早朝。
帰宅したゴンザが豆まき用の豆と恵方巻を携えてきた。
「erimaちゃ~ん、今日は節分だよ~」
ああそうか。
確かに今日は節分だっけ。
そういえばTVCMでも盛んに
「今年の恵方は南南東~」
なんて流れていたっけな。
う~ん、そうね。
朝から豆まきってのも、気が早くていいかも。
せっかちな私はやる気満々でそわそわし始める。
しかし.....
目の前にあるのは豆と、恵方巻二本。
肝心の鬼の面が見当たらない。
と、
「あっ、そうか、鬼のお面がないね。俺が今から作ろう」
ゴンザが申し出てくれる。
実は.....
ゴンザは絵を描くのが大の得意。
絵心のない私と違い、何でも器用に書き上げるのだ。
と。
実際集中力のあるゴンザの邪魔をしないよう、ベランダの植物に水をやりつつ、のんびり待てば、ゴンザはものの15分ほどで見事な鬼の面を作り上げてしまう。
「わあ~、すご~い!上手だねぇ♪」
早速豆の袋を開けた私は、ベランダの窓を開け、恵方巻をテーブル上に用意し、張り切ってスタンバイをした。
「うがあ~っ!」
自ら作った鬼の面をいそいそとかぶり、誰が決めたのか、なぜか鬼の役はゴンザ(笑)
私は豆を持ち、
「うりゃっ!」
「鬼は~外~っ」
と投げつける。
何しろ今年の我が家には手ごわい敵がいる。
気合を入れて、ちびくんの病を追い出し、ちゃあこと家族の健康を願うことこそが私とゴンザの使命なのだ。
「いたたたた!参りましたー」
ベランダに追い出された鬼が窓から顔をのぞかせたところを、追い討ちをかけるようにちゃあこを抱いた私が彼女の手をとって豆を再び投げつける。
ちびくんの病気、出て行け~!
.....ああすっきり。
と、ふと我に帰ったような我々は、鬼と豆をまく人、攻守交替をする。
そう。
今度はゴンザが豆をまく番なのだ。
「鬼は~外~」
「いたたたた!勘弁して下さい~!出て行きますぅ~」
窓の下を行き交うビジネスマン達に構わず、私はベランダに逃げ出してゆく(笑)
家の中には、やはりちびくんを抱き、こちらへ豆を投げるゴンザ。
家族揃って無事に鬼を追い出し、豆まき行事は終わりを告げる。
となると。
あとは恵方巻を食べるだけ、なんだけど.....
うっ、でかい.....
これ、黙って恵方を向いて食べ切らないといけないんだよね。
うう。
しかし。
ここはちびくんの病を追い出し、ちゃあこ、ゴンザ、家族の健康を祈るためにも頑張らねばならぬ。
気合を入れたゴンザと私は、それぞれ大きな恵方巻を手に持ち、ひたすら恵方に向かって口を動かした。
「もぐもぐ、むぐむぐ」
「もしゃもしゃ、むぐむぐ」
「..................................................」
「ふわ~、食べ終わった~。もうおなかいっぱい!erimaちゃん、無理しないでいいんだよ」
「...............むぐむぐ........もしゃもしゃ..........」
「頑張るねぇ」
「...............むぐむぐ...................ごく。むぐむぐ」
くっそう~、負けてたまるか。
ちびくんの病を飲み込むつもりで食いきってやる!
「ぷはあっ!ごちそうさまっ」
やっとこさ大きな恵方巻を食べ切った私は、噛み砕く間、必死に祈った願いが叶うよう、恵方に向かって手を合わせた。
願い、かなうといいね。
しかし、ご近所の人は一体、朝っぱらから大騒ぎののち、いきなり静かになった我が家をどう思うだろう(笑)
窓の下を行き交い、ベランダで繰り拡げられている騒ぎを目にしたビジネスマン達は、電車の中で何を思うだろう?(爆)
ま、いいけどね。
さて。
皆さんは豆まきをされますか?
鬼の役は誰が担当の予定ですか?
♪今年の恵方は南南東~♪
♪今年の恵方は南南東~♪
ですよ。
どうか皆さんのおうちからも、鬼が逃げ出しますように。
帰宅したゴンザが豆まき用の豆と恵方巻を携えてきた。
「erimaちゃ~ん、今日は節分だよ~」
ああそうか。
確かに今日は節分だっけ。
そういえばTVCMでも盛んに
「今年の恵方は南南東~」
なんて流れていたっけな。
う~ん、そうね。
朝から豆まきってのも、気が早くていいかも。
せっかちな私はやる気満々でそわそわし始める。
しかし.....
目の前にあるのは豆と、恵方巻二本。
肝心の鬼の面が見当たらない。
と、
「あっ、そうか、鬼のお面がないね。俺が今から作ろう」
ゴンザが申し出てくれる。
実は.....
ゴンザは絵を描くのが大の得意。
絵心のない私と違い、何でも器用に書き上げるのだ。
と。
実際集中力のあるゴンザの邪魔をしないよう、ベランダの植物に水をやりつつ、のんびり待てば、ゴンザはものの15分ほどで見事な鬼の面を作り上げてしまう。
「わあ~、すご~い!上手だねぇ♪」
早速豆の袋を開けた私は、ベランダの窓を開け、恵方巻をテーブル上に用意し、張り切ってスタンバイをした。
「うがあ~っ!」
自ら作った鬼の面をいそいそとかぶり、誰が決めたのか、なぜか鬼の役はゴンザ(笑)
私は豆を持ち、
「うりゃっ!」
「鬼は~外~っ」
と投げつける。
何しろ今年の我が家には手ごわい敵がいる。
気合を入れて、ちびくんの病を追い出し、ちゃあこと家族の健康を願うことこそが私とゴンザの使命なのだ。
「いたたたた!参りましたー」
ベランダに追い出された鬼が窓から顔をのぞかせたところを、追い討ちをかけるようにちゃあこを抱いた私が彼女の手をとって豆を再び投げつける。
ちびくんの病気、出て行け~!
.....ああすっきり。
と、ふと我に帰ったような我々は、鬼と豆をまく人、攻守交替をする。
そう。
今度はゴンザが豆をまく番なのだ。
「鬼は~外~」
「いたたたた!勘弁して下さい~!出て行きますぅ~」
窓の下を行き交うビジネスマン達に構わず、私はベランダに逃げ出してゆく(笑)
家の中には、やはりちびくんを抱き、こちらへ豆を投げるゴンザ。
家族揃って無事に鬼を追い出し、豆まき行事は終わりを告げる。
となると。
あとは恵方巻を食べるだけ、なんだけど.....
うっ、でかい.....
これ、黙って恵方を向いて食べ切らないといけないんだよね。
うう。
しかし。
ここはちびくんの病を追い出し、ちゃあこ、ゴンザ、家族の健康を祈るためにも頑張らねばならぬ。
気合を入れたゴンザと私は、それぞれ大きな恵方巻を手に持ち、ひたすら恵方に向かって口を動かした。
「もぐもぐ、むぐむぐ」
「もしゃもしゃ、むぐむぐ」
「..................................................」
「ふわ~、食べ終わった~。もうおなかいっぱい!erimaちゃん、無理しないでいいんだよ」
「...............むぐむぐ........もしゃもしゃ..........」
「頑張るねぇ」
「...............むぐむぐ...................ごく。むぐむぐ」
くっそう~、負けてたまるか。
ちびくんの病を飲み込むつもりで食いきってやる!
「ぷはあっ!ごちそうさまっ」
やっとこさ大きな恵方巻を食べ切った私は、噛み砕く間、必死に祈った願いが叶うよう、恵方に向かって手を合わせた。
願い、かなうといいね。
しかし、ご近所の人は一体、朝っぱらから大騒ぎののち、いきなり静かになった我が家をどう思うだろう(笑)
窓の下を行き交い、ベランダで繰り拡げられている騒ぎを目にしたビジネスマン達は、電車の中で何を思うだろう?(爆)
ま、いいけどね。
さて。
皆さんは豆まきをされますか?
鬼の役は誰が担当の予定ですか?
♪今年の恵方は南南東~♪
♪今年の恵方は南南東~♪
ですよ。
どうか皆さんのおうちからも、鬼が逃げ出しますように。