子供が独り立ちし、
夫に先立たれた女性が
昔を思い返す。
ゆったりとしたテンポで、
少々長くはあるけど、
テンポを早くしては意味ないし。
彼女の分身のような心の声のような、
ヅカ的比喩ではスカⅡのような存在が鬱陶しい時もあるけど、
でも、人の心の中は雑念だらけよね。
とりとめがないなあ、と思うときがあったけど、
私の思考もぐちゃぐちゃだしな。
分身たちが男性なのは客観性とやらかな。
ときどきシリアスな状況が差し込まれる。
彼女の強がりは夫を亡くした辛さを
埋めるためなんだろうなあ。
連綿と繋がってきた命。
精一杯生きなきゃならない、
捨ててはならない、
いつか終わりが来る日まで、
ということなのかな。
蒼井優ちゃんと東出くんは、
スパイ映画よりこちらの方がずっといい。
毎朝きっちり起きて、
慣れた手順で目玉焼きを作って。
料理ができない私の老後はどんななんだろうと、
うっすら考えながら見てました。