〔ただひたすら懐かしい戸(画像クリックで拡大)〕
小学生の頃、紙を貼った戸を開けて学校に行った。
今の子はそういうことはないだろう。
古くなったに家を立替え、昔の面影は消滅した。
だが、時々、以前に玄関のあった場所を見ると想い出す。
子ども時代のこと。
既に亡くなっている同級生2人の当時の顔も出てくる。
すべては帰らぬ過去である。
しかし、そうした昔のままの姿を残すような玄関前を見た。
古都保存法が施行されている地域だから、建物と実際の生活の関係は分からないが、懐かしい一景である。
新しいものはいい。
だが、古いものもその当時を生きた者にとってはいいものである。
新旧が調和的に同居する社会が時間の狭間で暮らす者にとって、精神的に落ち着くように思う。