李白
山中問答
半紙
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問余何意棲碧山
笑而不答心自閑
桃花流水窅然去
別有天地間
余に問う何の意ぞ 碧山(へきざん)に棲(す)むと
笑って答えず 心自のずから閑なり
桃花流水窅然(ようぜん)として去る
別に天地の人間(じんかん)に非ざる有り
どんなつもりで山奥にすむかと人はたずねるが、わたしは私は笑って答えない。なんともいえないよいきもち。
桃の花びら水に浮き、ずっとはるかに流れ去る。また格別の天地です。人里はなれた世界です。
(「中国詩人選集 7 李白 上」武部利男注)
ここは俗世間とは違う別天地なのだ。