きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ロンドン版『The King and I 王様と私』」

2019年10月20日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)


日比谷で見損ねたので流山でキャッチ。

ケリー・オハラのアンナはチャーミングで、
王様との契約は対等(気後も見下しもない)で、
(役としての)英国人らしい生真面目さもあって、
とても魅力的。
もちろん歌も上手い。

謙さんは彼女に比べると少し威厳が足りないかなあ。
何年か前に松平健で見てたけど、
上様はさすが国のトップと思わせる威厳があって、
英国からしたら蛮族の首長だけど、
彼らと対等に渡り合えるのが納得できた。
だからこそ国の将来のために
西洋文明を取り入れる葛藤の末に
アンナが呼ばれる流れが自然だった。

それぞれの文化の違いを尊敬しつつ友情を育んできたのに、
アンナは「野蛮人」と言ってしまう。
このとき、言ってはいけない言葉だった、
と、上様とリカちゃんのときには思ったんだけど、
今回の謙さんはそれに比べると
浅慮で威厳不足の王様なので、
まあ、そうだよね、としか思えない。

ただ、これが本来の王様なのかな。
アジアの王様だから、
欧米人からしたらこれぐらいの軽さでいいのかな?
9代目幸四郎は上様寄りな記憶。

大沢たかおがカタカナ英語で
堂々と芝居をしてたのがすごかった。
演技の幅が広いなー。

タプティムは、もとの映画や
今回のロンドン版を見ると
愛する恋人達を引き裂くひどい王様!
なんだけど、
上様だと、「王に献上された属国の美女」
という政治的立場がクリアに見えるので
そりゃ王様は怒るよー、と納得できたな。
西洋にはないは野蛮な風習で、
アンナには理解できないことで、
その辺の溝も主題の一つなんだな、
と思ったな。
謙さんはわからずやの暴君で
それが西洋視点では正しいのは
よくわかるけどさ。

そうそう、第一夫人の英訳って
ヘッドワイフなのね。
ただの一番最初じゃなく、
頂点なんだね。
四夫人の上の皇后的な。


流山も1日1回の上映だけど、
お客さんは10名ぐらいかなあ。
後方にパラパラだったので、
時間ギリギリに入っても
私一人かと一瞬ビビッたよ。
私は休憩があると踏んで
素早くトイレに行くために
前方通路側の席でした。

ここで逃したら
11月末からのイクスピリアだったので
見れて良かったわ。
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「楽園」

2019年10月20日 | 映画


つまらなかった。
予告のイメージとは全然違って
限界集落の余所者リンチの話だった、
以上に、
話の運びが緩やかすぎて、
はー、やれやれと思ったところで
「チャプター1」の文字が入って、
ここまでが序章かよ、こんなにダラダラしてたのに、
1ってことはどんなに短くても
3まであるってことだよね、
どんだけの尺だよ!
と、絶望感からが長かった。

そのくせ犯人についてはボカシボカシで
なんとなく暗示して終わり。
彼だとしても、動機とか、
そのあとどうしたのか、がわからず。
イライラ!

犯罪そのものではなく、
それを取り囲む人間関係を描きたいのかもだけど
私にはあんまりにもダラダラしていて
魅力を感じなかった。

原作小説か映画オリジナルかはわからないけど、
限界集落で村八分にされて殺人は
最近の事件が元なんだろうけど、
元ネタはアレね、以上の書き込みがない。
それを思うと、
津山事件から八つ墓村の横溝は天才だなあ、としみじみ。

綾野剛と佐藤浩市の芝居は良かった。
風呂場のヌードはいるか?
この年齢で恋とか?の葛藤とか
これが現実であることを示したいのはわかるけど。
あの未亡人は斬鬼さんの師匠よね。

ポイントで無料で見たから財布は痛くないけど、
時間が少し惜しいかな。
でも気になる作品を見ておいて良かったの
安心感は得られたわ。
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