まい、ガーデン

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残酷な人生 音楽劇『道』観劇

2018-12-15 08:58:40 | くらし

   (日生劇場)
レトロな雰囲気で、いかにも演劇を観るという気持ちにさせてくれる。いい劇場だわ。

「バリーターク」で運を使い果たしていたから、チケット獲得参戦に端から諦めていた今回の舞台『道』。
横浜年下友のお嬢さんが譲ってくれて。ありがとう、嬉しかったわ。
これで今年を締めくくることができるなんて素晴らしい。
ちなみにお隣の席に座った若い女性は福岡から来たんですって。
映画「道」を観て感動したからどうしても観たかったそうな。
全ての枠がことごとく粉砕して最後の追加枠でようやく1枚取ることができたと言ってた。よかったね。


(12時半の開場、1時の開演というのにすでにこの混雑。2階席の後ろまで満席) 

見終った後「残酷な救いようのない話だ」と。

私は映画を観ていないので、ストーリーだけは把握しておいた方がよかろうと、それは念頭に入れておいた。
1幕のサーカスを舞台にして、最初から最後まで場面転換はなく、「コロス」と呼ばれる人たちがその役割を果たすのよ。
コロスって演劇用語で「古代ギリシャ劇の合唱隊。劇の状況を説明するなど、進行上大きな役割を果たす」
そうだけれど、この人たちの奏でる楽器や歌、そしてアンサンブルがすこぶる良くて感動したわ。
音楽劇ってこういうことだったのかと。まさか、草彅さん、歌わないよなとちらっと心配していたの。

 webから

その草彅剛さんって本当に不思議な役者だと思う。
彼のキャラクターからしたら、無理があるんじゃないかと思う粗暴なザンパノを声を替えて演じる。
決して上手くない、むしろイル・マットを演じた海宝直人さんの方がセリフとかが伝わってくるわけ。
でもでも最終シーン、ジェルソミーナ(演じた蒔田彩珠さんが初舞台とは思えない演技をするの)
が死んだと知った後の慟哭する姿に彼の演技がすべて集約されて。
劇場を出た後まで余韻が残る後を引く。

 webから

プログラムに草彅さんは書いている。
『理屈を超えた感覚が、客席に伝わるような演技を』
剛クン、十分に伝わってきたわ、いい舞台だった。
鳴り止まない大きな拍手、数回のカーテンコール、スタンディングオベーションが物語る。

コメント
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