【2010年1月26日】
イギリスのといえば『女王の国』とすぐ連想されるが、絶対王制が確立する過程では《簡単に》首がはねられたりして陰惨なイメージが付きまとう。
後世に「名女王」として伝えられ、よく映画に取り上げられる女王は、「エリザベス一世」と今回の「ヴィクトリア女王」であるが、エリザベス女王の誕生をめぐる血なまぐさい経緯にくらベれば、ずっと平和的であるし(実際は知らないが)登場する人物もみなおしなべて「よくできた人」である。その点が映画を見て、どうも物足りないと思うのかも知れない。
このあたりの事情を記したモノの本を読むと、女王と夫であるアルバート公はお互い助け合いながら「共同統治」をしたと書かれている。
しかし、実際はいろいろな葛藤があったと思われる。映画では、ほんの一場面、その一部分が描かれている。夫が女王を助けるつもりで、『政治的な手立て』をするのだが、それに対し女王が「女王は私だ!統治に口出しするのは許さない!」みたいなことを言って激しく反発する。
この映画を観て、つくづく感じたことは、「自分の妻が『女王様』でなくてホントに良かった。」ということだ。
「ヴィクトリア女王-世紀の愛]-公式サイト