「あほリズム」
(615)
経済成長の陶酔から醒めたらニヒリズムが待っている。
「覚醒」した中国はこれからニヒリズムの時代を迎える。
それは、クスリと自殺が蔓延する「無聊」の時代である。
何故なら、宗教のない社会に芸術は育たないからだ。つま
り、管理主義の下で芸術を棄てた彼らはニヒリズムに陥る。
(616)
ニーチェは、世界とは生成であり、生成の世界とは変遷
流転する世界で、そこでは絶対不変の《真理》とは幻想で
しかなく、固定的な真理(理性)に基づく世界認識はやがて
われわれを没落させると語った。そして「われわれは真理
のために没落することがないようにするために、芸術をも
っている」と言い、そして「芸術はニヒリズムに対する卓
越した反対運動である。」と言うのだ。
では、芸術を認めない中国社会はいずれ「ニヒリズム」
へと没落するに違いない。これは何も中国だけのことでは
ないが、管理社会は常にニヒリズムの下で営まれるのだ。