Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

単行本!

2014-01-13 10:19:46 | 日記
みなさんおはようございます~(^O^)

久々の不定期更新です。

というのも‥チートラの単行本が届いたのです~!

今回も買っちゃいました



何と言っても今回の目玉はこれでしょう‥。

雪と先輩の番外編、「春雨」



雪が三年になってすぐ、先輩がアプローチかけ始めた頃の春のお話でした^_^

いやー良かったです!桜と雨がモチーフになった、とっても素敵なお話でした

そして本編は大きな加筆等は無いですが、細かい修正などは至る所にありましたよ~。

中でも印象的だったのはここの先輩の瞳‥↓



ひー!怖くなってるー

とまぁ色々楽しめて、有意義な買い物でした。

皆様もよろしければお手に取ってみて下さい~(^O^)

ではまた~

同じ屋根の下で(4)ー二度目の問いー

2014-01-13 01:00:00 | 雪3年2部(同僚上京~亮塾辞職)


それきり二人は黙りこんで、並んで座りながら時を過ごした。

外の喧噪は既に静まり、季節の終わりに鳴くセミの声が遠くに聞こえる。



雪はチラと彼の横顔を窺った。僅かに口元に笑みを湛えた彼は、穏やかな表情をしている。

二人の間にある雰囲気と、肩がくっつきそうな程の今の彼らの距離が雪の心に、あることを聞きたい衝動を掻き立てる。



雪はしばし思案したが、やがてその質問を口にした。

「先輩は私のどこが好きなんですか?」



それは言葉は違えども、以前彼にしたことのある質問だった。

何で告白したんですか?!




少しウトウトしかけていた彼も、その一言を耳にして目を見開いた。



少し唇を尖らせながら、雪は言葉を続ける。

「正直何で先輩が告白してきたのか本当に信じられなくて‥。

元々親しくもなかったじゃないですか」




雪の言葉に、淳は幾分自虐的なトーンで

「まぁ‥そうだよね」と言って頷いて見せた。



そんな彼を見て、雪はウリウリと肘で小突きながら話し続ける。

「お?認めるんですね?」 

「はは‥それはお互い様だろ?雪ちゃんも俺のこと好きじゃなかったでしょ?」



「やっぱりお互い嫌い合ってましたよね」

雪は微妙な感情を抱えて頭を掻いた。思い出すのは、先学期始まってばかりの頃のことだ。

「そんな関係だったのに、いきなりご飯行こうとか言われて‥。あの時どれだけ驚いたか」



雪の話に、淳もあの時のことを思い出して吹き出した。

「そうそう。あの時の雪ちゃんの顔ったら‥ぷはは!」



青筋を立てる雪が続けて問う。「一体いつから気持ちが変わったんですか?」と。

そう問われて、淳は思い出を巡らすように天を煽いだ。どこか懐かしむような口調で話を始める。



「そうだなぁ‥大学で君の姿をいつも目にして‥。

いつからか嫌いだった君の行動や言動が嫌じゃなくなって‥。見てるとどこか仕草も面白くて」




淳の脳裏に、あの頃の雪の姿が浮かんだ。彼女との初対面から持っていた、嫌悪を孕んだあの感情。

それから嫌悪感は悪感情に変わり、彼女の何もかもが気に障る時期もあった。



けれど数々の出来事を経て、悪感情のもたらす関心はだんだんと良いものへ変わっていき、

気がつけばいつも彼女の姿を目で追っていた。



彼女の印象の変遷を口にする彼は、懐かしむような表情をしていた。

「そんな姿を見ているうちにかな‥」



心の中に芽生えた彼女への感情をそっと眺めるように、その視線は優しかった。

そんな彼を眺めている彼女に、淳は聞き返した。その頭を、彼女の小さな肩に乗せながら。

「雪ちゃんはどう? 前よりは好きになった?彼氏として」



言葉は違えども、彼の問いも二度目のそれだった。

それじゃあ俺はどうだった?前より良くなった?




雪の左肩に、彼の重さを感じる。温かさも、その息遣いも。

イメージや思い込みで作り出していた虚像とは、それは真逆にあるものだ。

「‥はい」



彼女の肩に凭れたまま、彼は小さく笑った。

雪も彼の頭に頭をもたげると、二人の距離がもっと縮まる。

うん。確実に彼氏としては。

そしてそれ以上は、これから彼の傍で過ごしながら知っていくのも、きっと悪くない






これは好きだということなんだろう





雪の心の中に、気づかない内に芽吹いた新芽が揺れていた。

やがて花をつける前の柔らかなその二つの葉は、まるで肩を寄せ合う彼らのようだ。


今夜二人は、互いに二度目の質問をし合った。

一度目は戸惑い、言葉に詰まっていた彼らの答えは、

 

時を経てこんなにも互いの心に正直に寄り添い、近づいたものとなった。

 

そしてきっとこれから育っていくその新芽に希望を乗せて、雪と淳は目を閉じた。

窓の外では満月が夜空を照らしている。

その柔らかな光が、彼らを導く光明のように仄かに灯る‥。










朝日が昇った後の、爽やかな空気に鳥のさえずりが響く。

一夜を超えた雪と淳は未だに眠りの中にいた。スヤスヤと寝息を立てる彼女と、若干寝苦しそうな彼‥。



突然ガチャッと玄関のドアが開き、朝帰りの蓮が帰ってきた。

「姉ちゃんただい‥」



いきなり目に入ってきた光景に、蓮は驚愕の叫びを上げた。

「どぅわぁぁぁぁぁ!!!」



その叫びでバタバタと鳥は飛び去って行った。

この後も一騒動だが、三人はなんだかんだ笑いながらその時間を過ごした。





暗い闇にくすぶっていた気持ちが、朝日の光で照らされる。

いつしか夜は明け、誰の身の上にも等しく朝はやって来る‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<同じ屋根の下ー二度目の問いー>でした。

振り返って見てみると二人の距離も縮まりましたね‥。

お互いの心にあった相手への不信が、こんなにも無くなっていたのですね‥なんだか感慨深いです。

しかし最後のグルグル巻き先輩は、どうやったらああなるのか‥不思議です(^^;)

もしやあのあと先輩が雪に手を出そうとして雪の反撃に合ってグルグル巻きにされたんじゃ‥ (;´Д`)ハアハア

次回は<追及>です。

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