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剱岳への道 (その2 登頂編)

2013年09月17日 13時35分26秒 | 北アルプス
ん? なにやら ガサゴソ、音が…
例によって山小屋の夜だけに ずいぶん寝たような気はするが、今 何時だ?

ゲッ‼ まだ、さ、三時⁉
確か朝食は、5時だったはず…
するって云うと、今 暗い中で ガサゴソ準備始めた人達って…
暗い内にスタートして
朝食前、というか、夜明け前には概ね登頂の目処を付けちまおうって魂胆なんでしょうか…


それが一人や二人でなくて、けっこうな人数なんで チョット焦ったものの、
我隊は浮き足立たずに、予定通り、朝食後 速やかな登頂を目指します。
だって、空腹では動けないっしょ‼ ( ね、おサル⁉ )

それに ただでさえ足元の覚束無い岩稜ルート、登り慣れた道でもなく、
あの人達は難所の岩場での渋滞を避ける目的なんでしょうが、
ここは慎重に行かねば、うむっ


後立山連峰の「鹿島槍ヶ岳」が、その稜線シルエットを見せています。
天気は何とか回復基調なのは間違いなさそうです。
よしっ、慎重にさえ行けば…

慎重と云えば、事前にNHKの『にっぽん百名山』をみて、急遽用意してきた物があります。
ジャ~ン‼


ベルトから下に装着しているのが、そう、秘密兵器、 
『簡易ハーネス』&『カラビナ』です。
山頂直下の岩場の難所、通称
『カニのタテバイ』、『カニのヨコバイ』
( え⁉ カニを何ばい? 確かに甲殻類は好きですが…)
そこの通過の為だけに用意して来ました。
岩場慣れしていない👫二人にとっての、言わば“保険”みたいなもの。

多少曇っていますが、さぁ、いよいよスタートです。

先ずは最初の関門、『 一服剱(いっぷくつるぎ)』を目指します。
30分程登ったか登らない内に、ぱらぱらと雨粒が…
剱岳を目指すにあたり、珍しく少し弱気なおサル隊員に
雨が降り出したら潔く諦める、それが今回のおサル隊員との約束です。
だけど まだ これ位の雨粒で引き返す訳には…

迷いつつも、気付かないフリをして進むうち、空が明るさを増し、ほっ
見渡せば
いつの間にか岩場が登場。トレッキングストックは もうしまわないとだめだな



剣山荘に 不要な荷物はデポしてきているので、身体は嘘みたいにラクチン。





『一服剱』を越して、いったん下ったあと、再びの急登が始まります。
次に目指すのは、『前剱( まえつるぎ )』。剱岳山頂の前衛です。
剱岳の山頂も、いよいよその姿を現しました。





両側が切れ落ちた場所に渡された橋を、おっかなびっくりの “へっぴり”で渡る隊長。
渡った先を、切れ落ちた崖に沿ってトラバースします。




『前剱』まで来ると、いよいよ山頂が、目前に迫ってきます。










さぁ、登りのハイライト!! 『カニのタテバイ』!!
ほぼ垂直に見える50メートル程の岩壁の登りです。見上げると くらくらします。



幸い、渋滞もなく、自分達のペースで登れそうです。
もっとも、ゆっくり登るつもりなど さらさらなかったし、実際 必死でくらいつく感じで
あっという間の“タテバイ”通過でした…
三点支持の基本と、足で登ることだけを意識して…
あ、瞬間的には、こんな 潰れた「カエル」のような不恰好なシーンも あったみたいです…
あくまでも、瞬間の話ですけどね…

ここの鎖場の通過にだけ、カラビナを通すよう、おサル隊員には指示。
自分は、登りきるだけで いっぱいいっぱい、結局使わないまま通過。
まぁ、何はともあれ、ほっ…




そして、ついに、ついに、ついにっ!!


憧れ続けた、剱岳の頂上に今!!
では、恰好つけて、おサル隊員から、はい、がっちりッ!!

おいらも負けじと エッヘン、パチリッ!!


雲が低く垂れ込め、残念ながら山頂からの眺望は わずかに剱の周辺のみ、
それでもやはり感激はひとしお。


同じ時に登頂を果たした人々の、達成感に満ちた笑顔と高揚感がここには満ちていました…
そういえば、そんな中に、77歳のおばちゃまもいましたよ!!
20何年ぶりの剱岳登頂だそうで、もう齢だし、
これが最後の( 剱からの )見納めの眺めだねぇ… って
自分、そんなふうに考えて山に登ってきた事なかったから、ちょっと複雑な気持ち…
でも、考えたら いつだって、山は“一期一会”、
見るものすべてに感動できる気持ちは失くしたくないね!!


ん?  そういえば、山頂にあるはずの 祠 が見当たらないねぇ…
ま、いいかっ…
( あとで聞いたら、つい最近の落雷で壊れてしまったらしい )

近代測量が始まってから難攻不落で長く未踏とされていた剱岳の山頂に、
何百年も前に修験行者が残していった錫杖があったというのもロマンだけど、
その行者が誰にも知られず ひっそりとここに登り詰めた時の事を想像すると、
不思議な感慨があるねっ…



登ったら、やはり下らなくてはなりません… はぁ
名残惜しいけど、そろそろ行きますか。
しかも ここ剱岳、下りのほうが恐らく難路。
剣山荘に無事帰り着くまでは気を緩めてはいけません。
おサル隊員も その事は自覚しているようで、表情には まだ緊張感をにじませています。





おサル隊員、岩場の歩きに関しては、隊長より得意と見えて、
今回、常に先を歩いています。




ん!? ついに渋滞です。ってことは、ついに『カニのヨコバイ』!?

山頂直下の、急峻な岩場のみ、登りと下りと、別のルートとなり、
登りを“タテバイ”、下りを“ヨコバイ”と 呼び分けています。
いずれにせよ、慎重な足運びが求められるところ…


前の人と、一定の間隔をあけて、さぁ、突入!!
おサル隊員に「最初の1歩目が… 」と話し掛けようとしたら
「(恐がらせるような)余計な事 言わないで!!」と叱られてしまいました。

余裕のピースサインを見せてはいますが、
さすがの おサル隊員も、だいぶナーバスになってきているようです。


無事、通過したようです。
いよいよ、隊長も突入です。



いったん5メートルほど垂直に下り、そのあと水平方向に 岩場を左へトラバースするんだけど
その横への1歩目の足場が、確かに直接 目に見えません。

必然的に“手探り”ならぬ“足探り”となるため、めちゃくちゃ不安で恐い…
もちろん、真っ直ぐ下へ切れ落ちた岩壁なので、
踏み外したら恐らく 『The end』 

ただし、今回、ここの為に用意してきたのが、そう、「ハーネス」に「カラビナ」。
鎖に「カラビナ」の輪っかを通し、支柱まで体と一緒にスライドさせ、
支柱のところで今度は隣の鎖に輪っかを引っ掛け直し、という同じ動作を繰り返す。

これのおかげで、万が一の時でもの安心感を持つことが出来たことが、
実に大きかったっす‼
無事、しかもスムーズに「ヨコバイ」を通過。

むしろ、このハシゴに後ろ向きで足を乗せる時のほうが恐かったっす!!



そして最後の鎖場。ここまで来れば、余裕のポーズも…


おサル隊員は しかしまだ浮かれません。
剣山荘に無事 着いて初めて登頂成功、とばかりに…

というのも、前日 剣山荘に、顔中血だらけになった絆創膏を貼った男の人がいて
その人は、山小屋直前で転んで怪我をしたと聞いていたからなんだ…



イェーイッ!!
無事、到着!!   
無事、登頂、イェーイッ!!


満面の笑みの おサル隊員をお見せ出来ないのが残念。



さて、相談です。
1 ここ「剣山荘」でもう一泊して、明日 立山(室堂)へ戻るか、
2 谷を一つ隔てた「剣澤小屋」へ移って一泊し、明日 立山(室堂)へ戻るか、
3 もう一頑張りして、一山越して(別山乗越を越えて)雷鳥坂下りて、室堂近くまで戻って宿を取るか…

自分としては 2 かなぁ、 と思っていたけど、どうもおサル隊員、
3 を選択したい様子ありあり…
しょうがないなぁ、泣き言言わず頑張ったもんなぁ、つきあってやるか…

荷物をまとめ、ピックアップし、再びスタート。
その後の 別山乗越までの剣澤のきつい登り返しの辛いこと辛いこと、
どんだけ辛かったか、写真が一切無い事からも想像に難くないっしょ!!
雷鳥坂は惰性で下ります。


そして雷鳥平キャンプ場から、室堂方面への最後の登りの
それにも増して苦しかったこと、辛かったこと!!
まぁ、それも 今となってしまえば いい思い出っす!!

立山の雄山方面が見えています。

そして、雷鳥平キャンプ場と、その向こうに 越えてきた別山乗越方面も

大日岳方面も…



倒れこむように『雷鳥荘』へたどり着き、やっと一息。

そして至福の お風呂タイム!!

檜の香る、眺めの良い、最高にいいお風呂でした。


で、風呂上りには もちろん、これ!!


ゴキュ ゴキュッ ゴキュッ、プハーッ!!
たまらないっす!!

そのまま、夕食へ突入!

部屋は2段ベッドタイプ!


夕食後は、暮れ行く室堂を、まったりと堪能です。

雲もきれいに取れて、明日の天気に期待が高まります。











きっと 心地よい疲れが、今日も熟睡へと 誘ってくれるでしょう…
おやすみなさい…

( まだ続きます、ごめんなさい… )



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剱岳への道 (その1)

2013年09月07日 20時20分12秒 | 北アルプス
剱である
そう、国内の「一般登山ルート」を持つ山の中で 最難関と云われる、
あの剱( つるぎ )である


ロープ必須だったり、ロッククライミング中心の“岩登り”とは一線を画してはいるものの
今も容易に人を寄せ付けないオーラを放つ、
King of Mountain、「 TSURUGI 」
その最上級にランクされたお山を目指した、晩夏の3日間の、
はじまり、はじまり…


8月23日夜、今回もお世話になったのは、『毎日アルペン号』夜行便。
ここ数日、日本海側では大雨が続いていたし、東京も今夜は雨。
だが、天気は回復基調 ( と信じ込みたいところ… )、なんとかなるかなぁ…


あらーっ!?

剱岳への登山口、「室堂」へ、トロリーバスやらロープウェーへの乗り継ぎなしに
唯一ダイレクトにアクセスできる 富山側からのルートだったんだけど
見通しが甘かったか!?

麓はこの時点で ほとんど小降り。
出鼻で頓挫しかけた今回の剱岳登頂大作戦だったけど、
何とか1時間ほどの待機で、室堂へのルート 通行再開ホッ…
バスは 濁流の渓谷沿いに、どんどんと高度を上げていきます…


室堂ターミナル、到着。
さすがに日本を代表する『アルペンルート』の中心。
こんな天気の中、すでに たくさんの人が…。


富山名物の、『鱒のすし』が付いたおそばセットで、まずは腹ごしらえ!!

美味いっ!!


さて、計画では 今日は『剱岳』登山への前進基地、『剣山荘』までの道のり。
バスでの到着の遅れを考慮しても 時間的にはまだ十分余裕があるので、
更に1時間ほど雨脚が弱まるのを待って、用意を整え、さぁ 行くか…





夏休みだけあって、室堂散策の人、立山( 三山 )を目指す人、そして剱岳を目指す人
たくさんの人がいます。




高校卒業時に、立山に来た事のあるおサル隊員によると
晴れていれば ここはすごい眺望の良い所らしいけれど、残念ながら今朝はまだガスの中。
帰路に戻ってきた時の晴天に期待し、ここは さくっと通過します。




下っていくと、雷鳥沢が見えてきました。

ここにはキャンプ場があります。気持ち良さそうな幕営地だなぁ…


雷鳥沢キャンプ場まで下りきった所で沢を渉ります。この先でいよいよ急登が始まります。






そして約1時間
ハァハァハァ…  ガスが切れたタイミングで振り返ると、雷鳥沢越しに室堂平が望めます。
こんなに 登り返したんだ…

「立山」方面も、今日はガスに包まれています。


最初は少し肌寒いかなぁ…くらいだったのに、体温があがり、気が付くと少し汗が流れだしています


急登の「雷鳥坂」を やっとこさ登りきった場所が、別山乗越( べっさんのっこし )。
稜線を吹き抜ける風が冷たく、「剱御前小舎」で昼ご飯代わりの カップヌードル。

ところで ここの売店で、狸(!?)の かたち そのまんまの毛皮を売ってました!! びっくり!!

この山小屋は、剱岳方面に眺望が開けているので、
鹿島槍ヶ岳越しのご来光の撮影にベストポジションで 写真愛好家に人気だとか…
ふ~ん、そうなんだ…
ガスっている今は、あまり魅力を感じないけど、ね


ここからはもう、剱沢方面へひたすら下るだけ。
残念ながら今日は眺望はないけど、
晴れてれば、ここで初めて『剱岳』の威風堂々とした威容が望めるところ…
大っきな雪渓脇を、「剱沢小屋」方面の右ルートを選択し、すすみます。


ときどき、青空も のぞくようになって来ました。
明日の『剱岳』登頂、なんとか天気良くなってくれるといいなぁ…

“雪と岩の殿堂”と称されるほど、滑りやすい岩場に覆われた剱岳の山頂部、
もし、雨だったら、潔く諦めよう、とのおサル隊員との約束もあるし、ね







急坂をどんどん下ります。剱澤キャンプ場が見えてきました。
当初、テントで挑もうかという計画もあったのですが、難関の剱岳、
登頂することに全神経を集中しようという 隊長判断で、今回は断念




このキャンプ場、水場もしっかりあるし、水量も雪渓のおかげで豊富、
おまけに夏場は診療所に、派出所(!!)まであるし、
もしかしたら日本一安全な幕営地かも!!

ふと派出所の入口を見たら、なにやら張り紙を発見…
剱岳に向かい、行方不明になった登山者の情報を求める張り紙が2枚…
やはり、侮ってはいけない山なんだね…





さあ、ここまで来たらあと一息。小さい雪渓、沢、谷を越え、
少しだけ登り返せば、今日のお宿 『剣山荘』に到着するはず…







見えてきました。
何年か前に雪崩で全壊し、建て直したという「剣山荘」の姿。





「別山乗越」方面を振り返ると、歩いてきた道筋と、さっきの「剱澤小屋』が谷越しに見えます。

改めて ぐぐっと、寄って見ると…
あちらも なかなかいい感じの山小屋です。
明日、登頂後、剣山荘に連泊するか、剱澤小屋へ宿を移すか…
ちょっと悩みどころだね




そして 剣山荘 到着!!


ここ剣山荘からは、剱岳の山容を、その全貌を望むことはできません。
『一服剱( いっぷくつるぎ )』、
そして『 前剱( まえつるぎ )』の2つの急峻なピークが前に立ちはだかり、
剱さま、その姿を容易に見せてくれません。
しかも今日は、山頂方面は雲に隠れたまま…
わずかに、山頂から東に連なる八峰の端だけが姿を見せています。
そんな端っこだけでも すげーっ!!
改めて 声が漏れてしまいます。


その向こう側には、後立山連峰(うしろたてやまれんぽう)の一つ、
鹿島槍ヶ岳が そのシルエットを浮かび上がらせています。
明日は、晴れるといいなぁ…

いよいよ明日、山に登り始めて以来、「いつかは…」と思い描いてきた憧れと畏怖の山に、
登ります。
山の神さま、お守り下さい、ね。



さて、剣山荘である。
こんな山深い場所にある小屋とはとても思えないほど、きれいな山小屋です。



ま、まじっ!? なんと、シャ、シャワー室があるではないかっ!!

水に恵まれた、この場所だからこそだね。

汗を流してさっぱりした後は、そう そう、山宴会!!
今回も、食材担当のおサル隊員が面目躍如!!

しかも ポップコーンとは!! ナイス チョイス!!




( まだまだ続きます、たぶん… )



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北アルプスの夏 西穂高岳(その2)

2013年09月03日 15時05分48秒 | 北アルプス
さて、消灯前の8時過ぎには爆睡していた warazaemon 隊長、
深い眠りに かなり満足して目を覚ましました。
久々の充実した眠りに、こりゃだいぶ寝たなぁ… そろそろ夜明けも近いかなぁ…
腕時計に目をやると… じぇじぇじぇっ!!
まだ11時35分!!
山マジックです。
たぶん街より空気が薄い分、時間の進み方も ゆっくりしているんでしょう…

3時頃、トイレに立ったついでに外へいってみると…    《イメージ画像です》

こぼれるほどの星が、夜空に瞬いていました。


そして…

澄み切った、きれいな朝が、また やって来ました。

うん、睡眠十分、体調万全、天気OK、すべていい感じです!!
今日は 行けそうな気がします!!

迷わず、( 新調した ) ヘルメットをかぶって  テヘッ
西穂高岳目指して、GO!!



出だしは、朝靄にまだ包まれた道を、昨日の丸山までたどります










ん!? 濃い霧に、ハイマツ、高山の稜線…  って、この条件は…


キャーッ!! でたーっ!! 雷さまっ!!

テンションMaxで、進みます。後ろを歩いていたご夫婦に教えてあげたら、あちらも盛り上がっていました


だんだん、ガスも晴れだしました



遥か下に、上高地や梓川の流れも望めます…



確か、2月に来た時に撤退したのは、この辺じゃなかったかなぁ…
って ことは、そろそろ『独標』が現れてもいい頃…  ん!?

出たーっ!!  あれかっ!!




『独標』の上に立つ人影も見えます。


よーし、まずはあそこを制覇だ!!


かなりな 勾配の岩場を登ります。
びびり隊長、心の中で呟きます… ( こりゃ、雪の時、ここまで来ても だめだったんじゃない!? )
あ!?  おサル隊員に笑われた…
心の中で呟いたつもりが、口に出してしまっていました、タハッ


タモリ倶楽部のマーク、 ではありません


で、まずは最初のピーク、制覇です
おサル隊員、高いところの岩場にも 動じません。








「前穂」から「奥穂」へ続く、『吊り尾根』が、そのシルエットを見せています。
いつか、我隊も このルートを 歩くことが出来るのかな?
そのためには、西穂高岳までくらいの岩稜ルート、軽くクリアしないとね…



そう、とりあえずは、この目の前に続く ギザギザルートを…



ここ『独標』が、主峰の西穂高岳から数えて11番目のピーク。
深呼吸して、少し周りの風景を楽しみましょ!!





8割がたの登山客が、ここ「独標」で引き返していくらしいけど、我隊は これからが本番
何でも、「独標」から先に下る時に、足がすくむようなら 
無理せず引き返せとガイドブックにも書いてあったけど…
え~い、ままよ、行ったれ~!!


ふーっ、意外とあっさり、クリア、出来た
だけど まだまだ全然、気は抜けないよ





「独標」の次の、判りやすいピークが『ピラミッドピーク(8峰)』。
名前の通り、ピラミッドみたいな 四角錐に尖った山頂が特徴らしい…



ベテランの単独登山者が、休んでいました。
ここまで来て、やっと主峰の 西穂高岳が、そのギザギザ稜線の向こうに姿を現した。




よーし、緊張感を切らさないうちに、一気に行ってしまおう…
最後の登り、ピーク直下の一枚岩が、要注意って 確か書いてあったっけ…


確かに登りと下りの狭いルートが、その一枚岩上でクロスするので、ドキドキする…
あ゛ーっ!!
下りの人をやり過ごそうと、ルート脇へ避けていたおサル隊員の鼻っ先を
上の人が蹴り落としてしまった石がかすめて落ちていきます。
危機一髪!!
ガイドさんらしき その人、ひたすら謝っていたけど、やっぱりこういうところ、
何が起こるか油断できないね。



無事、やり過ごせた後、一足先に登ったおサル隊員が隊長を撮っています。
ここは、余裕の 涼しい笑顔を見せないと、ね。


や゛ったどー!!
高所恐怖症のびびり隊長でも、ここまで登ることができました!!



前には、「奥穂」へ続く、北アルプス最難関ルート!!  ( たぶん、ここは僕らには手におえないでしょう… )


そして、振り返ると 乗り越えてきた ギザギザの稜線…


「槍ヶ岳」の、あのトンガリも、見えていました






西穂高岳 登頂に高揚していた気持ちも、落ち着いてくると 否応なく現実に直面します。
そう、登った頂は、下りなきゃなんないんです…
しかも岩場は、下りこそが、気を引き締めないといけないところ…
あせってもしょうがないし、着実に行きましょう

あら、剱も見えていたんだ!! 待ってろよ、剱!!


おサルの従者 従えて、下って、下って、時々登り、また下ります


最初の関門、「独標」の下りまで、戻ってきました。
ここを登って、も一度下れば、岩場はおしまい。
がんばれ、自分




なんとか、丸山近くまで戻ってきました。
振り返ると、今日 僕らを受け入れてくれた稜線が、早くも雲に隠され ずいぶん遠くに感じられます。
ちょっと胸がキュンとなる瞬間です。
こうして記憶のページの中にしまわれていくんだね、きっと…
稜線越しの、夏空の青と共に…




でも、おセンチよりも、やっぱり食い気です、食い気!!
西穂山荘名物のラーメンに、高菜ご飯、トン汁!!
( あ、もちろん二人分です、これっ )




山荘にデポしておいた荷物をまとめ、
上高地側へもう一頑張りして下りるか、はたまた 来た時と同じくロープウェーで下りるか
さんざん悩んだものの、結局 ロープウェー駅のところまで、のんびりと戻ってきました。
今はただ、温泉入って、ビール、が 我慢できないくらいに たまらなく魅力的です。

バイバイ、西穂高!! また、別の季節に、来るからね


おサルさんは、雉さんにでもお便りでしょうか



と、ここで予想外のアクシデント。
お盆中ということで、渋滞を用心して早めに予約していた 松本からの「あずさ」に乗るには
バスの乗り継ぎを考慮すると、このままロープウェー降りると同時にバスに飛び乗らないと間に合わない!?
Oh,My God!!


ここで、“山行以外全般”にこだわる おサルが才能発揮!!
松本までとりあえず向かい、「あずさ」の予約を変更、
その後で 市内の銭湯で汗を流し、駅前で打上げ!! という、斬新なスーパープランニング!!
しかも駅前の名店、『萬来』は、山男御用達の居酒屋で、3時から営業。
ここの「馬刺し」は絶品よ!! って、
おサルよ、いったい いつ そんな情報 手に入れていたんだ、脱帽!!






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