ルクノス ~ともし火~

日本聖公会 北関東教区 宇都宮聖ヨハネ教会のブログです。

聖霊降臨後第16主日

2014年09月28日 | ショートメッセージ
<マタイによる福音書21:28-32>

父親からぶどう園での働きを依頼された兄息子は、
一度は「いやです」と答えながら考え直して出かけました。
しかし弟息子は招致しながら実際は行きませんでした。
ぶどう園とは「天の国」です。
その労働は決して過酷なものではなく、
むしろ神に伴われて生きる喜びがあるはずなのです。
弟息子にたとえられるユダヤ教指導者たちは、
上辺は神に従って
いるようでありながら、実際は権力にすがり神の招きを拒んで
「罪人たち」を切り捨てていたのでした。
イエスは「罪人たち」の方が神の御心を知って応答していることを見抜き、
当時のユダヤ教指導者たちに鋭く問題提起しているのです。

司祭 ヨハネ小野寺達
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聖霊降臨後第15主日

2014年09月21日 | ショートメッセージ
<マタイによる福音書20:1-16>

ぶどう園で朝早くから働いた者にも夕方になってから働いた者にも、
主人は同じ一日分の労賃を支払ってやりました。
しかも夕方から働いた者から先に支払ったのでした。
これはこの世の労働力の問題ではなく、「天の国」のたとえ話です。
主イエスは、天の国は体力や経済力が優先するのではなく
すべての人が神の御前に同等の価値があることを教えてくださいました。
早朝からぶどう園に招かれた者は、いつの間にかその喜びと感謝を忘れ、
自分を正しい者の側において見下して差別しやすくなります。
私たちの置かれた場は、どこも神の臨在する
私たち働き場であることを覚えたいと思います。

司祭 ヨハネ小野寺達
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聖霊降臨後第14主日

2014年09月14日 | ショートメッセージ
<マタイによる福音書18:21-35>

イエスはペトロに「7回「どころか7の70倍までも赦しなさい」と言いました。
そしえt、人が神から赦されている者でありながら
いかに他者を赦していない者であるのかを譬えで話されました。
借りている1万タラントンは一生かかっても支払いきれない額であり、
貸している百デナリオンは当時の百日分の労賃であり返済可能な額です。
私たちも神からイエスを通して既に無限の憐れみを受けているにも関わらず
小さな被害をことさら重く取り扱うことはないでしょうか。
イエスが「憐れむ」「赦す」と言うとき、
それは単に相手の重荷を共に担うことであることを覚え、
他ならぬ私の重荷をイエスに担っていただいていることを覚え、
他者の重荷を共に担えるよう祈り求めたいと思います。

司祭 ヨハネ小野寺達
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