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スクリーニング検査のパフォーマンス

2020-02-26 | 勉強会
みなさん、こんにちは。
 
 
スクリーニング検査のパフォーマンスは感度sensitivityと特異度specificity、陽性・陰性的中率(適中率)positive / negative predictive valueで示される。
 
 
 
感度が低ければ「見逃し」が増える。
 
 
一方で、特異度が低ければ「偽陽性」が増える。
 
 
 
感度の評価で重要なのは適切なフォローアップ期間の設定である。
 
 
十分なフォローアップ期間がなければ、「見逃し」ケースをみつけることができない。
 
 
この場合、感度を過大評価してしまうことになる。
 
 
 
一方で、フォローアップ期間が長すぎると、検診後に生じた疾患を「偽陰性」としてカウントしてしまう。
 
 
この場合、感度を過小評価してしまうことになる。
 
 
 
また、的中率は検査前確率に影響される。
 
 
検診では有病率の小さい集団(無症状の一般住民がほとんど)なので、当然陽性適中率は低くなり、偽陽性率は高くなる。
 
 
特異度がかなり高い検査でもそうなるのだ。
 
 
 
「感度・特異度などの検査特性が良ければよい」というのではなく、検診の有効性は、やはりランダム化比較試験などで死亡率低下を示すことが重要。
 
 
 
検診には負の側面もあり、「予期していない不都合な結果」をもたらすことがある。
 
 
 
検査中の不快感(大腸内視鏡など)、検査の合併症、偽陽性による精密検査負担と心理的悪影響(ラベリング効果)、過剰診断、そして偶発腫瘍の発見などがある。
 
 
 
ランダム化比較試験では、このような負の側面も評価して、有効性と有害性の両方を比較検討することが重要だ。
 
 
 
写真 中国でのCovid-19のエピカーブ。中国でのピークは2月5日。それが過ぎたことを示す。しかも新規発症数が減るスピードが速い。

 

 

 

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