庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

パフィオが開花。スリッパの中にインソールが。花の構造と受粉

2022年02月03日 | 庭の花たち
ようやく開花したパフィオ
スリッパ(唇弁)の中のインソール(仮雄ずい)まで見えています。

今回咲いたのは左側の1番です。昨シーズンは12月30日開花ですから、35日遅かったです。
12月15日ころまでの蕾の成長は、昨シーズンとほぼ同じだったので、12月末ころには開花すると思われました。ところが12月下旬になって急に寒くなり、蕾の成長が休止してしまい、一時は咲かないで蕾のまま枯れてしまうかと心配でした。
2番と3番もまもなく開花します。
4番と5番はもうしばらく待つようです。

蘭の花は複雑怪奇です。特にパフィオは特異です。

パフィオの花の構造 1 横向きの花
①花の一番基の葉に似たもの  苞 
②苞の中の茎が膨らんだ部分  子房
③花の下側の葉のようなもの  下萼片
④花の上側の白い部分     背萼片

パフィオの花の構造 2 花の正面
④上の白い部分        背萼片
⑤両横側に開いた黄緑色    側花弁(左右各1計2個)
⑥下のスリッパ状       唇弁

パフィオの花の構造 3 唇弁の中
⑦インソール状のもの     仮雄ずい
⑧仮雄ずいの付け根の両側   花粉塊 雄ずいの裏にほぼ隠れている。咲き始めは同系色で分かりにくい

パフィオの花の構造 4 老けた花の唇弁の中 
⑧仮雄ずいの付け根両側の茶色 花粉塊(2個)
⑨仮雄ずいの裏側       柱頭 仮雄ずい表側の中央付近の突起のあたりで裏側のため見えない。
以上が花の構造です。

訪花昆虫によって受粉する仕組みについて

①訪花昆虫は唇弁と仮雄ずいの間に下側から侵入して、
上側から出るときに花粉塊に接触して花粉を体に付けます。
②花粉を付けた訪花昆虫が別の花の唇弁と仮雄ずいの間に侵入して、
柱頭に花粉を付けます。
⑧花粉管がのびて子房に達して受粉が成立します。
人工的に受粉作業をするためには、
①唇弁を取り去って、
②花の下側から仮雄ずいの裏側にある柱頭に、
③別の花の花粉塊を付着させます。

来シーズンに向けて
今シーズン花が咲いた5株は次の花の時期までには枯れてしまいます。
花が咲くのは新しい芽が出てから2年目になります。
現在新しい株は次の3株が確認できます。

新しい株 1

新しい株 2

新しい株 3
この3株のうち、2年目になる株は1番だけのようです。
もしも、その通りだとすると、
来シーズン花が咲くとすれば一株だけ、つまり花が1個です。
2年目でも咲かない可能性があるので、
来シーズンは花が咲かないこともありです。


パフィオの鉢に植えた覚えのないものが出てきました。
葉は一見エビネのようですが、新しく出てきた芽はエビネではなさそうです。
一体何者なのか?
パフィオを次に植え替えるときに、別の鉢に植えて調べることにします。

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1 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2022-02-04 06:35:33
パフィオさん、綺麗に咲いてくれました。最後の新芽、楽しみですね。
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