燃えるフィジカルアセスメント

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COPDのフィジカルシリーズ、続き

2019-07-08 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 
 
今回はアドバンスド編です。
 
 
それではみてみましょう。
 


ポンプの把っ手運動の消失

正常な呼吸性胸郭運動は、側方から観察すると第1肋骨と鎖骨および胸骨柄の接合部を支点とする下部胸郭のポンプの把っ手様の動きとして捉えられる。

閉塞性障害の高度化に伴いこの動きは消失する。

この所見陽性者は全指標について陰性者に比して有意の低値を示し、高度の閉塞性肺障害(FEV1.0<600ml)を意味する。



バケツの把っ手運動の消失

胸郭を正面から観察すると健常人では両季肋部は吸気に際し外・上方へと拡大する。

COPD患者ではこの動きが消失しているケースあり。

この所見陽性者は陰性者に比し有意に閉塞障害が強い(FEV1.0<600ml)。



Hooverの徴候

閉塞性障害がさらに高度化するとバケツの把っ手運動の消失を通りこして季肋部が内方へと強く牽引されるようになる。

重篤な閉塞性障害の有力な所見とされている。

この所見の陽性者は陰性者に比してFEV1.0とPFRについて低値である(FEV1.0<700)。




写真 ソウル市内にある高麗人参のお店

 

 

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