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遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

芒 種

2021-06-05 16:12:04 | 日記

令和3年6月5日(土)

芒 種

二十四節気の一つ。

太陽の黄経が七十五度に達した時で、小満の後十五日目

陽暦では6月6日頃(今年は6月5日)にあたる。

稲、麦などの芒(しのぎ)のある穀物を播種する時期を

指す。 田植えもこの頃から始まり、農家もこの頃から

何かと忙しくなる。 最近では種蒔きは5月初旬頃に、

田植えも同様に早くなっているようだ。

芒(しのぎ)というのは、イネ科の植物の米、麦等の花

の外側に付いている針の様な突起物のことをいう。

種 籾

球果の種子の部分を覆う包麟から、突起が出ている。

俳人の夏井いつきさんの著書:絶滅寸前季語辞典の中に、

「芒種」についての記述が在るので紹介したい。

芒 種

この季語を初めて教えて下さったのは、俳人の山口都茂

女さんだった。ともに囲んだ句座で、都茂女さんがこの

題を出された。彼女の低くて深い「ぼうしゅ」という声

の響きが、体の奥にしみわたっていくような心地がした。

この未知の季語を歳時記で調べているうちに「芒種」と

いう季語の低温だが体の芯に及んでくるような熱気を体

感し始めていたこの感覚を、どんなふうに詠めばいいの

かと、己の体と交信を始めている自分がいた。

うまく言葉として結晶しないもどかしさを感じながらも

その季語の世界に自ら沈んでゆく快感にひたっていた。

(俳人、夏井いつきさんの著書:絶滅寸前季語辞典より

引用した。

 

今日の1句(俳人の名句)

こんこんと芒種の水を呑み干せり   夏井 いつき