夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

2014年 7月24日(木)「経済分析と今後の政策の乖離」

2014年07月24日 22時00分42秒 | 「政治・経済」
安倍総理は経団連の夏季フォーラムで次のように語ったという(ロイター)。
「われわれは経済の好循環を生み出そうとしている。動き始めた好循環を力強く回転させるため、先日成長戦略をパワーアップした。安倍政権の改革に終わりはない」(引用)
どうもいつものように言葉先行の景気判断とも受け取れる中身です。
「動き始めた好循環」とはいっても現実は昨日も書いたように「円安誘導と消費増税をばねにした悪性の物価高の中で労働者の実質賃金は下がり、もちろん増税で苦しまされる。円安でも輸出企業の伸びも悪く、国内産業にも公共事業で金をばらまくがこれまでの労働力軽視のつけが回ってきて労働力不足。デフレからの脱却で悪性の物価高に喜ぶが、物価が上がれば日銀の量的緩和の出口論が必然となる。経済全体は消費増税からの落ち込みにあえぐ。 結局はアベノミクスは国民負担を残してそうは大きな経済の成長にはならなかったということでしょう。」状態ではないでしょうか?
また邦銀の巨額国債保有、アベノミクスの「息切れ」要因に(ロイター)との分析もあり、国債を見ても日銀は「年間50兆円の買い入れを続けることはできない。いったんインフレが加速すれば、日銀も売りに転じる可能性がある。」(引用)と、国際価格も長期金利もそうですが綱渡り状態でしょう。日銀が「出口」を言い出せばまた混乱が生じるでしょう。かといって量的緩和も2%の物価上昇が見えればそうは持続できない。
やはり「動き始めた好循環」といわれているものが怪しくなっているのが実態ではないか?
もちろん企業の内部留保が爆発的に増加をしている実態が出ていますし、その面では「企業の財務体質が抜群に上がっていますし、収益力も上がっている。企業は相当強くなっています。」(デジけいざい入門)という分析もまたあたっている面があると思います。しかしこれからの「先日成長戦略をパワーアップした。安倍政権の改革に終わりはない」具体的な政策といえば節約に泣くサラリーマンへの減税ではなくてまだ財源もはっきりしない法人減税ですし地方自治体への1兆円ばらまき(昔このばらまきである自治体は金塊を買ったという)。庶民生活は消費税10%、残業代ゼロ(労働の規制緩和)そして社会保障の将来への不安に泣くことになる。経済の好転とか企業収益は伸びているから大丈夫といった経済分析と今後の成長戦略での現実の政策は乖離してしまっているのです。ですからこのように国民生活の低下に依拠しなければならない今現在の実態と好循環維持はさらに国民生活の低下を必要とするという中に実際は好循環どころか悪循環を起こしているのではないでしょう。
アベノミクスでは企業利益が国民生活に循環することはないのです。
コメント
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