F1の小部屋 NEO

F1のリザルトについてあれやこれや好き勝手にコメントしてみようと思います。レース終了後1週間以内に更新(目標)。

2018 ROUND 14 ITALIAN GP

2018年09月09日 00時57分11秒 | Weblog
1位 L.ハミルトン メルセデスAMG
2位 K.ライコネン フェラーリ
3位 V.ボッタス メルセデスAMG
4位 S.ベッテル フェラーリ
5位 M.フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー
6位 E.オコン フォースインディア・メルセデス
7位 S.ペレス フォースインディア・メルセデス
8位 C.サインツ ルノー
9位 L.ストロール ウイリアムズ・メルセデス
10位 S.シロトキン ウイリアムズ・メルセデス

 イタリアGPです。サマーブレイク明けでいきなりダブルヘッダー。FIA手加減無しですね(汗)。ここモンツァはフェラーリとトロロッソにとってはホームグランプリ。特にティフォジ達の期待を一身に背負っているフェラーリのプレッシャーはハンパないでしょう。スターティンググリッドですが、ポールがライコネン、以下ベッテル、ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、グロジャン、サインツ、オコンと続きます。フェラーリ勢がメルセデス勢を抑えてフロントロウ独占。やはりフェラーリ、ここモンツァでは気合の入り方が違いますね。ちなみにライコネン、コースレコードでポール獲得ですよ!これはもう、本人はとりもなおさず「勝つしか!」って感じでしょうね。スタートですが、ポールのライコネンがスルスルっと前に出てイン側のベッテルをすかさずブロック。ベッテルはアウト側に移動してライコネンに並びかけます。ハミルトンはライコネンの後ろに着きます。ライコネンがタイヤスモークを上げますがホールショット。ライコネン、ベッテル、ハミルトン、フェルスタッペン、ボッタスと続きます。高速コーナーのターン3を立ち上がり、先頭3台は第2シケインに突入。ライコネンは単独で侵入し難無くクリア。続くハミルトンはアウト側から侵入。イン側のベッテルを大外でまくろうというところですが、シケインの出口に向かう途中で接触!ハミルトンはそのまま走り去り、ベッテルはスピンして逆方向を向いています。ハミルトンがぶつけたというよりは、ベッテルがハミルトンのどてっ腹にぶつかって弾かれたという感じですね。ほぼ最下位までポジションを落としました。何というアクシデント!ティフォジ達の悲鳴が聞こえてきそうですね(汗)。さて、スタート直後、後方でもアクシデントが起きていました。16番グリッドのハートレー、スタートダッシュが遅れてバンドーンとエリクソンに両側を挟まれて行き場を失います。そして、左からバンドーンにフロントウイングを踏まれ、右からエリクソンにヒットされます。このエリクソンに右側をヒットされたことによりロッドが破損。タイヤがイカれてしまい、走行不可能な状態に。ハートレー、1コーナーに到達する前にリタイアとなりました(涙)。さて、先頭集団です。ベッテルが脱落してしまった今、ティフォジ達の期待を一身に背負うライコネン。しかし4周目、メインストレートで前に出られたライコネンは、第1シケインでハミルトンのオーバーテイクを許すことに。フロントロウを独占していたフェラーリ勢、一気に雲行きが怪しくなってきました。しかし、続く第二シケインでアウト側からハミルトンをオーバーテイク。もの凄い歓声です(汗)。孤軍奮闘するライコネン、ティフォジ達が見守る中、意地を見せます。19周目、第一シケインでボッタスがフェルスタッペンのイン目掛けて侵入を試みます。一方のフェルスタッペン、ボッタスの存在にビビったのか、ブレーキをロックさせてシケインをショートカット。これでフェルスタッペンは、かなりのアドバンテージを得ることになり、結果ポジションを守ったことになるのですが、この場合はペナルティを受けない様ですね。ちなみに45周目、この2台の立場が逆転。イン側のフェルスタッペンをアウト側からオーバーテイクしようとしたボッタスがアウト側に寄ってきたフェルスタッペンと接触。その煽りで今度はボッタスがシケインをショートカットしています。この時のフェルスタッペンの動きが微妙だったこともあり、5秒加算のペナルティを食らっています。ペナルティを告げられたフェルスタッペン、「何の為に?」「心配するな?、ふざけんな!」「キチッとスペースは空けたぞ?」と無線でクルーに対して不満をぶちまけます。フェルスタッペン、完全にキレまくっていますね(汗)。フェルスタッペンは毎レース、何かしらキレている様な気がします。ちなみに、後に3位でフィニッシュすることになるのですが、ペナルディにより5位に降格です。21周目、ライコネンがピットイン。コース復帰後、前方にはボッタスが走っており、前を抑え込まれる形となります。ハミルトンはペースを上げられないライコネンをみて、ピットインのタイミングを遅らせます。28周目にピット作業を終えるも、コースイン時にはライコネンがはるか前方にいる状態。作戦失敗か?と思いきや、ここからがメルセデスのいやらしい作戦の始まりです(汗)。ライコネンが先頭のボッタスに抑え込まれている間に、後方からハミルトンが迫ってきました。この様に2台に挟まれると完全に不利。いい様にやられっ放しですね。ハミルトンが射程距離まで迫って来たところでボッタスがピットイン。これで、ライコネンとハミルトンが一騎打ちの状態となりました。そして45周目、メインストレートでハミルトンがライコネンに仕掛けます。イン側にブロックラインを採るライコネン。対するハミルトンは車体一つ分前に出ました。第一シケインでライコネンをアウト側から大外まくりでオーバーテイク。これで今日の悪役は決定ですね(ティフォジ的に)。その後はハミルトン、ペースを上げてライコネンを8秒以上引き離しブッチ切りでトップチェッカー。フェラーリの聖地、モンツァで優勝をもぎ取りました。やはり、ライコネンよりも7周粘ってタイヤ交換したのは大きかったですね。フェラーリは優勝ことならなかったものの、ライコネンが2位でポディウムに上がったが救いでしょうか。今回メルセデスが採った作戦は、ペースの遅い先頭のボッタスにライコネンを足止めさせ、その隙に3番手のハミルトンを追い付かせるというものです。この作戦を「ズルい」とか「卑怯」とか思ってしまう自分は、プロフェッショナルな考え方が出来ていないんですかね。あ、そいういえばサッカーW杯ロシア大会、日本が対ポーランド戦で、時間稼ぎのパス回しをするという場面がありましたよね。ブーイングを浴びても、最後までその作戦を貫き通しました。日本を決勝トーナメントに送り出す、という目的に向けて、西野監督は断固とした態度でこの戦術を実行した訳です。結果、日本は決勝トーナメントに駒を進めるという目的を達成しました。このパス回しも、「大胆な戦術」という見方もあれば、「セコい」「卑怯」と思う人もいるでしょう。その評価はともあれ、自分は今回のメルセデスの「はさみ撃ち」作戦に似た様なものを感じたのですよ。メルセデスの面々にブーイングを浴びせたティフォジ達は、フェラーリが勝てなかったことに対してでなく、メルセデスの採った作戦に対して憤懣やるかたない思いを抱いたのではないでしょうか。まあ、ハミルトンの終盤のペースをみる限り、ボッタスが抑えなくともライコネンを捉えていたのは間違いなさそうでしたが。それにしてもライコネン、本っ当に勝ちに見放されてますね(涙)。WRCから復帰後のルノーではそこそこ勝っていたのですが、フェラーリに戻ってからは1度も勝てていません。昨年のモナコGPはチームメイトのベッテルにアンダーカットされて優勝を横取りされました。今回のイタリアGPでは「はさみ撃ち」作戦で、メルセデスの2台にいい様にもてあそばれています。優勝する実力はあるのに、必ず何かそれを妨げる要因が出てきてしまう。だって今回ポールですよ?レースの大半を事実上先頭で走っていて、それでいて、終盤チームメイトの助けを借りたライバルにサクっと抜かれてしまう。まあ、これもこれでライコネンらしいっていうんですかね。これでまとめてしまうと、本人的には「ふざけんな!」ということになるのでしょうが(汗)。さて、すっかりフェラーリの顔として活躍しているライコネンですが、来シーズンのシートに赤信号が灯っています。前フェラーリ会長の故セルジオ・マルキオンネが、育成ドライバーのルクレールと仮契約をしていたのです。新CEOのルイス・カミレリはライコネン続投を希望しているのですが、件の事情からマルキオンネの遺志を尊重し、ルクレールとの契約を進める可能性が強いとの見方が。今回のイタリアGPを観る限り、ライコネンの実力がいまだトップレベルにあるのは明らか。まだまだレースで勝つ実力があるだけに、何とも残念な気がします。2009年にはアロンソを迎える為にフェラーリを追い出され、今度はルクレールを迎える為に追い出されるのでしょうか………。