まだ職場がそこそこの忙しさだった10月、とある休日に姉と東銀座で会いました。
自然食のランチを堪能した後、以前より気になっていたレトロビル見学へ
~奥野ビル~
1932年(昭和7年)、かつて表参道にあった同潤会アパートを設計した建築家が
設計したという、築83年の歴史的な建物。
中央区の文化財に指定されているそうです。
戦前の建設当時は「銀座アパートメント」だったということですが、現在は画廊やギャラリーなどが入居しています。
最近は撮影に使われることもあり、この間もドラマで主人公がこのビルに入っていくシーンを見ました。
ビル内の壁は、昭和初期の古いビルによく見る、色彩の濃淡が微妙に違うタイル。
一見、寒々とした雰囲気ですが当時の、趣向を凝らした造りです。
面白いのは、ビル内の階段が壁と窓を挟んで二つ隣り合っていたこと。
本館が昭和7年に建てられた後、昭和9年に新館が増設されたため、そのような造りになっているそう。
そういえば最初の画像を見ると、ビルの真ん中を境目に左右対称のようになっていて、増設されたのがわかります。
隣り合う二つの階段、ちゃんと撮ってくればよかった。
でも、もっと興味深いのは、、、
こちらのエレベーター(上部の階数表示がオシャレ)
なんと、ドアの開閉が手動式なのです。
上にいたので呼んでみました(ハコが降りてくると扉は二重になる)
まず、ここから手で開けて、、、
次にアコーディオン?タイプの、中の扉も手で開けます。
ハコはもちろん押しボタン式(自動)
中は近代的でした^^
階数表示は各階、異なるようでした。
(全部撮ればよかった・・)
隣りは大塚家具さんの、ピカピカの真新しいビルです。
とても対照的でした。
商業の集積地である銀座において、チェーン店が続々オープンし、味わい深い小売店や飲食店は姿を消し、このビルより新しいビルは建て替えられ、趣きやノスタルジーというものがどんどんなくなり寂しさを感じます。
同じ様なビルが増えて、面白みのない画一的な街になってゆく。。。
このビルが残されたように、ほかの歴史的価値のある建物も、その良さを見直して
もらえたら・・と思います。