「あほリズム」(615)

2019-12-01 04:56:49 | アフォリズム(箴言)ではありません

          「あほリズム」

 

           (615)

 

 経済成長の陶酔から醒めたらニヒリズムが待っている。

「覚醒」した中国はこれからニヒリズムの時代を迎える。

それは、クスリと自殺が蔓延する「無聊」の時代である。

何故なら、宗教のない社会に芸術は育たないからだ。つま

り、管理主義の下で芸術を棄てた彼らはニヒリズムに陥る。

 

            (616)

 

 ニーチェは、世界とは生成であり、生成の世界とは変遷

流転する世界で、そこでは絶対不変の《真理》とは幻想で

しかなく、固定的な真理(理性)に基づく世界認識はやがて

われわれを没落させると語った。そして「われわれは真理

のために没落することがないようにするために、芸術をも

っている」と言い、そして「芸術はニヒリズムに対する卓

越した反対運動である。」と言うのだ。

 では、芸術を認めない中国社会はいずれ「ニヒリズム」

へと没落するに違いない。これは何も中国だけのことでは

ないが、管理社会は常にニヒリズムの下で営まれるのだ。