令和4年3月2日(水)
ぺんぺん草 : 薺の花
アブラナ科の二年草、三味線草ともいう。
日本へは古来から麦栽培と共に伝来した史前帰化植物と考え
られている。
春、田の畔や路傍、土手、荒れ地等何処にも見られる雑草。
直立した茎が伸びその枝先に、白い小さな十字花を多数つける。
果実は倒三角形で三味線のバチに似ていることからぺんぺん草
ともいわれる。 草丈は10~50cm位になる。
花自体はあまり目立たないが、三味線のバチに似た雑草は子供
達に人気が在る雑草である。
早春に開花して、夏になると枯れることから「夏無き草」とか
「夏無」(なつな)が転訛したといわれる。
また、「撫でたいほどに小さく可愛い花(菜)が転訛したとも。
薺は北半球に広く分布し、日本では北海道から九州迄分布する。
花期は3~7月頃まで、越冬するので背の低い頃から咲き初め
る。
花茎を伸ばし総状花序を出して、十字形の4弁の白い3mm程
の花を多数つける。
雑草扱いされるが、日本では昔から食材として若葉を食する。
正月の「七草粥」には欠かせない食材である。
過っては、若葉を摘み採り軽く塩茹でして水に晒し固く絞り、
お浸し・和え物・漬物などで食した。
亦、薬用として広く利用されていた。
天日乾燥したものを煎じたり煮詰めたりして、解熱・下痢・
便秘・吐血・利尿・むくみ・目の充血等に広く効能がある
とされ、万能薬として利用された。
高血圧や便秘などには、一日約20gを煎じて用いると良い
とされている。
昔は、子供達がぺんぺん草を振り回して遊んでいた。
果実の柄を持って下に引き、柄が千切られ皮がぶら下がった
状態のものを振り回す(でんでん太鼓のよう)と、中の種子
が触れあい「チャラチャラ」と音を出す。
今では、殆ど見かけぬ光景である、、、、、、
今日の1句
ぺんぺん草子等振り回す土手の道 ヤギ爺