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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

昨年の兵庫県知事選を巡るメディア・報道・SNSの問題点に関した『石川康宏さんの講演』を聴く

2025-02-07 11:11:54 | 世の中の状況について
  【 2025年2月6日 記 】

 昨年の秋から暮れにかけて、衆議院選挙、アメリカ大統領選挙、そして注目の「兵庫県知事選挙」が行われた。総選挙の結果には一喜一憂したが、トランプの再登場には驚くと共に《これからの世の中、いったいどこに行くのだろか》と不気味な不安もよぎったが、さらに驚いたのは、もっと間近な所で起こった兵庫県知事選の結果だった。全会派の賛成で不信任案が可決され、【辞任か議会解散か】に追い込まれた知事だ再び選出されるなんて《有り得ない》と思うと共に、何とも言えない【やるせなさ】を感じた。どうしてこんな事が起こるのか不思議でならなかった。

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 こんな折、地元の9条の会で石川康宏さんをまねいて講演会が開催された。『「SNS時代」の平和と護憲のとりくみ』という演題で、1時間を超える熱演が展開され、【大軍拡政治の現在】、【25年度予算案の問題点】、【北東アジアに平和を】、【総選挙の結果と次のステージを切り拓く】などの話と、話題は豊富だったが、その中で一番インパクトが強かったのは、昨年の暮れに行われた【兵庫県知事選の結果に大きな影響を与えたSNSと若年層を巡る】話だった。
 これを聞いて、うやむやしたモノが少し紐解かれたような気がした。

 石川さんの説得力ある話をここで要約するのは難しいが、ポイントを挙げれば次のようになる。

 ・選挙に入った直後から、斎藤氏は一人で須磨駅に立って、例の《直立不動の姿勢から腰を折った丁重な姿勢》で無言の一人街宣を行なう

 ・それを見た人は「あんな丁寧な挨拶をする人が悪いことをする」なんて有り得ないと思う

 ・小学生のような小さな子どもが近寄って握手をする。おばあちゃんもヨロヨロしながら近づいて「がんばってね」と声をかける

 ・これ全て脚本通りに進められ、その画像がSNSに流される

 ・そこに立花という訳の分からない《助っ人》が登場する
   彼自身は”立候補”しながら自分が当選を目指す運動をせず、もっぱら斎藤氏を利するための行動をする
    -選挙カーもポスターも何もかも2倍の2頭立ての馬力

 ・一方、SNSを駆使して虚偽の情報を流す 彼は政治家でもなんでもなく、政治的信条も何もない。閲覧数増加が期待できる案件を物色し、そのためならどんな嘘でも無責任に垂れ流し、
   広告収入だけを目途とする単なる悪質なユーチューバーである。その際、SNSの特性をうまく利用している

              
                   【 何を参考に投票を決めたか - メディア別割合 】 
   
 上の表は、当日講演会で示された資料とは違うもので、石川さんの提示したものは年代別にその割合をグラフにしたもので、20歳代~30歳代では圧倒的に【 SNS・動画サイト 】が多く、【 新聞・テレビ 】はそれぞれ1桁台であり、逆に60代以上の人は上に行くほど、その傾向が逆で、【 SNS・動画 】サイトは少なく、【 新聞・テレビ 】に依存している傾向が読み取れた。
 それとSNSの特性として、《その個人が嗜好している記事に特化して》表示されるという傾向が指摘される。

 そんなこんなで、思いもよらない終盤での大逆転が起こってしまったが、暗い面だけでもなかったようだ。自民・公明(維新も)に背を向けたのも若者層が多かったという。以前なら【 政治に無関心 】と思われていた人たちが曲りなりとも《改革を意識して》政治に参加してきているという面もあったと。



   【 2月7日 付記 】

 しかし、二人の犠牲者を出しておきながら、しらっとした顔で記者会見をする斎藤知事の顔を見ていると、やり切れない気持ちになる。

            
                      【 斎藤元彦 】


 トランプが再任されて、やり放題の大統領令を出しまくっている。自分の罪を追求しようとした司法関係者の首を次々罷免にし、議会乱入事件を起こした凶悪な犯罪当事者たちに恩赦を与え放免にしたり、スポーツの大会からトランスジェンダーの選挙を締め出す措置をとったりと滅茶苦茶で。「パナマ運河を取り返す」とか「グリーンランドを領有する」とか「メキシコ湾をアメリカ湾に変える」とか、何も知らない小学生か悪ガキが冗談で言いそうなことを平気で(本気で)言い出したかと思ったら、今度は「パリスティナ・ガザ地区をアメリカが領有する」という歴史も民族意識も何もかも無視した暴言を吐く始末!

 【 当選してしまえば、あらゆる罪は免罪されて、何もかも自分の好き放題にできる 】と思っているのだろうか。とんでもなく恐ろしい怪物が出現したものだ。

 それに比べればスケールは小さいが、斎藤知事も「当選してしまえば、免罪される」と考えているとしたら大間違いである。百条委員会をしていた議員が、SNSによる誹謗中傷によって亡くなった。過去の出来事が全て架空の出来事で「自分には問題がなかった」-【自分は何も関係がなかった】で逃げすまそうという姿が映る。

 一方、立花氏は次の金づるを探して、岸和田再市長選にも介入するかもしれないーそんな予感もする。

             
                      【 立花孝志 】


  





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