令和3年6月3日(木)
河 骨 : かうほね
スイレン科の多年生水草
浅い沼や池、湖の岸辺や小川などに生息する水生植物
水中の葉は細長く膜質。水上の葉は濃い緑色で厚みが
あり、里芋の葉に似て長卵形で葉柄のところに切れ込
みがある。
5~7月頃に花梗を伸ばし、水面を抜けて頂きに径3
cmあまりの黄色の可憐な花を一つだけ上向きに咲か
せる。 5枚の花弁に見えるのは萼片である。
根茎は白色で肥大し白骨に似ているのでこの名がある。
同属に根室河骨、尾瀬河骨などがある。
名前の由来は上記のように、川辺に生えワサビ状の白
い地下茎が白骨に似るという説の他、園芸植物大事典
によると、日本最古の本草書「本草和名」(918年)
に、崔禹錫の「食経」からの引用として「骨蓬」とい
う名を引き、その和訓として「加波保祢」(カワホネ)
と読める。これから骨蓬の音便によりこの名が生まれ
たという。
日本では本属の根茎を薬草として「川骨」(センコツ)
という。別名にセンコツ以外、カワホネ、ヤマバス等
の地方名が在る。
漢方には咳止め、去痰、利尿,強壮作用があるとされ、
他に吐血、解熱剤などにも使用されている。
名古屋の白鳥庭園内の池畔に、「河骨」が見頃を迎え
た。水面に睡蓮のような葉っぱが浮かぶ中、所々に
黄色な可憐な花が覗いている、、、、、。
今日の1句
河骨や花の乏しき池の傍 ヤギ爺