ビール飲みオヤジの日々雑感

ビール飲みオヤジが日々感じる雑感を徒然なるままに。

有事にあって

2011年04月30日 | 戯言
戦争ではありませんが、国家の未曾有の危機という点では、まさに今は有事であります。
そこで衆参合わせて700人余の国会議員は国をリードする立場としてどのような行動をしているのでしょうか。

残念ながら、あまり見えませんね。
マスコミがそれぞれを取り上げてないだけなのかもしれませんが、どうもそれだけではないんじゃないのと邪推したくなります。

首相、政府のリーダーシップのお粗末さの批判はありますが、それ以外の国会議員の先生方はホントに一体今何をしておられるんでしょうか。
某タレントが朝のワイドショーで連呼していますが、この際国会議員を半分くらいにすることで復興資金を捻出する方が余程国の復興のためになるのではと思います。

先日、テレビで福島原発に働いていた福島の方が言っていました。
首都圏の人が今まで原発の電力の恩恵を享受していながら、今更やっぱり原発はいらないというのは無責任だと。
義援活動には熱心でも被災地のゴミを受け入れることには反発する、あるいは福島というだけで避けたり、誹謗中傷などの風評被害、これが今の日本の団結力の一面での限界です。

みんな、自分たちは正義の側にいたいのです。一方でリスクを抱えることにはたじろいでしまう。
オヤジも被災地から遠い九州にいて、自らを省みると偉そうなことは言えません。
せめて自粛ではなくいつもどおり生活する、何かリスクを抱えない安全圏での戯言なのかもしれませんけど。
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佳き日 ~アッパレ 東北!~

2011年04月29日 | 時事
先日、南三陸町を訪問する天皇皇后両陛下のお姿を見て、国を思い、国民を思う両陛下の真摯なお気持ちをひしひしと感じました。
様々な議論のある昭和の時代ですが、昭和天皇もまた国を思い、国民を思うことにかけては、実は我々の想像を超えていたに違いありません。そして、それが今上天皇へ受け継がれているのは確かだと思います。

もう22年が経ちましたが、今日は単なるゴールデンウィークの初日の祝日ではなく、昭和の時代には天皇誕生日であった「昭和の日」ということを覚えておきたいものです。

その日にイギリスではロイヤルウェティングです。ここに英日の御縁を感じるのはオヤジの勝手でしょうか。
今、テレビで生中継を視ながらですが、国民から慕われる王族の一人としてウイリアム王子の結婚が、国全体で祝福されていることがよく感じられます。

そしてこの日は東北にとっても嬉しいリスタートの日でした。
少なくとも被災地から離れた地でのテレビではイーグルスばかりが目立って、ベガルタはどうだったの?とちょっとストレスが溜まりましたが、ネットで確認すれば見事にベガルタもホームでサポーターに元気を届けられたようです。
アッパレ、東北!

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<杜の都に歓声戻る 復興にささげる白星二つ 楽天とJ1仙台>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年4月29日

 プロ野球の楽天とサッカーJ1の仙台が29日、東日本大震災で大きな被害を受けた仙台市で迎えた、今季の本拠地初戦をともに勝利で飾った。

 楽天の日本製紙クリネックススタジアム宮城には2万613人、仙台のユアテックスタジアム仙台には1万8456人とほぼ満員の観客が詰め掛け、復興に向かう杜の都に歓声が戻った。

 楽天は田中将大投手がオリックスに3-1で完投勝ちした。試合後にナインがグラウンドに整列し、楽天の嶋基宏選手会長が「絶対に見せましょう。東北の底力を」とあいさつすると大きな拍手に包まれた。

 仙台は地元ファンの声援を背に、FW太田吉彰がヘディングシュートで2試合連続ゴールを決め、J2時代を含めて過去にリーグ戦で一度も勝ったことがない浦和に1-0で快勝した。
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へぇ~・・・

2011年04月28日 | 時事
こういう支援のやり方もあるんだと思いました。
ちょっと勿体無いような気もするんですけど、名器はやっぱり誰か名手に弾いてもらわないと。
一体、どこが落札して誰が弾くんでしょうか。
一度でいいから億の名器、弾いてみたいものです。

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<日本音楽財団がストラディヴァリウスのバイオリン売却、東北を支援>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年4月28日

 日本音楽財団(塩見和子理事長)は28日、所有するストラディヴァリウスの1721年製のバイオリン「レディ・ブラント」を売却し、日本財団の「東日本大震災支援基金」に寄付すると発表した。塩見理事長は「世界遺産といわれるくらい価値のあるもの。1000万ドル(約8億円)以上の値はつくと思います」と話している。

 日本音楽財団によると、レディ・ブラントは、ほとんど未使用の状態で、名器といわれるストラディヴァリウス製のバイオリンの中でも最も保存状態が良いとされている。英国の詩人、バイロンの孫娘、レディ・アン・ブラントが所有していたことから、この名前がついた。

 6月にアメリカの弦楽器専門の楽器商によってオンライン・オークションが開かれ、最終日の20日には、イギリス・ロンドンでレディ・ブラントの現物が持ち込まれ、入札も行われる。

 同財団は、レディ・ブラントを平成20年に購入。購入額は明らかにしていないが、塩見理事長は「今回の震災を世界にアピールしたい。東北の復興支援のために使ってもらいたい」と話している。
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どうぞ忘れないで

2011年04月27日 | 時事
東日本大震災発生後、記事に取り上げられることもめっきり減りましたが、決して終息してはいないのです。
こちらもどうぞ忘れないでください。

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<新燃岳で土石流の恐れ、都城市が避難勧告>
読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/ 2011年4月27日

 鹿児島、宮崎県境の新燃岳(しんもえだけ)の麓にある宮崎県都城市は27日午後1時50分、雨と堆積した火山灰によって土石流発生の危険性が高まったとして、一部住民316世帯692人に避難勧告を出した。

 勧告を出したのは2月17日以来、2度目。

 市によると、降り始めから27日午後6時までの最大時間雨量が20ミリに達すると予想されることから、土石流が発生する恐れがあると判断。小学校など計5か所に避難所を開設した。

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ラーメン三昧

2011年04月26日 | 私事
気温が25度を超えるという予報だったのを忘れていて、昼飯にラーメンを食べてしまいました。
天神大名の「すみれ」は相変わらず苦戦しています。
昼飯時でも並ぶどころか、楽にお店に入れる状態です。
お店は大変でしょうが、札幌を知っている者にとっては何とも贅沢です。

しかし、午後から暑かったのなんのって・・・
まだ冬のスーツなので余計汗が噴き出てしまいました。

それにも懲りず、夜は締めの一杯に今度は博多ラーメン「味一」に行ってしまいました。
こちらもまた美味い。

ハハハ・・・(汗)、我ながら懲りてません。
ま、こんなことは年に一度もあることではありません。
家に帰ってから反省・・・


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同じ時代を生きて

2011年04月25日 | 時事
ランちゃん、ミキちゃんの弔辞をネットで読んだだけでも涙腺が緩みました。
生前の肉声は活字で読んでも、もう緩むどころではなく嗚咽です。

オヤジの方が5歳ほど年下ではありますが、間違いなく同じ時代を生きて、キャンディーズの全盛期も自分の記憶の中に臨場感をもって残っているからこその寂しさなんだと思います。
改めて、安らかにお眠りください。合掌。

そして全く別の話題をもう一つ。

先週汗した不在者投票の結果が出ました。
投票率が37%でした。
ほぼ人口1万人当たり1人もいる議員(これ自体が多過ぎると思いますが・・・)を選ぶのに、その意思を表明したのは有権者の4割弱。
ということは、恐らく全人口に占める割合は3割を切っているのではないでしょうか。
最下位当選の方の得票数は全人口の1%にも達していません。

これで有権者は主権者としての責任を果たしているのか、住民の意思や意見を反映した地方自治と言えるのか。
大いに不安と疑問と憤りすら感じます。
今回はオヤジが投票した人は当選しました。当然、今後の働きを視続けていきたいと思います。

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<もっと女優を続けたかった…スーちゃん肉声全文>
読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/ 2011年4月25日

 こんにちは、田中好子です。きょうは3月29日、東日本大震災から2週間たちました。被災された皆さまのことを思うと、心が、破裂するように痛み、ただただ亡くなられた方々のご冥福をお祈りするばかりです。

 私も一生懸命、病気と闘ってきましたが、もしかすると負けてしまうかもしれません。でも、そのときは、必ず天国で、被災された方のお役に立ちたいと思います。それが、私の務めと思っています。

 きょうお集まりいただいている皆さまにお礼を伝えたくて、このテープを託します。

 キャンディーズでデビューして以来、本当に長い間お世話になりました。幸せな、幸せな人生でした。心の底から感謝しています。特にランさん、ミキさん、ありがとう。二人が大好きでした。

 映画にもっと出たかった。テレビでもっと演じたかった。もっともっと女優を続けたかった。お礼の言葉をいつまでも、いつまでも皆さまに伝えたいのですが、息苦しくなってきました。

 いつの日か、義妹、夏目雅子のように、支えて下さった皆さまに、社会に、少しでも恩返しができるように、復活したいと思ってます。かずさん、よろしくね。その日まで、さようなら。
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指揮者練習でした。

2011年04月24日 | 音楽
今週は、昨日、今日とオーケストラの練習が2日にわたってありました。

特に今日は本番を振るギオルギ・バブアゼ先生の初めての練習でした。

オヤジは初めてご指導いただく先生ですが、グルジアの方とはいえ、1996年に大阪シンフォニカーのコンサートマスターとして来日ですから、日本語はペラペラです。
そして経歴をみると、現在は関西フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターがご本職。
オヤジも長く関西におりましたが、ちょいと接点が無く、初めて知りました。

ヴァイオリニストだけに、時々アドバイスされるボーイングや弓の使い方、そしてフィンガリングなども実に納得性が高く的確だと感じました。
指揮も至ってノーマルで、オヤジには解り易い棒でしたし、やはりプレイヤーとして数多くの曲に触れ、様々な指揮者で演奏してきているからでしょうか、曲の解釈も変なクセがなく、実にオーソドックスな感じでした。

今日は初めての練習ということで曲毎、楽章毎に一通り通して、大掴みで曲作りの方向性を確認していくという印象でした。
初めてだけに、今までの団内指揮者による練習とのテンポの違い、あるいはアーティキュレーションの違いなどに戸惑う箇所も目立ちましたが、もう少し指揮者のやりたいことを指揮棒や体の動きから掴もうとする姿勢がオーケストラの側にあってもいいかなと感じました。
いやいや、オヤジだってついていけてませんでしたから偉そうなことは言えませんけど。<(_ _)>

それにしても運命の最終楽章は何度弾いても気分が高揚する曲です。
高揚はいいんですが、速いテンポでのトレモロの連続は疲れますわ。。。(笑)
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泣けます。

2011年04月23日 | 私事
もともと涙もろいオヤジですが、最近は一段と涙腺が緩んでしまっているようです。

昨日からワイドショーなどでキャンディーズの映像が流れる度に涙が流れてしまいます。

今日はベガルタ仙台の劇的勝利にも泣けました。

キャンディーズ 微笑がえし
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スーちゃん

2011年04月22日 | 私事
どちらかといえばクラシック音楽オタクだったオヤジでもキャンディーズは大好きでした。
3人それぞれ魅力的だったのですが、スーちゃんは一番普通の可愛い子という印象で好きでした。

さすがに後楽園球場のファイナルコンサートで盛り上がるほどの熱狂的ではありませんでしたけど。

日本人の60歳までの生存率は約90%。生命力の強い女性であれば約95%だそうです。
何故こんなにも魅力的な女性が、5%弱の方に入ってしまうのか、運命のいたずらは酷なものです。

加えてご主人は実妹である夏目雅子も20代で癌で無くされている、これって確率からいえば5%の5%で0.25%です。
この確率は希少ですが決して価値にはなりません。
さぞご無念だったろうと思います。

一人のファンとして、ご冥福をお祈りしたいと思います。合掌。

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<元「キャンディーズ」の田中好子さん死去>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年4月21日

 アイドルグループ「キャンディーズ」のメンバーとして人気を博した女優の田中好子(たなか・よしこ、本名・小達好子=おだて・よしこ)さんが21日夜、乳がんのため東京都内の病院で死去した。55歳だった。通夜は24日、葬儀は25日で、時間と場所は未定。

 伊藤蘭さん、藤村美樹さんと「キャンディーズ」で昭和48年に歌手デビュー。スーちゃんの愛称で親しまれ、「年下の男の子」「春一番」「微笑がえし」など多くのヒット曲を送り出した。時代を象徴するアイドルとして熱狂的な人気を集めたが同53年、「普通の女の子に戻りたい」とグループを解散した。

 その後は、女優業に専念。平成元年公開の映画「黒い雨」では、原爆の悲劇に見舞われたヒロインを務め、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など多くの賞に輝いた。その他の出演作に映画「ひめゆりの塔」「明日への遺言」、テレビドラマ「家なき子」「ちゅらさん」など。

 同3年、女優の故夏目雅子さんの兄、小達一雄さんと結婚。同4年に乳がんと分かり、治療を続けてきたが、昨年秋に体調を崩し、入院していた。3月上旬にはテレビのナレーションをこなしたが、今月21日午前に容体が急変したという。

 伊藤蘭さんの所属事務所の担当者は「突然の訃報で本人はショックを受けており、コメントを出せる状態ではない」と話した。
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2年ぶりの不在者投票

2011年04月21日 | 私事
あれから約2年経っているので、スッカリやり方を忘れていました。

あの時、確かに仙台市役所ではなく、通りを隔てて向かいにある青葉区役所に行きました。
今日の昼休み、福岡市役所の選管に行って、投票はここではできないんですと申し訳なさそうに言われた時に思い出しました。

それから汗をかきかき徒歩15分ほどかけて中央区役所へ行き、ようやく統一地方選挙の不在者投票をすることができました。

ただ、昼休みの時間をなんだかんだ30分近く無駄に使ってしまい、昼食はオフィスへの帰りがけにコンビニで買ったおにぎり2個を、デスクに戻って慌しく頬張る羽目になりました。
トホホ・・・

それでも国民の貴重な権利である参政権の行使の重みをこれほど感じたことはありませんでした。
たかだか1票で何が変わるかと醒めていてはダメです。
主権者としての意思表明の責任と重みを一人一人が自覚し、行動することを通じてこそ、社会は変わっていくのだと思います。

受け身ではなく、ささやかでも仕掛ける側でありたいとオヤジは考えています。
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伊福部

2011年04月20日 | 音楽
これって知る人ぞ知るなんですよね。

伊福部昭。オヤジにとっては、日本の現代音楽の楽聖です。
1954年。まだ日本は戦後から決して脱しきっていないこの時期に、こんな独創的な映画に後世では音楽だけでも怪獣が目に浮かぶような秀逸な音楽を作った人がいたのです。

今でも昭和29年の「ゴジラ」のDVDは視る度に新鮮な衝撃を与えてくれます。
EX1.ゴジラ(1954) テーマソング


そしてその甥っ子が日本の有事に関わりました。
緊急地震速報チャイム


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<ゴジラに関係?NHK緊急地震速報チャイム音の秘密>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年4月20日

 忘れたころに…♪チャランチャランとNHKの緊急地震速報を告げるチャイム音が流れると、ドキリとする。あの音には、ちょっとしたヒミツがあるのをご存じだろうか。(夕刊フジ)

 「出だしは軽快なチャイムのようだが、“語尾”は危険が迫っているような不協和音に転じる。小さい音声でも高い音が耳に残る。プロが聞いてもなかなか計算された音だと思う」

 そう話すのは、バンド経験のあるレコード会社のJ-POP担当者。

 このチャイム音が放送で使われるようになったのは、2007年10月1日から。運用開始に先立って、東京大学先端科学技術研究センターの伊福部達教授(当時)の監修の下で、NHKとNHK放送技術研究所などが制作したという。

 制作上で決め手となったのは、「危険を知らせ、すぐに避難するよう促す音で▽既に存在する各種の警報音と似ていないこと▽耳の不自由な方にも聞き取れること」(NHK広報局)という条件をクリアできるか。いくつかのサンプル音を作成し、さまざまな年齢・性別の人たちに聞いてもらった結果、現在の音に絞り込まれたという。

 ところで、ゴジラ世代なら伊福部さんという名前にピンと来たのでは? そう、開発に携わった伊福部教授は、あの作曲家、伊福部昭氏の甥にあたる。昭氏は、映画ゴジラシリーズをはじめ、民族主義的な力強さにあふれた数々の管弦楽曲で知られる。

 「チャイム音が、『ゴジラ』の影響を受けている、というネットの書き込みがありましたが、正確には、伊福部昭の交響曲『シンフォニア・タプカーラ』の一節を参考にしたそうです」(音響工学の専門家)

 怪獣映画「ゴジラ」は、1954年のビキニ島の核実験によって起きた第五福竜丸事件をきっかけに製作。ゴジラは核に対する“人間の恐怖の象徴”として生まれた。東日本大震災と福島第1原発事故の関係を思うと、不思議な因縁を感じずにはいられない。
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ビール飲みオヤジのオーケストラ雑感 その2

2011年04月19日 | 音楽
キリンフィルハーモニーの団員向けメルマガに3回シリーズで寄稿した拙作エッセイ2回目。
今日がその発行日でした。
今回もそのままこちらでも載せちゃいます。

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第2回 「プロオケとアマオケ」

 学生時代には、若さ溢れる熱意と本番の爆発力によって、時にプロを上回ることができると勘違いしていた。
 今から考えると何とも恥ずかしい話しだが、当時は自分たちの演奏テープ(カセットテープ。(笑) 時代を感じるでしょ?)を聴きながら、「おっ、この演奏ってN響よりいいんじゃない。」などと無邪気にはしゃいでいたものだ。

 そんなオヤジにとって、最初のプロオケとの接点は、学生時代に出演した当時のNHKの人気音楽番組「音楽の広場」だった。
 101ストリングス(注1)の再現企画で101人の弦楽器奏者を揃えるにあたり、恐らくNHKの予算の都合だろうが、東フィルで不足する人数を補うために、当時NHKの後ろ盾でユネスコの傘下にあった青少年音楽世界連合日本支部(注2)に所属する大学(音大ではない)オケのメンバーで構成するジュネス・ミュジカル・オーケストラの弦楽器メンバーが加わった。

 収録の日。まずリハーサルだったのだが、学生メンバー何人かが遅刻をした。
 東フィルメンバーは、学生がバラバラと集まり始めた集合時間には、全員が既に席について楽器を弾き、譜読みとウォーミングアップを終えていた。そして本番収録終了後、仲間と談笑しながらのんびりと片付けをする学生の傍から、東フィルの団員が早々に片付けを済ませてスタジオから消えていった。
 その後の話を聞くと東フィルのメンバーからは学生と一緒に演奏するのは二度と御免だと不評だったらしい。
 そう、演奏技量の差よりも演奏することへの姿勢の差を思い知らされたのだった。


 この番組で黒柳徹子さんと司会をしていた作曲家の故 芥川也寸志先生は、「アマチュア音楽は音楽の本道である」と、自らもアマチュアオーケストラの新交響楽団を率い、関西ではオヤジが所属していた芦屋交響楽団を指導するなどアマチュア音楽へ意欲的に関わっておられたが、団員に対しては好きでやっているからこその厳しさを要求された。
 練習時間に本来の仕事で遅刻したり、欠席することは仕方無いことだが、練習前に誰が休み、ソロ楽器であれば代吹きを立てていて当たり前、遅刻の場合は何時頃に来る予定なのか、インスペクターがそれらの全体像を示せないと練習を始めなかったそうだ。

 音楽とは皆で楽しむもの。だから稼ぎとは無関係に打ち込めるアマチュアが取り組む音楽こそ本来の道という考え方。それは一方で音楽に関してはプロではないかもしれないが、仕事を持つ社会人としてプロである人たちが、誰にも強制されずに「好き」で自主的な活動をしている以上、音楽に真摯に向かい合い、組織であるオーケストラの規律・運営をしっかりとやるのが当たり前ということであった。
 さて、2年目のキリンフィルはどうだろうか?

 もう一つ、プロを思い知ったエピソード。
 先日、キリングループ提供のテレビ番組「ソロモン流」で陳健一さんが言っていた。「プロフェッショナルとは、どんな時でも全力を尽くす。」
 この難しさを実感したのが今から約20年前のことだった。

 当時、オヤジは芦屋交響楽団に所属していた。
 細かな経緯は覚えていないが、同じ会場で土曜日の夜と日曜日の午後の2日連続してベートーヴェンの第9交響曲を演奏するという機会があった。異なるのは合唱団のみ。
 しかも、演奏場所はホームグランドである阪神間からは微妙に距離のある姫路市だったので、団員ほぼ全員が泊まりがけだった。
 結果として大きな事故なく、2つの演奏会を終えることができたのだが、やはり日曜の午後の演奏は前日の域に達していなかったことを、オヤジはもとより団員の多くが痛切に感じていた。
 当時、指揮をしていただいた松尾葉子先生が、リハーサルの時に日曜日が勝負とおっしゃっていたが、土曜日の夜の演奏会後の宴会で緩んだ緊張感と意識の集中を、我々は再び同じレベルまでは高められなかったのだ。

 アマオケは大概定期演奏会レベルであれば年2回程度。演奏会までに数ヶ月の練習の長いプロセスがあり、1度の演奏会で全てを燃焼し尽くす。
 しかし、プロオケはそういうわけにはいかない。様々な演奏機会を均すと3~4日に1回は本番があるのではないだろうか。練習も3日程度で仕上げ、その都度、全力を尽くしてお金を払って来場されるお客様に満足を提供しなければならないのだ。

 この違いを少し乱暴に言えば、日常と脱日常の違いだと思う。
 日常のレベルで日々のこととして好きで努力をし続けて時に計り知れない才能があるプロと、そもそも競おうとすることが全くナンセンスなのだと今ははっきりと解る。

 とはいえ、オヤジは芥川先生が大事にされた「アマチュア音楽は音楽の本道である」という精神の真髄である音楽に対する思いと姿勢は、プロもアマも区別は無いと思うのだ。(続く)

 注1)101本の弦楽器を中心に、管・打楽器が加わった総勢140人にもおよぶ世界最大の大編成オーケストラ。
    ロンドン交響楽団、ハンブルグ交響楽団などの欧州一流どころのオーケストラのコンサート・マスターも多数参加。
    クラシックで鍛えられた緻密でゆるぎのないストリングス・アンサンブルを繊細で華麗なムード・ミュージックとしてアレンジするのが101ストリングス・オーケストラの魅力。(Ongen Netより)
 注2)ジュネスの愛称でも知られている。
    ユネスコ傘下のen:Jeunesses_Musicales_Internationalの日本支部として1961年に発足。 2001年7月8日「第74回 青少年音楽祭」を最後に活動を停止した。(Wikipediaより)
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痛まし過ぎます。

2011年04月18日 | 時事
大震災の津波で多くの尊い子供の命が奪われましたが、こちらは明らかな人災です。
酒酔いではないようです。居眠りとも言われますが、運転し始めて数分の場所だったそうです。

それにしても日常では考えられない出来事です。
聞けば聞くほど、何があったのか、真実が明らかにされなければいけないと感じます。

我々は、常に自分の身を守るために緊張していなければいけないのでしょうか。
犠牲となった生徒の皆さんのご冥福をお祈りします。合掌。

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<歩道にランドセル散乱、クレーン車減速せず?>
読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/ 2011年4月18日

 ドーンという大きな音とともにクレーン車が集団登校中の小学生の列に突っ込んだ。

 栃木県鹿沼市で18日朝、市立北押原(きたおしはら)小学校4~6年の児童6人が死亡した事故。歩道には児童数人が倒れ、血だらけのランドセルが散乱。目撃者によると「クレーン車は減速していなかったように見えた」といい、県警鹿沼署で調べている。

 「クレーン車は中央線をはみ出し、歩道を乗り越えて、集団登校していた児童の列の真ん中に突っ込んだ」。目撃した無職男性(54)は、そう話した。

 目撃した会社員の女性(54)によると、事故当時、道路を通行していた車は少なかったといい、「クレーン車はあまり減速せず、ブレーキを踏んでいなかったように見えた」と振り返る。運転手はクレーン車から降りて、「近くにいた人に『すみません、すみません』と謝っていた」という。

 北押原小に2人を通わせている母親(29)は、ドーンという大きな音を聞いて現場に駆けつけた。「歩道に血だらけのランドセルが散乱し、児童数人が倒れていた。茶色のつなぎを着た運転手が放心状態でウロウロしていたが、警察官にパトカーに乗せられ、連れて行かれた」と興奮した様子で語った。

 「ドドーンという大きな衝撃音がした後、グシャッと何かが崩れるような音がした」と現場近くの自動車整備工場で働く男性(51)は振り返った。男性が外に出てみると、「児童が泣き叫んでいた」といい、近くの歩道で登校の様子を指導していた同小の教諭が「大丈夫か」と児童に向かって大声で呼びかけていたという。
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プロオケの経営破綻

2011年04月17日 | 音楽
そもそもオーケストラ自体が、スポンサーがいなければ演奏活動だけでは収支が成り立たないモノです。
それにしても、オヤジの世代ではオーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団のコンビのLPは、定番の一つだったものですが、確かに近年はあまりその名前を聞く機会も少なかったような。。。

時代の流れに乗り切れなかったのでしょうか。

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<フィラデルフィア管弦楽団が経営破綻>
読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/ 2011年4月17日20時16分

【ニューヨーク支局】全米有数のオーケストラの一つ、フィラデルフィア管弦楽団が16日、米連邦破産法11章(日本の民事再生法に相当)の適用を申請すると発表し、事実上経営破綻した。AP通信によると、米主要オーケストラの破綻は初。当面、予定されている公演は続けるという。

 同楽団は1900年の創設。レオポルド・ストコフスキーやユージン・オーマンディら名指揮者の下で全米有数の楽団にのし上がり、73年には米国のオーケストラとして初の中国公演を行った。だが、近年は切符の販売や寄付が落ち込む一方で運営費がかさみ、慢性的な赤字体質となっていた。

 同楽団は声明で「我々はフィラデルフィアの象徴であり、国際的な財産でもある。コンサートに来て楽団を支えてほしい」とファンらに呼びかけている。
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研修期間に入りました。

2011年04月16日 | 音楽
オーディション後、初めて練習に参加しました。

このオーケストラでは、最初は研修期間ということで、本当に継続して活動できるかどうかの確認期間があります。
オヤジの紹介のされ方も「研修期間に入りました。」でした。

いろいろとオーケストラを渡り歩いてきましたが、それぞれの組織毎に運営の特色があるものです。
最初のうちは以前のオーケストラと違うことに戸惑うこともありましたが、ここまで風来坊になるとその違いを興味深く感じることができます。
そのオーケストラなりの運営の課題とその課題解決の歴史の積み重ねなんだろうと思います。

この日は弦分奏でした。
前プロのブラームス「悲劇的序曲」は、譜面の都合で初見での練習。
初見でも何とかなったところもありますが、ブラームス特有のシンコペーションや転調に伴うおびただしい臨時記号に全くお手上げの箇所もありました。
練習後に譜面をいただき、これはしっかりと準備をしなければとオヤジらしからぬ反省です。

後半は「運命」の1楽章。
冒頭はどうしてもパラパラとフライングしたりテンポが揃わない方がおられました。
指揮の振り下ろしスピードとダダダダーンの弾き始めと、ある種の定石の呼吸とタイミングがあって、それが解れば迷うことは無いのですが、初めて「運命」を演奏する方にはちょいとスリリングな箇所かもしれません。
大事なのは一人ひとりが8分音符でのテンポ感を体の中でカウントしながら弾くことだと思いますが、まあ言うは易し行うは難しです。
だからこその練習だと思います。

ということで、分奏練習後にはパートだけの練習もあって、18時半から22時までみっちりと研修団員練習初参加となりました。
晩飯を食べてこなかったので、後半は胃袋にはなかなか辛かったですわ。(笑)
といっても、練習前に食べるのではちと早過ぎるし、今後対策を考えなければ・・・(爆)
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