ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

ごみを減らす取り組みが進行中! in Lombok

2015年03月18日 | 4. ロンボクでの活動(下記以外)

2月下旬から3月中旬にかけて、ロンボク島で活動しました。 

まずは、ビンタン・スジャトラごみ銀行(Bank Sampah Bintang Sejahtera)のシャワルディン氏(Pak Syawaldin)に誘われて、クディリ第一高校を訪れました。

この高校は、ごみ銀行に参加したばかりということで、1年生の生徒たちにごみ銀行の仕組みや日本でのごみ事情などを少し話をしました。

ビンタン・スジャトラごみ銀行は、さまざまなごみを集めるのが得意です。

シャワルディンさんは生徒たちに、プラスチックにはさまざまな種類があること、捨てる前にひと手間かけることでごみの値段が上がることなどを説明していました。

 

この学校の生徒のひとりインダさん(Mbak Indah)は、自分の村をきれいにしたい、と考えています。

彼女は日本語の勉強もしていて、学校の門をくぐった瞬間に私に駆け寄ってきて、あいさつをしてくれました。

そしてその後、彼女が考えていることをとても積極的に話してくれました。

中部ロンボクのスカラジャ村(Desa Sukaraja)で、NTBマンディリごみ銀行(Bank Sampah NTB Mandiri)のアイシャ氏に(Mbah Aisyah)よるごみを活用したクラフトづくり講習会を行った際には、インダさんを誘ってみることにしました。

 (写真左手前、オレンジ色の制服がインダさん。右側の青いTシャツの女性がアイシャさん。中央奥の虹色のスカートの女性は、12月にアクセサリー作り講習会で講師をしてくれたジェニティアさん。今回は、彼女が大学のプログラムで長期滞在している村で、プログラム実施を依頼されて実施したという経緯がありました)

あとで、インダさんのお母さんと話をしたところ、「あの子は、ひとりで遠いところに行ったことなんてないんだよ。車にも酔うし、あのあとたいへんだったんだから」と言われました。

でも、インダさんは普段触れたことのない世界に触れて、とても新鮮で楽しかったようです。

インダさんに頼まれて、インダさんの住む村(Desa Jerneng)の村長に、ごみについて住民に関心を持ってもらう取り組みを紹介する予定でしたが、残念ながら高校生の依頼を真剣にとらえない村長は忙しさを口実に私たちに会うことはありませんでした。

 

また、数か月ぶりにバトゥ・ジャンキ村に行ってみると、1月の講習会のあとクラフトづくりに精を出している女性たちが集まってくれました。住民支援をしているエリックさん(Pak Erik)は、クラフトの材料になるプラスチックごみ(インスタントコーヒーの空き袋)が足りなくて困っている、と訴えました。

それでは、と思いついたのが、プラヤ市でプラスチックごみを集め始めたアナさんをエリックさんに紹介することでした。

アナさんは、12月のアナック・バンサという団体での講習会に参加してくれていて、その後親戚の店から定期的にごみを集めているけど、クラフトを作る時間がないという話を聞いていたところだったので、それでは集めたごみをエリックさんに売ってもらえばちょうどいいではないか、と思ったわけです。

(材料をしわけるアナさんとエリックさん)

ただ、それだけでは足りないので、中部ロンボクごみ銀行(Bank Sampah Lombok Tengah)のスリヤディ氏(Pak Suryadi)にも協力を依頼しました。

スリヤディさんは、最近プラヤ市にある公立の病院と覚書を交わしたところで、病院のごみを見せてもらえるというので行って見ると、担当者とは会えず、ごみもまだ紙ごみしか集められていない状況でした。

話だけ聞いて話を鵜呑みにすると、実態とは違っていることがインドネシアではよくあるので、必ず自分の足で現場を確認するようにしています。

そして、粘り強く通い続け、話をして、課題を解決する糸口を見つけていくことが大切なのかな、と考えています。

 

バトゥ・ジャンキ村の女性たちが、どんなクラフトがよく売れるのか商品をいろいろと見たい、と希望したので、4名をマタラム市のNTBマンディリごみ銀行のアイシャさんのところへ連れて行くことにしました。ついでに、追加トレーニングも行うことに。

アイシャさんも、快く迎えてくれました。そして、バトゥ・ジャンキ村の女性たちがもっとやる気になるような声掛けをして、最初はうまくいかなくても作っていけば上手になるから、と励ましていました。

また、別の日にはアナック・バンサで子供たちを相手に、ごみについて学ぶプログラムを実施させてもらいました。

にぎやかな子どもたちで、声が届かなくなることもありましたが、若いスタッフたちがフォローしてくれて、子供たちも少しはごみについて考えるきっかけになったのかな、と思いました。

最後の写真は、バトゥ・ジャンキ村から12月にアイシャさんが持ち帰ったごみからつくった素敵なバックです。

ロンボクでの活動が進めば進むほど、やりたいことが湧いてきて、活動に比例してロンボクがどんどんきれいになるとうれしいなぁと期待しています。

(山)

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