[2007年8月12日] 京都シネマ
時代設定は原作の古代エジプトから第一次世界大戦の塹壕に、大蛇が毒ガスにと役柄も変わっていいる。
それに歌詞もドイツ語でなく英語だ。(イギリス制作の映画だから当然といえば当然なのだが、ちょっと調子が狂ってしまう。)
日本人がオペラを聴く場合、物語の筋を理解し、その内容に感激すると言うより、音楽の表現の一つとしての声楽-歌唱力に魅力を感じて、圧倒的な響きに酔いしれる、というケースがほとんどだと思う。
そもそも、モーツァルトのオペラの話の筋といったら、高尚な芸術というイメージからはかなりかけ離れた、現代の日本でいえば「どたばた喜劇」の内容に近いものが多い。「もっと、気軽に楽しめば」とモーツァルトも思っていたに違いない。
ただ、曲がきれいで歌い手も洗練されているから内容から離れ、歌い継がれているのかもしれない。
映画としては「アマデウス」の方が断然面白いし、モーツァルトもその曲ももっと鮮やかに知ることが出来る。物語としても斬新な解釈とともに、サリエリとモーツァルトの確執が見事に表現されている。「魔笛」の一部も登場するが、こちらの方がずっといい。
「アマデウス」をまだ見ていない人は、是非一見をお薦めする。
オペラといえば、やっぱり「椿姫」だ。話の展開も洗練されているし、全場面美しい曲がちりばめられている。
これをイタリアのゼッフィレッリ監督が映画化した「椿姫」(1982年 イタリア映画)も最高だった。本物の舞台でオペラ「椿姫」を鑑賞しようなんていうのは至難の業だから、この映画を出来るだけ大きな画面、スクリーンで観てヴェルディの世界にどっぷり浸かりたい。
「椿姫」といえばもう一つ思い起こすのは、日本映画の「椿姫」だ。(1988年松竹 朝間義隆監督、山田洋次共同脚本)
今回の「魔笛」同様、時代設定も背景も全く違うが、オペラが好きでたまらない人たちと、タクシー運転手と芸者の忘れられない恋、やさしさと一図の気持ちが印象的ないい作品だった。
「魔笛」-公式サイト
「椿姫」-公式サイト
時代設定は原作の古代エジプトから第一次世界大戦の塹壕に、大蛇が毒ガスにと役柄も変わっていいる。
それに歌詞もドイツ語でなく英語だ。(イギリス制作の映画だから当然といえば当然なのだが、ちょっと調子が狂ってしまう。)
日本人がオペラを聴く場合、物語の筋を理解し、その内容に感激すると言うより、音楽の表現の一つとしての声楽-歌唱力に魅力を感じて、圧倒的な響きに酔いしれる、というケースがほとんどだと思う。
そもそも、モーツァルトのオペラの話の筋といったら、高尚な芸術というイメージからはかなりかけ離れた、現代の日本でいえば「どたばた喜劇」の内容に近いものが多い。「もっと、気軽に楽しめば」とモーツァルトも思っていたに違いない。
ただ、曲がきれいで歌い手も洗練されているから内容から離れ、歌い継がれているのかもしれない。
映画としては「アマデウス」の方が断然面白いし、モーツァルトもその曲ももっと鮮やかに知ることが出来る。物語としても斬新な解釈とともに、サリエリとモーツァルトの確執が見事に表現されている。「魔笛」の一部も登場するが、こちらの方がずっといい。
「アマデウス」をまだ見ていない人は、是非一見をお薦めする。
オペラといえば、やっぱり「椿姫」だ。話の展開も洗練されているし、全場面美しい曲がちりばめられている。
これをイタリアのゼッフィレッリ監督が映画化した「椿姫」(1982年 イタリア映画)も最高だった。本物の舞台でオペラ「椿姫」を鑑賞しようなんていうのは至難の業だから、この映画を出来るだけ大きな画面、スクリーンで観てヴェルディの世界にどっぷり浸かりたい。
「椿姫」といえばもう一つ思い起こすのは、日本映画の「椿姫」だ。(1988年松竹 朝間義隆監督、山田洋次共同脚本)
今回の「魔笛」同様、時代設定も背景も全く違うが、オペラが好きでたまらない人たちと、タクシー運転手と芸者の忘れられない恋、やさしさと一図の気持ちが印象的ないい作品だった。
「魔笛」-公式サイト
「椿姫」-公式サイト