ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

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スマトラ島でも村の女性たち向けにクラフトづくり講習会を実施! in Sumatera

2015年06月07日 | 8. スマトラでの活動

5月にゆいツールはスマトラ島で活動していました。

今回は、9月に実施する「西バリ国立公園(TNBB)スタッフとブキッ・ティガプル国立公園(TNBT)スタッフの経験のシェアリング」活動の準備のための打ち合わせと、TNBT周辺のレマン村で女性向けにプラスチックごみを活用したクラフトづくり講習会を行うことが目的でした。

このクラフトづくり、実はロンボク島で何度も行っているものなのですが、スマトラで実施するのは初めてです。

〔ロンボク島でのクラフトづくり講習会活動:アナック・バンサ財団(12月)、バトゥ・ジャンキ村(1月)、スカララ村他(3月)〕

↓レマン村での講習会の様子

スマトラでの活動の目的はTNBTの森林保全なのですが、貧しい住民の生活向上も同時に目指さなければ森が守れません。(十分な教育を受けていない住民たちは、手っ取り早く収入を増やそうと禁止されている行為を行うことがあります。国立公園内で鳥を捕まえたり、木を伐採した後樹皮を剥いだりして売ることもあります。)

そこでゆいツールは、女性たちの手仕事にクラフトづくりも加えられないかと考え、ルンガットという町のごみ銀行のアドリアニさんに協力を求め、講習会を実施しました。

↓ルンガットにあるごみ銀行のアドリアニさん(Ibu Adriani)

↓準備したのは、プラスチックのコーヒーなどの空き袋です。これがクラフトの材料になります。

これらの材料とはさみ、洗濯バサミなどの道具をセットにして以下のバックに入れてパケットを作りました。このバックは、アドリアニさんが製作したものです。村人にこれもセットで渡すことで、ごみが役立つことを実感してもらおうという趣旨です。

↓クラフトのできあがり見本はこんな感じです。

レマン村は幹線道路からだいぶ離れていて、森のすぐ近くにあるため、町によくあるワルン(ちょっと座ってコーヒーを飲むような店。個包装されたプラスチック袋に入った、とても甘いインスタントのコーヒーが出されます)などの数は限られます。

つまり、今後材料が手に入るか、という問題です。でもよく見ると、村の中はごみがいっぱい。あちこちに捨てられたプラスチックごみが分解されずに土に交じっています。

実はこのプラスチックごみは活用できるんですよ、ということが、この講習会で女性たちに伝わった最大のことかもしれません。

今後、ルンガットのごみ銀行から材料を届けたり、女性たち自身が市場に行った時などにワルンから材料をもらってきたりしてクラフトづくりが進み、質がよいものはアドリアニさんが買い上げて販売することもできる、ということも伝えました。

この、販売のルートを示せるかというのが、住民をやる気にさせられるかどうかの決め手になることを、ロンボクの活動で学んでいました。

また、今年度活動をサポートしてくれる地元のNGO:PASAの経験としても、売れるあてのない工芸品を女性グループに作らせて、事業が軌道に乗らなかったために、資金が尽きたら活動停止になってしまった、ということがあります。その失敗は、地元で簡単に手に入る材料を使っていなかったことと、販売ルートを確保できなかったことが原因だと思われます。

今回ゆいツールが試すのは、材料費ほぼゼロのプラスチックごみ。ただ、ルンガットのアドリアニさんのところから購入したり、ワルンの人に集めてもらったりすることに多少のお金はかかります。本当は、レマン村か近くの町にごみ銀行ができることが理想です。(ルンガットは、レマン村から車で1時間半ほどかかります。)そして、村人が村のごみを積極的に集めるようになることが、本当のこの活動の目的です。

女性たちのやる気具合を見ながら、今後の展開を考えたいと思っています。(山)

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