庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

小葉が七葉のアケビに蕾が (仮称シチヨウアケビ)

2020年03月16日 | 庭の花たち
 小葉が七葉のアケビに初めて蕾が付きました。このアケビを発見した時のことは2017年4月14日付の「アケビの小葉に異常あり」に書いてあります。庭に置いたこの小葉が3・4・5.6・7枚のアケビに初めて蕾が出て来たのです。
 蕾が出て来た節には新しい七小葉の葉があります。
 蕾の近くの葉には五小葉、四小葉が残っています。
在来種のアケビの小葉の数は
ミツバアケビは3枚
アケビは    5枚
ゴヨウアケビは3枚、4枚、5枚が混在します。
ゴヨウアケビはミツバアケビとアケビが交雑したものと思われています。ゴヨウアケビの小葉の形はミツバアケビに似て鋸歯があるものです。
ところがよく見かけるのはアケビの小葉と同じく鋸歯のない丸っこい全縁のものです。偕楽園の一角にあるものは、鋸歯がやや不明瞭ではありますが、ミツバアケビの小葉に似た小葉を持つものがあります。
以上3種類が日本でよく見かけるアケビです。そして、まれにこのブログのような小葉が七葉のアケビが見つかることがあります。雑草は栃木県の足尾方面にもあったのを確認しています。
この小葉が七葉のアケビは常緑のムベとの交雑ではないかとの説があるようです。でもまだ名前がついていないようですね。そこで小葉が3枚4枚5枚がゴヨウアケビですから、小葉が3枚4枚5枚6枚7枚ありますので、もし、まだ名前が無いのならシチヨウアケビとしてはどうかと思うのです。
 庭の小葉が七葉のアケビの蕾を接近して撮影してみました。果たして実がなるでしょうか。
 もしかしてこの蕾はすべて雄花では?。雄花ばかりでは実がなりません。
 もし雌花が含まれていたら。そう願うのですが・・・・ アケビは自家受粉はしにくいので、庭の他の株の花粉をつけてあげましょう。

万葉集にはアケビの歌がありました。
巻10 1928 狭野方波  實尓雖不成   花耳    開而所見社   戀之名草尓
      さのかたは みにならずとも はなのみに さきてみえこそ こひのなぐさに
この狭野方はアケビという説があるそうです。サノカタは実にならなくても、せめて花だけ咲いて見せてくれるなら、恋の慰めになります。ということでしょう。恋は実らずともせめてお逢いするだけでも・・アケビに対する雑草の心境を歌ったような歌です。

万葉集ではこの歌の返歌として、
巻10 1929 狭野方波  實尓成西乎   今更    春雨零而    花将咲八方
 さのかたは みになりにしを いまさらに はるさめふりて はなさかめやも
サノカタはもう実になってしまったのに、今更春雨が降ったからといって花は咲かせられない。とお返しの歌です。・・・もっと早くこの歌文をいただけたらということですね。
雑草としては、答えはどうあっても実になってほしいものです。


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする