12345・・・無限大  一粒の砂

「一粒の砂」の、たわごと。
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ラグーナ

2008年07月18日 06時15分21秒 | Weblog

イタリア語ではラグーナ、英語ではlagoon、日本語では「潟」または「干潟」と言う。 潟を辞書では「遠浅の海で、潮の干満により陸地が現れたり水面下に隠れたりする所。干潟(ひがた)。」と説明している。

 今から千五百年ほど前の昔、ローマ帝国の末期の頃、イタリアは凶暴な蛮族(フン族)に襲われた。西暦452年に、神のお告げと彼らの非常な決意によって潟に住む事を決心し実行したのであった。

暫くは塩田と漁業によって生計をたてていたのだった。 西暦697年初めて住民投票により元首(ドージェ)を選出し、1797年にヴェネツィア共和国が崩壊するまで続いたのである。

その後も幾度となく外敵の侵入があり、最も安全性の高い潟の中央部(現在の位置)に都市を建設したのであった。

浅瀬には木の杭を林立させ、水路が分かるようになっている。ひとたび戦となると、これらの杭を抜いておけば、攻め手の大半は浅瀬に乗り上げ、優れたヴェネツィア海軍に撃破されたのであった。

彼らの街造りの根本思想は「生きている潟(ラグーナ)」の思想に表されている。現在の運河と呼ばれる水路は、海水が常に入れ替るように、自然が創った水の流れを生かしているのである。

具体的には、島と島の間や干潟と干潟の間の自然が創った水路を全て生かしたのであった。ヴェネツィアの運河は船を通すことは二次的で、本来の目的は水を通す目的が第一義なのである。

とは言うものの、ゴンドラに乗ると細い水路などでは、水は緑色をしており、必ずしも潮の匂いばかりではなかったのであったが・・・。

150を越える島々、180近い運河、410を越える橋からこの都市国家は形成されている。他の都市国家が城壁で守られているが、ヴェネツィアは水が城壁になっているのである。

 外敵から身を守る事からスタートした海上都市であるが、海運・貿易立国で千年以上もの繁栄を続けた国家は稀有といっても良いのである。

<!-- ヴェネツィア海上からの眺め -->