【 リッフェル湖とマッターホルン 】
スイス旅行【 2019年8月21日~29日 】の全行程
9/21 ■関空出発-(JAL直行便)-ミラノ・マルペンサ空港(ミラノ泊)
9/22 ■ミラノ-(コモ湖畔)-ティラーノ(昼食)-(ベルニナ線・ループ橋)-ディアポレッツァ-(ロープウェイ)-ディア
レッポレッツァ展望台から(ベルニナ・アルプス、ピッツァ・ベルニナ展望)
-(バス)-サンモリッツ(泊)
9/23 ■サンモリッツー(アルブラ線・ランドバッサー橋)-クール(昼食)-(バス)-ベルン(旧市内観光)-(バス)
-ラウターブルネンー(登山電車)-ヴェンゲン(泊)
9/24 ■ヴェンゲン-(登山電車)-クライネ・シャイデック(乗り換え)-(登山鉄道)-ユングフラウヨッホ(スフィンクス展望台)
へ、ユングフラウ、メンヒ、アイガー等パノラマ展望を満喫)-(登山鉄道)-アイガー・クレッチャー駅-(ハイキング)
-クライネシャイデック(昼食)-(登山鉄道で下山)-ヴェンゲン(自由行動、街を散策後、連泊)
9/25 ■ヴェンゲンー(登山鉄道)-ラウターブルネン-(バス)-アンデルマット(昼食)-(バス・フルカ峠)-サースフェー
(ケーブルカーでパンニック展望台(サースフェーの山々、ドーム峰)へ)-(バス)-テーシュ-(鉄道)-ツェマット(泊)
9/26 ■朝焼けのマッターホルンを見に外へ-(登山電車)-ゴルナーグラード(展望台からマッターホルン、モンテ・ローザ展望)
-(登山鉄道)-ローデンボーデン駅-(ハイキング)-リッフェルベルク駅-ツェルマット(昼食)-自由行動-(地下ケーブルカー)
-スネガ展望台(別角度からマッターホルンを眺める)-ツェマットに戻る(連泊)
9/27 ■ツェルマット-(鉄道)-テーシュ-(バス)-シャモニー(フランス)-(ロープウェイ・途中乗り継ぎ)-エギーユ・ド・ミディ
展望台(モンブラン、グランド・ジョラス展望)-(バス)-ジュネーブ(泊)
9/28 ■午前中自由行動でジュネーブ市内散策-(バス)-バーゼル-(ユ-ロ空港から直行便)-帰国へ
9/29 ■午後、関空到着-京都自宅へ
【スイス旅行・第6日目 8月27日(月)〈現地5日目〉- ゴルナーグラード展望台へ-後ハイキング-昼食後、自由行動で「スネガ展望台」へ 】
起きて外を見てみれば今日も天気は晴れだ。出発前は天候のことばかり気になっていたが、明けてみれば晴天続き。なんて恵まれているんだろうと思う。街中や屋内の観光だったら天候のことはあまり気にならないが、山では晴天が絶対条件だ。雨や見通しのきかない山行など最悪だ。
日の出前の時間であることを確認して外に飛び出る。ホテルからマッターホルンのビューポイントである橋までは100mの距離である。早朝であるにもかかわらず多くの人がすでに日の出と朝日を浴びるマッターホルンのの姿を、カメラを持って待ち構えていた。
モノの10分もしないうちにマッターホルンの光と影の様子が変わっていく。マッターホルンの全身に朝陽があたるのを見届けて、人が散っていく。私もそれを見届けホテルに戻って朝食だ。
【 朝食 】
冒頭の地図はツェルマットの街の北方向から南の方向の街と山々を俯瞰したものだが、下の市街図は北を上にして描いてあるから方角が反対である。自分らの泊まったホテルは下の地図の左端にあって、ビューポイントの「日本人橋」へは100mほどの距離である。マッターホルンは川の方向に沿ったずっと左側の方(西の方角)に聳えている。
【 ツェルマットの市街地図 】
メインストリートの「バーンホフ通り」を地図の右側に向かて進む。ゴルナーグラート展望台行登山電車の駅は昨晩着いたツェルマットの駅の向かい側にある。
【 コルナーグラー行登山電車の駅に向かう 】
駅の正面はゲームセンターかちょっと派手なスーパーの入口の様だったから最初はそれとは分からなかった。
8時20分発の登山電車に乗り込む。街からは見えなかったマッターホルンの全容が見えてくる。観光案内書ではわかりにくい山や丘、谷の配置が手に取るように分かる。マッターホルンの姿はこのあたりから見るのが変化とバランスがとれていて一番美しく見える。後に訪れるゴルナーグラードやリッフェル湖あたりでは平らな東壁の真正面すぎて、単なる2等辺三角形の四角錐を見ているようで面白くない。
【 ゴルナーグラード鉄道登山電車の車窓からの風景 】
登山電車は右に左にカーブを切りながらぐんぐん登っていく。車両が大きく向きを変えるに従い車窓の景色も大きく変わる。
←【 ローデンボーデン駅近くからのブライトホルン 】
9時前にゴルナーグラード駅に到着。ツェルマットの標高が1620mでゴルナード展望台が3086mだから1450mあまりを30分弱で一気に登ってきたことになる。他の場所でもそうだったが、高齢者にもかかわらず参加者全員、高山病の症状が出ることもなく皆元気である。
【 ゴルナーグラード駅に到着 】
早速、駅舎から1段上の展望台に行く。眼の前に広がる景色は圧倒的だった。下の写真には入っていないがリスカムの更に左にスイス最高峰のモンテローザがひかえている。リスカムから右へ2つの白い峰をもったツヴィリングがあって、さらに右へ黒い尾根がブライトホルンに続いている。(ブライトホルンは写真の外)
【 圧倒的な迫力のゴルナーグラード氷河 奥の峰、左からリスカム-ツヴィリング(2つの峰)-ブラトホルンに至る稜線 】
【 ブライトホルンとマッターホルン・グレイシャー・パラサイスをバックに 】→
視界を右に移していけば、ブライトホルンの丸い白い頂の向こうに「マッターホルン・グレイシャー・パラダイス」のロープウェイ駅の鉄塔が見える。その更に右奥にはイタリア領域になるロープウェイ駅の建屋のようなものも見える。更に右を見ればゴルナーグラード駅舎の上に立つプラネタリューム観測ドームの向こうにマッターホルンがツンとそびえている。
展望台広場の反対側に移ればツェルマット谷を挟んだヴァイスホルンをはじめとする北側の山々が見渡せる。晴れた見通しの良い日にはユングフラウ方面も見えるというが小さすぎてどれがそれかわからない。下を見下ろせば、午後に行こうと思っているスネガ展望台が見え、その下にはライ湖の水面が黒く映る。
【 午後に行こうと思っている「スネガ展望台」と「ライ湖」を見下ろす 】
景色を満喫し、写真とビデオをカメラに収め、展望広場を後に駅舎に戻る。
ここから電車で1つ下のローデンボーデン駅に移動する。
【 1つ下の駅に移動 】
駅には2日前のガイドとは別の山岳ガイドが待ち受けていて、若干の注意の後2班に分かれて出発だ。ハイキングのコースはアイガー展望ハイキングと同様、超初心者コースで、ガイドブックに初級コースで載っている半分の行程である。1時間半ほどかけて登山電車1駅分だけ下ることになる。
まずはローデンボーデン駅からリッフェル湖へ下る。このコースのハイライトは湖面に映る「逆さマッターホルン」が見れるリフェル湖である。
【 ハイキングに出発 】
【 リッフェル湖とマッターホルン 】
先ほど書いたように、このあたりから見るマッターホルンの姿は単調すぎて面白くない。それでもこのマッターホルンの存在感は大したものだ。富士山と同様どこから見てもそれとわかるし、誰が見てもそれはマッターホルンでしかない。槍ヶ岳も特異な形でその鋭鋒は人を惹きつけるが、規模・大きさがまるで違う。そこに鎮座するだけで世界中から多くの観光客をひきつける。「金のなる木」ならぬ「黄金を惹きつける山」だ。
【 マッターホルンの形は、ここから見る姿より「スネガ展望台」や更にツェルマットの街から見る姿の方がきれいだ 】
「逆さマッターホルン」だけでなく、もちろん道中で眺められる周囲の山々の景観も素晴らしい。ブライトホルンも、途中から見上げるグレッシャー・パラダイスも、マッターホルンの後方につらなう鋭い稜線も雄大で迫力がある。アイガーハイキングもそうだったが、高低さがあまりなく、しかも視界を遮るものもなく終始見通しのきくなだらかな道でありながら、周りの景色は超1級という贅沢なハイキングコースだ。
2km弱の道のりを超スロー・ペースで進む2時間があっという間に過ぎる。
【 駅に到着 】
再び駅から電車でツェルマットまで下る。朝からハイキング中を含め晴れ渡り空に雲1つなかったが、車窓から見るマッターホルンにはガスが掛り始めていた。話を聞けばあんなに雲1つないマッターホルンは珍しいと言うから、改めて自分たちはラッキーだったと思う。
ツェルマットの駅前で昼食をとる。午後は自由行動でそれぞれどこに行くか話をする。グレシャー・パラダイスに行きたい気もしたが、雲も出てきたし時間も関係もあるので、自分らは「より美しい姿」が見れるスネガ展望台に行くことにする。
【 昼食風景 】
荷物を置きに一旦、自分一人だけホテルまで走って戻り、駅前のスーパーで合流した後、スネガ展望台行き地下ケーブルカーの駅に急ぐ。
【 2頭立て馬車 】 【 氷河解けの水が流れる川 】
長い地下誘導路の突き当りに地下ケーブルのホームがあった。
【 スネガ展望台へは地下ケーブルカーで 】
距離はゴルナーグラード鉄道よりかなり短く、所要時間も5分ほどだ。したがって標高もさほどない。来てみて初めてどんな所か分かる。駅舎を出て展望所から下の湖(というより池に近い)に行って驚いたのは、そこで子供たちばかりか親まで水着を着て泳いでいるのだ。夏とはいえ8月後半、しかも2200m以上にある高地の水である。真夏でも上高地に行って大正池で泳いでみようという発想はない。湖岸ではテントを張り水着姿で日光浴を楽しんでいる。本当にびっくりした。
【 ライ湖で水遊びする子供 】
スイスの人は気持ちが豊かだ。物価は高いが、皆あくせく働いている様子はない。日本から見ればスイスは夏の観光地のように思えるが、冬のウィンター・スポーツの頃がスイスの人にとって稼ぎ時だそうだ。冬の3か月で1年分の生活費を稼ぎだし夏の半分は余暇に充てている人もいるという。だから日本人が押し寄せる夏でも休業中のホテルもあるくらいだ。しっかり働き大いに遊び楽しむ。
景色を楽しみながら小さな湖を一周したら戻らなければならない時間になった。
【 下りのケーブルカーであったお母さん 】
帰りのケーブルカーの中で2人の子供を連れた若いお母さんが向かいの席に座った。目の前で気兼ねすることもなく胸をはだけて乳をやっている。往復5000円もするケーブルカーに乗って散歩気分でやってくる感覚が余裕を感じさせる。撮影OKのサインをもらって1枚撮らせてもらう。
商店街で土産物の買い物をしてホテルに戻る。
【 夕食の「チーズフォンデュ」】
夕食は、名物の「チーズフォンデュ」をいただく。毎日これを食べ続けるというのはちょっとつらいものがあるが、一応、食べてみましたという経験をしましたというところか。
今日もいい天気で無事に終わった。明日はフランスのシャモニーに入り、ヨーロッパ最高峰のモンブランを見る予定である。
【 スイス旅行⑦・第7日目 】(シャモニー・エギーユ・ディ・ミディ展望台へ、モンブラン・グランドジョラス展望)へ続く
【 スイス旅行⑤・第5日目 】(フルカ峠を通りサースフェー・パンニック展望台から、ツエルマットまで)に戻る
【 スイス旅行①・第1・2日目 】(最初から見る) へ
スイス旅行【 2019年8月21日~29日 】の全行程
9/21 ■関空出発-(JAL直行便)-ミラノ・マルペンサ空港(ミラノ泊)
9/22 ■ミラノ-(コモ湖畔)-ティラーノ(昼食)-(ベルニナ線・ループ橋)-ディアポレッツァ-(ロープウェイ)-ディア
レッポレッツァ展望台から(ベルニナ・アルプス、ピッツァ・ベルニナ展望)
-(バス)-サンモリッツ(泊)
9/23 ■サンモリッツー(アルブラ線・ランドバッサー橋)-クール(昼食)-(バス)-ベルン(旧市内観光)-(バス)
-ラウターブルネンー(登山電車)-ヴェンゲン(泊)
9/24 ■ヴェンゲン-(登山電車)-クライネ・シャイデック(乗り換え)-(登山鉄道)-ユングフラウヨッホ(スフィンクス展望台)
へ、ユングフラウ、メンヒ、アイガー等パノラマ展望を満喫)-(登山鉄道)-アイガー・クレッチャー駅-(ハイキング)
-クライネシャイデック(昼食)-(登山鉄道で下山)-ヴェンゲン(自由行動、街を散策後、連泊)
9/25 ■ヴェンゲンー(登山鉄道)-ラウターブルネン-(バス)-アンデルマット(昼食)-(バス・フルカ峠)-サースフェー
(ケーブルカーでパンニック展望台(サースフェーの山々、ドーム峰)へ)-(バス)-テーシュ-(鉄道)-ツェマット(泊)
9/26 ■朝焼けのマッターホルンを見に外へ-(登山電車)-ゴルナーグラード(展望台からマッターホルン、モンテ・ローザ展望)
-(登山鉄道)-ローデンボーデン駅-(ハイキング)-リッフェルベルク駅-ツェルマット(昼食)-自由行動-(地下ケーブルカー)
-スネガ展望台(別角度からマッターホルンを眺める)-ツェマットに戻る(連泊)
9/27 ■ツェルマット-(鉄道)-テーシュ-(バス)-シャモニー(フランス)-(ロープウェイ・途中乗り継ぎ)-エギーユ・ド・ミディ
展望台(モンブラン、グランド・ジョラス展望)-(バス)-ジュネーブ(泊)
9/28 ■午前中自由行動でジュネーブ市内散策-(バス)-バーゼル-(ユ-ロ空港から直行便)-帰国へ
9/29 ■午後、関空到着-京都自宅へ
【スイス旅行・第6日目 8月27日(月)〈現地5日目〉- ゴルナーグラード展望台へ-後ハイキング-昼食後、自由行動で「スネガ展望台」へ 】
起きて外を見てみれば今日も天気は晴れだ。出発前は天候のことばかり気になっていたが、明けてみれば晴天続き。なんて恵まれているんだろうと思う。街中や屋内の観光だったら天候のことはあまり気にならないが、山では晴天が絶対条件だ。雨や見通しのきかない山行など最悪だ。
日の出前の時間であることを確認して外に飛び出る。ホテルからマッターホルンのビューポイントである橋までは100mの距離である。早朝であるにもかかわらず多くの人がすでに日の出と朝日を浴びるマッターホルンのの姿を、カメラを持って待ち構えていた。
モノの10分もしないうちにマッターホルンの光と影の様子が変わっていく。マッターホルンの全身に朝陽があたるのを見届けて、人が散っていく。私もそれを見届けホテルに戻って朝食だ。
【 朝食 】
冒頭の地図はツェルマットの街の北方向から南の方向の街と山々を俯瞰したものだが、下の市街図は北を上にして描いてあるから方角が反対である。自分らの泊まったホテルは下の地図の左端にあって、ビューポイントの「日本人橋」へは100mほどの距離である。マッターホルンは川の方向に沿ったずっと左側の方(西の方角)に聳えている。
【 ツェルマットの市街地図 】
メインストリートの「バーンホフ通り」を地図の右側に向かて進む。ゴルナーグラート展望台行登山電車の駅は昨晩着いたツェルマットの駅の向かい側にある。
【 コルナーグラー行登山電車の駅に向かう 】
駅の正面はゲームセンターかちょっと派手なスーパーの入口の様だったから最初はそれとは分からなかった。
8時20分発の登山電車に乗り込む。街からは見えなかったマッターホルンの全容が見えてくる。観光案内書ではわかりにくい山や丘、谷の配置が手に取るように分かる。マッターホルンの姿はこのあたりから見るのが変化とバランスがとれていて一番美しく見える。後に訪れるゴルナーグラードやリッフェル湖あたりでは平らな東壁の真正面すぎて、単なる2等辺三角形の四角錐を見ているようで面白くない。
【 ゴルナーグラード鉄道登山電車の車窓からの風景 】
登山電車は右に左にカーブを切りながらぐんぐん登っていく。車両が大きく向きを変えるに従い車窓の景色も大きく変わる。
←【 ローデンボーデン駅近くからのブライトホルン 】
9時前にゴルナーグラード駅に到着。ツェルマットの標高が1620mでゴルナード展望台が3086mだから1450mあまりを30分弱で一気に登ってきたことになる。他の場所でもそうだったが、高齢者にもかかわらず参加者全員、高山病の症状が出ることもなく皆元気である。
【 ゴルナーグラード駅に到着 】
早速、駅舎から1段上の展望台に行く。眼の前に広がる景色は圧倒的だった。下の写真には入っていないがリスカムの更に左にスイス最高峰のモンテローザがひかえている。リスカムから右へ2つの白い峰をもったツヴィリングがあって、さらに右へ黒い尾根がブライトホルンに続いている。(ブライトホルンは写真の外)
【 圧倒的な迫力のゴルナーグラード氷河 奥の峰、左からリスカム-ツヴィリング(2つの峰)-ブラトホルンに至る稜線 】
【 ブライトホルンとマッターホルン・グレイシャー・パラサイスをバックに 】→
視界を右に移していけば、ブライトホルンの丸い白い頂の向こうに「マッターホルン・グレイシャー・パラダイス」のロープウェイ駅の鉄塔が見える。その更に右奥にはイタリア領域になるロープウェイ駅の建屋のようなものも見える。更に右を見ればゴルナーグラード駅舎の上に立つプラネタリューム観測ドームの向こうにマッターホルンがツンとそびえている。
展望台広場の反対側に移ればツェルマット谷を挟んだヴァイスホルンをはじめとする北側の山々が見渡せる。晴れた見通しの良い日にはユングフラウ方面も見えるというが小さすぎてどれがそれかわからない。下を見下ろせば、午後に行こうと思っているスネガ展望台が見え、その下にはライ湖の水面が黒く映る。
【 午後に行こうと思っている「スネガ展望台」と「ライ湖」を見下ろす 】
景色を満喫し、写真とビデオをカメラに収め、展望広場を後に駅舎に戻る。
ここから電車で1つ下のローデンボーデン駅に移動する。
【 1つ下の駅に移動 】
駅には2日前のガイドとは別の山岳ガイドが待ち受けていて、若干の注意の後2班に分かれて出発だ。ハイキングのコースはアイガー展望ハイキングと同様、超初心者コースで、ガイドブックに初級コースで載っている半分の行程である。1時間半ほどかけて登山電車1駅分だけ下ることになる。
まずはローデンボーデン駅からリッフェル湖へ下る。このコースのハイライトは湖面に映る「逆さマッターホルン」が見れるリフェル湖である。
【 ハイキングに出発 】
【 リッフェル湖とマッターホルン 】
先ほど書いたように、このあたりから見るマッターホルンの姿は単調すぎて面白くない。それでもこのマッターホルンの存在感は大したものだ。富士山と同様どこから見てもそれとわかるし、誰が見てもそれはマッターホルンでしかない。槍ヶ岳も特異な形でその鋭鋒は人を惹きつけるが、規模・大きさがまるで違う。そこに鎮座するだけで世界中から多くの観光客をひきつける。「金のなる木」ならぬ「黄金を惹きつける山」だ。
【 マッターホルンの形は、ここから見る姿より「スネガ展望台」や更にツェルマットの街から見る姿の方がきれいだ 】
「逆さマッターホルン」だけでなく、もちろん道中で眺められる周囲の山々の景観も素晴らしい。ブライトホルンも、途中から見上げるグレッシャー・パラダイスも、マッターホルンの後方につらなう鋭い稜線も雄大で迫力がある。アイガーハイキングもそうだったが、高低さがあまりなく、しかも視界を遮るものもなく終始見通しのきくなだらかな道でありながら、周りの景色は超1級という贅沢なハイキングコースだ。
2km弱の道のりを超スロー・ペースで進む2時間があっという間に過ぎる。
【 駅に到着 】
再び駅から電車でツェルマットまで下る。朝からハイキング中を含め晴れ渡り空に雲1つなかったが、車窓から見るマッターホルンにはガスが掛り始めていた。話を聞けばあんなに雲1つないマッターホルンは珍しいと言うから、改めて自分たちはラッキーだったと思う。
ツェルマットの駅前で昼食をとる。午後は自由行動でそれぞれどこに行くか話をする。グレシャー・パラダイスに行きたい気もしたが、雲も出てきたし時間も関係もあるので、自分らは「より美しい姿」が見れるスネガ展望台に行くことにする。
【 昼食風景 】
荷物を置きに一旦、自分一人だけホテルまで走って戻り、駅前のスーパーで合流した後、スネガ展望台行き地下ケーブルカーの駅に急ぐ。
【 2頭立て馬車 】 【 氷河解けの水が流れる川 】
長い地下誘導路の突き当りに地下ケーブルのホームがあった。
【 スネガ展望台へは地下ケーブルカーで 】
距離はゴルナーグラード鉄道よりかなり短く、所要時間も5分ほどだ。したがって標高もさほどない。来てみて初めてどんな所か分かる。駅舎を出て展望所から下の湖(というより池に近い)に行って驚いたのは、そこで子供たちばかりか親まで水着を着て泳いでいるのだ。夏とはいえ8月後半、しかも2200m以上にある高地の水である。真夏でも上高地に行って大正池で泳いでみようという発想はない。湖岸ではテントを張り水着姿で日光浴を楽しんでいる。本当にびっくりした。
【 ライ湖で水遊びする子供 】
スイスの人は気持ちが豊かだ。物価は高いが、皆あくせく働いている様子はない。日本から見ればスイスは夏の観光地のように思えるが、冬のウィンター・スポーツの頃がスイスの人にとって稼ぎ時だそうだ。冬の3か月で1年分の生活費を稼ぎだし夏の半分は余暇に充てている人もいるという。だから日本人が押し寄せる夏でも休業中のホテルもあるくらいだ。しっかり働き大いに遊び楽しむ。
景色を楽しみながら小さな湖を一周したら戻らなければならない時間になった。
【 下りのケーブルカーであったお母さん 】
帰りのケーブルカーの中で2人の子供を連れた若いお母さんが向かいの席に座った。目の前で気兼ねすることもなく胸をはだけて乳をやっている。往復5000円もするケーブルカーに乗って散歩気分でやってくる感覚が余裕を感じさせる。撮影OKのサインをもらって1枚撮らせてもらう。
商店街で土産物の買い物をしてホテルに戻る。
【 夕食の「チーズフォンデュ」】
夕食は、名物の「チーズフォンデュ」をいただく。毎日これを食べ続けるというのはちょっとつらいものがあるが、一応、食べてみましたという経験をしましたというところか。
今日もいい天気で無事に終わった。明日はフランスのシャモニーに入り、ヨーロッパ最高峰のモンブランを見る予定である。
【 スイス旅行⑦・第7日目 】(シャモニー・エギーユ・ディ・ミディ展望台へ、モンブラン・グランドジョラス展望)へ続く
【 スイス旅行⑤・第5日目 】(フルカ峠を通りサースフェー・パンニック展望台から、ツエルマットまで)に戻る
【 スイス旅行①・第1・2日目 】(最初から見る) へ