令和3年12月17日(金)
火渡り神事
毎年12月16日、熱田神宮内にある秋葉山圓通寺に於いて
「火渡り神事」が行われる。
境内に四間(約7m)四方の大護摩を焚き、「火防守護」、
「諸難消滅」「福徳延命」などを祈願して、護摩の上を裸足
で修験者や信者達が渡り歩くもので、毎年多くの参拝者等が
訪れる。(昨年は、コロナ過のため中止となった)
熱田神宮には、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の草薙剣
を奉納してある。
境内の一角には秋葉山の祠が「火の神様」として祀られる。
古代の日本武尊の時代に大火が起こり、この時に鎮火を助け
たのが秋葉山大権現といわれる。 この事から東海地方では
秋葉信仰が根強く、秋葉山大権現を祀る所が多く存在する。
圓通寺は室町時代に静岡県の普済寺(曹洞宗)の末寺として
再興され、秋葉三尺大権現を御神体として祀られている。
この時に修行に来た僧侶の中に、人間に姿を移した「秋葉
大権現三尺坊」が居り、数十年の修行の後に悟りを開いて、
天狗の姿の「秋葉大権現三尺坊」である事を打ち明けた後
闇夜の中へ消えて行った。
その時が旧暦の11月16日(現在の陽暦12月16日)で、
この日を「秋葉大祭」として、現在の火渡り神事が行われる
ようになったとされている。
昨夜(12月16日)、秋葉山圓通寺(熱田神宮内)で、
一年の汚れを清める「火渡り神事」が執り行われた。
午後七時半過ぎ、燃え盛る炎の勢いが静まると、修験者始め
参加者が次々に「きゃー、熱い」等と声を上げながら大護摩
の上を駆け抜けた。
この神事は凡そ600年前から続いて居り、火災や病気、交
通事故等の七難を消し去ると言われる。
十二月に入り、全国各地で火災のニュースが連日聞かれる様
になった。火災に依り亡くなられる方も多く、悲惨である。
冬場は空気が乾燥し、強風に煽られ大火になり易い。
他人事ではない!火の元には十分気を付けねば、、、、、
自分の身もそうではあるが、他人様へ多大な難儀をかける
ことが何より心配である、、、、、。
今日の1句(俳人の名句)
火事跡を覗いてゐたりランドセル 小林まどか