田舎人の徒然日記

退職後を故郷で暮す1948年式男の書き散らし

世の中

2015-12-14 | 日々の暮し

〔兄と妹。借用画像=「火垂るの墓」のワンカット〕

 先日亡くなった野坂昭如氏の作品に自身の体験を題材にしたといわれる短編小説『火垂るの墓』(ほたるのはか)がある。
 戦火の下、親を亡くした14歳の兄と4歳の妹が必死で生きようとするも、栄養失調で死を迎るというものだ。

 氏は亡くなる少し前、出版社に「この国に、戦前がひたひたと迫っている」と記した原稿を送っていたという。
 世の中、国のためにという威勢のいい声もあるが、争い事で犠牲になるのはいつも庶民である。
 それを忘れてはいけない。