ルクノス ~ともし火~

日本聖公会 北関東教区 宇都宮聖ヨハネ教会のブログです。

2021年のイースターによせて

2021年04月05日 | 宇都宮聖ヨハネ教会
クリスチャンにとってのイースターとは、
キリストの犠牲、復活、そして償いの物語を通じて反省し、再スタートする時期であります。
しかし、昨年から続く新型コロナウイルスの流行で、
今年の復活祭もいつもとは違う形になります。
これは世界にとって大きな試練であるときに、
私たち聖公会でも東京をはじめ、公祷が中止されていて、
教会ではなくそれぞれが自宅で復活祭を祝う所もあります。
伝統的な礼拝が中断されてしまい、
家族や同士が集うことも出来ないというとてもつらい経験をしなければなりません。

しかし、私たちが今年、お互いに距離を置くのは、
来年、そしてその先も家族や仲間が再び集まることを可能にするためです。
今、直面しているのは、100年に一度の危機なのです。
これほど多くの試練と忍耐が求められている時こそキリストの犠牲と復活の物語は、
それを乗り越えて行く、力と希望の源泉となります。

新型コロナウイルスによって、私たちの生活は一変しました、
そして今後数ヵ月先も変わり続けざるを得ないでしょう。
しかし、神への信仰が、たとえ物理的な距離は互いに離れていても、
わたしたちが霊的には共にいることを教えてくれます。

今こそ、イエス様の私たちに対する「あなたの隣人は誰ですか?」という問いに答える時なのです。
それに答えるためには、私たち他者への配慮を第一に考えることが大切です。
イースターにはそれを実行する良い機会としましょう。
 マスクや消毒などの最大限の感染予防をしながら、不要不急の外出をさけることで、
私たちはこのイースターシーズンにお互いを思いやることができるのです。

長い道のりではありますが、教会はこれまでにない目的意識、一体性、協力をもって
共に取り組んでゆけると信じています。
かってない規模で時代の課題に直面する今年のイースターだからこそ、
信仰から力を得て、思慮深い行動と他者への配慮を重んじる時としたいとおもいます。

牧師 司祭 マタイ 金山昭夫


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