山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

北八ヶ岳 にゅう~白駒池 梅雨明け直前編 1

2014年07月28日 01時48分45秒 | 八ヶ岳
例年だと 関東地方の梅雨明けとなるはずの
7/20前後
あらかじめ連休を確保していた隊長。
そこはそれ、
芸の細やかさが自慢です。

今年はちょうど世の中、海の日の休日を加え 3連休です。
「梅雨明け」、「三連休」、「夏休み」
ドラ裏ドラ合わせて 自らツモったみたいな満貫日程では
いくら山の上とて 混雑必至


そこで一日早い 前乗り日程で連休確保
ところが肝心の梅雨明けの方が ハッキリしません。

俗に“梅雨明け十日”と言われる
梅雨明け直後の安定した天気を狙い
北アルプスでもという思惑でしたが
う~ん、どうすべえ…

よし‼︎ どうせ梅雨明けがまだなら
それに相応しい山へ 行っちまえ~‼︎



と いうわけで( 前置き長過ぎ )
やって来たのが 、( 察しの良い方なら もうお判りでしょう )
『 北八つ(北八ヶ岳)』
          




もうすっかりお馴染みとなった茅野駅から バスに乗り
着いたのは やはり馴染みの渋温泉



おサル隊員こそ、雪の無い渋温泉は初めてという事ですが
すっかり ホームグランドとなった八ヶ岳。
リラックスして楽しめる二日間になりそうです…



梅雨明け前とはいえ、
このところ 晴れ男づいてる 隊長、
天気予報は芳しくはないものの、変な自信を持っちゃってます。











はたして心配していた雨も 全然その気配はなく
時折 薄陽も射し始めました、ムフフ
よっしゃー









北八ヶ岳の森は、今回も しっとりと、静かに
歩き出した 隊長とおサル隊員の足音を包み込んでくれます。

むせ返るような 湿潤な空気が あたりを支配し、
樹々を、地面を、覆っています。
生命力が そこかしこに 満ち溢れています。

何かの本で読んだのだけど
苔の生える森は、しっかりと水を貯められる
健全な森なのだとか…

八ヶ岳が、
その麓に、そのまたずっと下に暮らす人々の暮らしを
支えてくれているんだね



登るにつれ 噴き出す汗も、
今回は 心なしか 心地良く感じます。



すれ違う人もまばらな 連休前の森を
足元に気をつけつつ進みます。

湿度の高い森だけに
普段グリップしやすい木の根や 岩が
油断するとツルッといきます
オッと…



今やすっかりメジャーになった『黒百合ヒュッテ』到着です。

どこの山小屋に泊まるか迷ったけれど
アクセスの良さと、ルート設定の多彩さで決定。
( 決して 乙女チックな響きの名前に 惑わされたわけではありません )



小屋の中で 名物のキノコ汁をもらって遅い昼ご飯。

外を見ると、雲が心なしか低くなってきた気がします…
空が泣き出さない内に
中山峠ぐらいまで行って、
眺望を確認して来ましょうかね…









峠のちょっと先に展望スポットがありました。

時折、山にかかっていた雲がきれると
天狗岳の裾と、その向こうの硫黄岳の爆裂火口が望めます。









やはり天気は下り坂…
明日は天気の悪い中、強風の稜線を行くのはやめて
北方向、 “北八つ”の森を彷徨することにしましょう…

まだ向かったことの無い『にゅう』を抜けて、
白駒池へ…



ところでこの『にゅう』
前から気になっていたのですが、山の名前にしては
余りにも中途半端な響き…
「ニュー」?
「乳」?

みそっかす山なんでしょうか?
せめて“山” とか“岳”とか、付けてもらえなかったんでしょうか…

半端過ぎて、
友人に 「 この間の休日、どこに行って来たの?」と聞かれ
「 ん⁈ にゅうにね 登って来てんねん」
「へっ? にゅう?」
「 うん、にゅう」
「 ……… 」


例えば 女友達と憧れのデートにこぎつけた
奥手の高校生わら夫君

趣味の話になって 好きな山登りの話をしたところ
彼女も食いついてきました。

「 へーっ、わら夫君、山に登るんだ、意外ーっ‼︎
「 へへっ、まあね 」
「 ねえねえ、私も最近 ちょっと山登りに興味あるんだ‼︎
「 そうなのっ⁈ 」
「 そうなのっ‼︎ ねえねえっ、今度良かったら、
どこか わら夫君、ビギナーでも楽しめる 素敵な山に
連れて行ってくれない⁈
「 良いよっ、そういう事なら任せてよ、いい山いっぱい
知ってるんだ‼︎ 」
「 そうなの⁈ きゃーっ、楽しみーっ‼︎
どこどこっ⁈ どこ連れて行ってくれるのーっ⁈


わら夫君のその頭の中のコンピュータは 今やスーパーコンピュータ並みの
速さで回転し、ある場所をはじき出しました。

「 そうだ、今 良いところを思い付いたよ‼︎ 」
「 きゃーっ、どこ⁈ 何て山⁈
「 うん、にゅう ‼︎ 」
「 …………… 」




やはり にゅう は あきまへん
私はここに、にゅう の改名を強く訴えたいと思います‼︎
明日は早速、現地へ行き、
実態をつぶさに調べて見たいと思います、うん
( 何のこっちゃ… )



さっ、退散、退散…




次は、「北八ツ」彷徨編です!!





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尾瀬の夏 尾瀬ヶ原(湿原)編

2014年07月27日 14時00分01秒 | 東北
夜行バスで尾瀬入りし、「大清水」を始点に
朝の4時過ぎから歩き始めた我が隊
今回の尾瀬、第一の目的「燧ケ岳」登頂を無事果たし
再び尾瀬沼のほとりまで戻って来ましたが
既にこの時点で歩き出してから、なんと10時間!!

10時間って!!




しかも
閉鎖されてしまっている、本来の「見晴新道」が使えれば、
下った先から『見晴』にある今晩の宿 尾瀬小屋まで
あと30分あるかないかの距離も
まだ たっぷりの3時間半!!

“泣き”を入れても しょうがないか…

今夜の「おまんま」と 
汗を洗い流すお風呂にありつくためには
とにかく 先へ進むしかありません…

進め、○○中年ってか!? 





沼尻の休憩所です。
最初は賑わっていたのですが
この時間から 先へ進む人はもうほとんどいないのでしょう
僕らが小休止を取ってる間に 幾つかのパーティが出て行ってしまい
それを機に 休憩所の店じまいが始まってしまいました。



追い立てられるかのように
休憩所を後にします。

じゃあ、ね ~


実はこの後の 見晴までの道が 足に堪えました。
長く、アップダウンの連続する、視界も狭く 単調で薄暗い木立の中の道…
だんだん無口になる二人👫
<< 歩きながらの 脳内リフレイン >>
※休憩所で、長英新道で泥だらけになったシューズを折角洗ったのに…
休憩所で、もう この後はフラットな木道歩きだとばかり思ったのに…
ぶつぶつ ブツブツ ぶつぶつ…


見晴の手前で、先行していたツアーご一行様に追いつきます
同じくかなり まいっている様子。
聞くと、我隊より更に先に位置する、「竜宮小屋」泊まりとか…

人って現金なもので、
自分より辛い境遇の人と遭遇すると
俄然 余裕が、元気が、湧いてきます。(毒)
そのあとの足取りは 確実に軽やかになりました…

でも一つだけ気になることが…
皆さん、竜宮小屋のお風呂をかなり楽しみにされていました。
そんなに良いお風呂なのかなぁ⁈
乙姫様ならぬ、泡姫様が出てきたりして…
こら、こらこらーこらーっ‼︎
(下衆な表現で失礼いたしました、はいっ…)

「 尾瀬小屋」 到着でございます


石鹸やシャンプーは使用出来ないものの、
汗を流すことのできるお風呂があって
清潔な部屋、温かいご飯に お布団があれば
他に何が入りましょう⁉︎

え⁉︎
生ビール 


確かにそれは必要です、はいっ…

食事を終え、外のテラスでプチ宴会スタート。
食材担当 おサル隊員の出番でやんす。
5軒ほど、ここ見晴には小屋が並んでいますが
静かに、夕闇が 辺りを包み込んでいくのでした…

     

~~~ ・ ~~~ ・ ~~~

翌朝 目を覚ますと、
今度は夜半から降り出した雨が しっとりと、
見晴を包み込んでいました。


おそらく小降りになったり、時折止むことはあっても
雨除けのジャケットは手放せない一日になるのでしょう…

ならば 今日は、 雨を楽しむ一日にしましょう♪
まして、滑りやすい岩に覆われた登山道で知られる至仏山
登頂は また次の機会にして
今日は「三条の滝」を目指してスタートです。






尾瀬には高山植物も多いし、湿原に季節ごとの花が
代わる代わる咲き競います。
年配の方も、その年齢に合わせ楽しめる楽園なんですね…


木道をはずれ、けっこうな山道を下り始めると現れる「平滑ノ滝」


沢登りをする人には 堪えられない滑床(ナメトコ)
暑い夏には、こんな川中を歩いたら最高だねっ!!
もっとも、ここを下った先には、奈落のような大きな落差の滝
「三条ノ滝」が控えているので、
間違っても進む方向を誤ってはなりませぬ…


さぁ、いよいよ三条ノ滝の一望できる舞台へ向けて
更に下ります。


ジャ~~ン!!物凄い水量です。
尾瀬の湿原にたまった水の底が抜けて、
ここから全部 落ちていくみたいな感じ!!



マイナスイオンを浴びまくったら
さっき下ってきた道を引き返します。
登り返しが、ちょっと憂鬱ではありますが…



尾瀬ヶ原まで やっとの事で戻ってまいりました。
ここまで来れば、もうほぼフラットな木道歩き(の はず)
進むべきルートだけ、再確認。


湿原を流れるヨッピ川。
知らなかったんだけど、僕の故郷を流れる只見川の源流でも あるようです。


シックな佇まいの「東電小屋」。


さぁ、ここら辺りから、尾瀬ヶ原のハイライト!!
広い湿原に渡された木道を進んでいくと
次々と可憐なが、が、池塘が、現れ、近づき、去っていきます…


遠ざかりも近づきもせず、遙か遠くに歩く人の列がいつまでも見える一方、
森を抜けた途端 いきなり目の前にすれ違う人が現れたりと
薄く霧がかかった 夢幻の中を歩く魅力に
多くの人が魅了されるんだね…















気がつくと、
湿原の向こうに 残雪を抱えた「至仏山」の山裾が見えてきています…
尾瀬の西の端、「山の鼻」も間近のようです。





尾瀬の旅も、いよいよ終わりのようです。
山の鼻からは、「鳩待峠」へ向け、緩やかな勾配を一登りし
尾瀬とはサヨナラです。

修学旅行か、遠足か、
ネイチャーガイドの人に連れられて
小学生、中学生の子供たちと多くすれ違うようになりました。
君たちの世代にも この貴重な自然を
尾瀬と言う、奇跡の楽園のような場所を
大切に受け継いでいってあげないとね…






また来るね、尾瀬。
今度こそ、至仏山に、再々チャレンジ。
その時は、南の端から、尾瀬ヶ原越しに燧ケ岳を望むんだ。






次は、梅雨明け直前、「北八ツ」編です!!





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尾瀬の夏 燧ケ岳編

2014年07月23日 01時37分59秒 | 東北
夏が来~れば 思い出す~ 遙かな尾瀬~ 遠い空~

…ってな訳で、4年ぶりでしょうか!?
“遙かな尾瀬”へ、行って参りましたぁ!!

関東も、今日辺り(7/22) いよいよ梅雨明けのようでげすが
尾瀬を訪ねた7月6日、7日は
まだまだ梅雨の ど真ん中でした。

最近、 「晴れ男」づいてる隊長、
確保しておいた連休を無駄になどするものか、と
天気予報とにらめっこして、
よしっ!! ここなら大丈夫と、お天気優先で選んだ先が『尾瀬』でした。





急遽決めた割に、夜行バスもすんなり取れて、
やはり全国的にぐずぐずとした天気が続いているからでしょうか…
でも、ここからが「晴れ男」の腕の見せ所
はたして…!?





ウヒョヒョヒョヒョ~ッ‼︎
夜が明けるにしたがって、空がいい感じになってきます。


今回も「大清水」から入って、最後「鳩待峠」へと抜ける縦断コースですが
前回 登ることの出来なかった
百名山の「燧ケ岳」「至仏山」の二座の内
今日は「燧ケ岳」を目指します。





雨に恵まれた日本、
その中でも ここ尾瀬は、
広大な関東平野を擁する貴重な水源地の一つとして存在しています。

だからと言うわけでもないのでしょうが
尾瀬を歩くと、そこかしこ、何気ない光景の中に
湿潤な日本の気候の良さが再認識できる気がします。





鬱蒼とした森の奥に射しこむ陽の光が
美しいシルエットを作り出します…



濡れて苔むした木道に 
時折足をとられそうになるのを注意しながら峠を越えると
いよいよ尾瀬です。

木立の向こうに、「尾瀬沼」が見えてきました!!





やったぜ、ベィビィー!! ( 古っ!! )
尾瀬沼越しに、晴れ渡った空、燧ケ岳が!!





よっ!! おサル隊員、今日も 決まってやんすよ!!



「長蔵小屋」まで、
尾瀬らしい 実に快適な木道が続きます。
やはり尾瀬入りは、このルートに限ります。
( あ、でも御池からのルートも いいらしいですよ…)













ちょうどワタスゲの花が満開を迎えていました。





さあ、いよいよここから燧ヶ岳への「長英新道」へ。
燧ヶ岳への沼側からのルートは あと二本あるのですが、
「見晴新道」と 沼尻とのルートは ともに荒れていて閉鎖中。
なので結局 長英新道を往復せざるを得なく、
時間のロスも 甚だしいのですが、
文句を言ってもしょうがありません…

しかも、この道、メチャクチャ足場が悪く、
道中の半分は ぬかるんだ泥濘のコンディション…

お、おろしたての、おニューの
 「スカルパ ミラージュ」 が…


気を取り直し 進みます。


一気に高度を稼ぎ振り返ると、
尾瀬沼が見事です‼︎

ところで偶然だったのですが、この日は燧ヶ岳の山開きの日‼︎
10時までに山頂へ行ければ、記念の山バッチがもらえるとか…
う~ん、微妙な時間やねぇ…
ま、貰えればいいなぁ ぐらいの気持ちで頑張りましょう。


山頂が望めるところまで、やってきました。


ここで小休止。
すでに充分に眺めは良いのですが、
やはりピークまでは 行っておかないと、ね⁉︎
我隊と前後して登っていた ソロのおっさんが、
クソ暑いし、きついし、もうここで十分じゃん
という オーラを出しまくっていましたが
軽く受け流し、上を目指します。
あ、ザックだけは、ここに残して行く事にします。
どうせここにまた戻ってくるなら
無駄なエネルギーは、使わないに越した事はないでしょ!?







到着です‼︎
い~っ、やっほう~‼︎
ちょっと気取って、パチリッ。




ん!?
さっきザックを置いてきた見晴らしが、ずいぶん下に見えます


北方向を眺めると、残雪のある山、あれが会津駒ケ岳かしらん!?


南方向を見やると、尾瀬湿原と、その向こうに至仏山の山裾が…




ピークの隣にも もう一つ頂きが続き、そちらを歩く人が見えます。

「見晴新道」が使えたなら、
本当はこの頂きを越えて向こうへ進むのですが…


山開きとあって、やはりたくさんの人が山頂にいました。
で、さっきの山バッヂですが、
すれ違った人の話では、あっという間になくなってしまったようです。
やっぱり…




おサル君も、しばし景色に見とれている様子…


こうして見て見ると、改めて尾瀬って、大っきいなぁ…
これだけ手付かずの大自然を、その価値に気付き、大切に守ってきた先人の英知に敬服します。
子供たちの世代にも、大切に受け継いで行ってあげないとね。
いろいろ原発の事では批判も大きいけど
(自分も、関係者や政治家の想定の甘さが招いた その罪を決して許しはしないけれど)
東京電力という、一企業体が ここ 尾瀬の自然を守ってきたことだけは
認めてあげたいと思います。



さて、登ったからには下りなけりゃなりません。
頂上付近だけ、急な岩場が続きます。
慎重に、慎重に、ね、おサル君。
ウキキッ!!







この後、泥どろの道に音をあげつつも、同じ長英新道ルートを戻るしか選択肢は無く
苦行のような下山を続けた我隊であります。

したがって写真は、もちろん、ありません。悪しからず。

下りきって見た、尾瀬沼の湖面の光の なんと美しかったこと…

癒されましたでゲス、はい。



後半、尾瀬湿原編に 続きます…




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