遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

陽 炎

2022-03-28 16:48:43 | 日記

令和4年3月28日(月)

陽 炎 : 野 馬、遊 糸

春の日、強い日差しのために空気の密度の分布に異状が起

こり、ゆらゆらと物の形が揺らいで見える現象をいう。

この陽炎が盛んな時には炎のように燃えてみえる。

春に多く見られる現象で、強い太陽光線により地面が熱せ

られ、地表付近の空気の温度が高まり塊るように上昇する。

その後に温度の低い空気が入り込み、空気の層が乱れる。

温度により空気の濃度が異なると、浮遊する光の屈折率が

化し、これにより温度の一定しない気層を通して見える

物が揺らいで見える。これが陽炎(かげろう)という。

何だか難しいが、こういった現象は夏の海辺などでもよく

見られるが、うららかな気分にさせる春に相応しいという

事で春の季語となったようです。

副題に、「野馬」(やばという)、「遊糸」をかげろうと

いう。 由来はよく判らないが中国の壮子などにも使用さ

れ「かげろう」の意味で使われている。

日本では、中国からの伝えにより、以前には野馬」を

かげろうとして詠まれている。

春のうららかな日に、野原などにちらちら立ち上る空気、

熱っせられた空気の光が不規則に屈折されて、揺らいで

いる。

はかないものや、仄かなもの、あるかないかの様に見え

る様子を、形容することにも「かげろう」は用いられる

言葉である。

亦、焚火などの炎の上、夏のアスファルト、航空機の

排気による熱にもこの「ゆらぎ」は見られるが、陽炎は

やはり春の季節が似合うようである、、、、。

 

今日の1句(俳人の名句)

かげろふと字にかくやうにかげろへる   冨安風声