庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

猛暑を乗り越えて生き、そして咲く その2

2020年09月05日 | 庭の花たち

アズキナ ギバ フタバハギ
よく似た花にヨツバハギがあります。これはアズキナ・ギバ・フタバハギとも言い、小葉が常に一対の2枚です。ではヨツバハギは小葉が2対の4枚かというと、むしろ3対や4対のものをよく見かけます。
どちらも個体数がかなり減っているようです。子供のころはギバと言って、山菜として山裾でたくさん採ったものだが、田舎の舎弟に聞いたところやはりかなり少なくなっているとのこと。里山が手入れされなくなって荒れたのが大きいようです。そこで一株送ってもらったものが咲きました。鉢植えではヨツバハギよりもアズキナのほうがげんきです。8月には鉢を乾燥させて、葉が落ちてしまったが、こまめに水をやっていたら復活して花を咲かせました。

アレチヌスビトハギ
外来種で7月の記録的な日照不足と8月の記録的な猛暑と少雨乾燥にも何事もなかったかのように茂って花を咲かせています。

秋バラの一号ですが、猛暑のために花弁がいまいちですね。

イヌマキの実
たしか娘がミニ苗を自分の部屋に置いたが、管理しきれなくなって持ってきたもの。地植えにしたら、3mほどに成長し、今年初めて花をつけた。雌雄異株のため、1本しかないので実はならないだろうとあきらめていた。その通りに花は沢山咲いたが、ほとんど全部が実がつかずに落ちてしまった。実が赤くなり出して見つけやすくなったので探してみたら5個ほど見つかった。花粉がよそから風で運ばれてきたのか? あるいは雌雄異株と言いながらも、わずかばかりは自家受粉できたのか? 赤い部分はすでに完熟して黒く変色している。この黒い部分はたべられるそうだが、青い部分は有毒とのこと。

ビナンカズラの実
ツル植物は管理が厄介だが、去年から剪定を極力控えていたところ、今年は沢山実がついた。猛暑のためか実の表面に輝きがない。ビナンカズラも雌雄異株であるが、中にはこのように雄花と雌花をつける株があります。植物の雌雄は動物ほどにははっきりと区別はないようです。

イモカタバミ
ここに越してきたときからすでに生えていたもので、今年も繁茂したので葉を全てとってしまったが、地下の芋は取り切れないのですぐに葉を出し花を咲かせる。そんなことをもう45年も繰り返している。

ツクシハギ
もう10年以上前でしょうか、自然観察会の時にこれがツクシハギだと教わりました。ハギはどれもよく似ているので、分類できないのですが、せめてひとつくらい覚えようと、その時種がついていたのでいただいて蒔いたものです。ツクシハギの特徴は花弁のふちが白いので他のハギとは区別しやすい。ハギの中で唯一私が区別できる種類です。偕楽園では今年も今日から萩まつりが始まりました。コロナ対策は万全を期しているとのことです。鉢植えで今年も枯れそうにしたのですが、急遽露地植えにしてどうにか花が咲きました。

チェリーセージ
4月から12月まで花を咲かせ続けます。30年近く前に横浜の婦人宅にお邪魔した時に頂いたものです。当時はチェリーセージのことを知らなかったので、寒さに耐えられないと思いながら、恐る恐る露地植えにしました。でも意外と丈夫で寒さにも強く、毎年冬季以外は花を咲かせています。春先に咲く花は白いしべが目立つのですが、今は見えないほどです。

カントウヨメナ
ヨメナの冠毛はごく小さく肉眼ではほとんど見えないのです。カントウヨメナも同じですが、区別するのは冠毛の違いだと聞きました。それでこれはヨメナですか、カントウヨメナですかとお聞きしたらカントウヨメナだということでした。え、ちょっと見ただけでわかるのですかと再度愚門をしたら、この地方のはすべてカントウヨメナだということでした。

サルスベリ
花が綺麗なので枝をいただいて挿し木したものです。花はきれいなのですが、毎年咲き始めるのが遅いのが難点です。サルスベリの葉のつき方は非常に変っています。一見対生のようですが、よく見ると同じ場所に葉がついてなく、少しずれています。では互生かと思いきや、片側に2枚続いてついて、次に反対側に2枚です。また徒長枝などでは3輪生のようなつき方もあります。お暇なときにご確認されてはいかがでしょうか。これをコクサギ型葉序というそうです。

サルスベリの枝
サルスベリの枝は枝どうしを接触させておくと、成長と共に溶接したかのように完全に一体になってしまいます。写真では少なくとも4本の枝が一体になっています。さらに針金を飲み込もうとしているのが見えます。これらの枝は同じ株の枝です。そこで異株の株ではとシマサルスベリの枝を密着させてみました。

左側からほぼ横に右上がりになっている枝がシマサルスベリです。縦の枝は全てサルスベリです。左側ではサルスベリがシマサルスベリを飲み込もうとしています。右側では見えませんが、もっと密着していてもう一体になっているようです(次の写真です)。そしてシマサルスベリの枝は左側が下で右側が上なのに右側のほうが枝が太くなっています。シマサルスベリの右側の枝は、サルスベリと一体になって、すでにサルスベリから樹液を受け取っているのかもしれませんね。後でシマサルスベリの左側の枝を切断してみようかと思いいます。サルスベリと一体になって接木された状態なら、右側のシマサルスベリは枯れないはずです。

上の写真を右側下方から見たものです。2本のサルスベリの枝にシマサルスベリの枝が挟まれています。
サルスベリはこのように枝どうしが溶接したかのように一体になる性質があるようです。また針金など異物を飲み込むようです。同じようなことはエゴノキでも起こります。

サルスベリには迷惑なことですが、ちょっといたずらしてみました。





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1 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2020-09-06 07:40:22
アズキナ・ギバ・フタバハギ、綺麗な豆の花です。山菜ですか。奈良では見ません。
イヌマキの実、我が家でもそろそろ熟し始めます。既に熟したのも8/20に近所で見ました。
ツクシハギが可愛いです。我が家でも今2種の萩が咲いています。
奈良だから関西ヨメナと思っていますが、1輪咲いてきました。
シマサルスベリを編まれたのですか。くっつくかもしれません。
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