まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

妻の嘆き

2019-04-30 08:52:30 | くらし

音を立てて降る激しい雨。平成最後の今日、といっても普通に過ぎていくのだろう。

昨日ゴミ捨てから帰る途中、イクタサンに呼び止められて「サラダ菜使う?」と聞かれた。
もちろん!
イクタサン、プランターに植えているサラダ菜を摘みながら、
「外食ばかりだから育ち過ぎちゃって。もうご飯作るの嫌なのよ、主人も嫌がらないから行こうってすぐ行っちゃうの。
残しておいてもしょうがないでしょ」
「日本酒があるところならどこでも行くわ。イタリアンだって、なんだったっけ、マグロの、そうそうカルパッチョ。
あれがあればいいのよ、どう?作る?」
うん、まあ。毎晩飲むからね、それだから作るようなものだわ。
「もうほんとに作りたくないの。掃除や洗濯はまだいいけど食事はいや!」
分かるよねえ、分かる。献立考えて買い物してetc。

「主人なんか脱いだら脱ぎっぱなしで。ズボンにしわがよるなあと思うけどいいのよ、知らん顔してる」
「私が外から帰ってくるでしょ、お昼何食べた?って聞くと、何にも食べてないって言うのよ。そこらへん
の菓子パンでもなんでも食べればいいじゃない、ねえ。見えるところに置いてあるのに」
「お風呂掃除してもらってるけど、言わなきゃやらないの。毎日なのにねえ、言われる前にやってくんないかしら。
いやだ、男の人の後って。毎日掃除してもらわなきゃ」

「まだ少し仕事しているし、趣味もあるから出かけていくの。
行くんだけど午前中とか午後からとか半日ですぐに帰ってくるからいやんなっちゃう」
「ハワイアンのバンドやってるから女の人もたくさんいるのよ。この歳で離婚は困るけど、
いい人がいたらいつでもどうぞ、遠慮しなくていいのよって言ってるの、いいのにねえ」

サラダ菜摘みながら口もなかなか忙しい。



「どうして素直に謝らないのかしらね。電気つけっぱなしだったわよって言ったら、○子(奥様)も2,3日前
つけっぱなしだったぞって言うの。ごめんとか気を付けるとか言えばいいのに、それで済むのにね」
「なんにも言わない、ひと言言うと二言も三言も返ってきて、もう面倒だから言わないの」
あれ?どこかで聞いたようなセリフだわ、ここもか。家庭内炎上。

「こんな生活がもう45年もよ、ほんといやんなっちゃうわ、でもあっちもそう思っているのかしらね」
と言うから、そうかもしれないわねと答えたけれど。きっとお互い様なのね。
それにしてもあちらこちらの老夫婦二人っきりの生活、似たような毎日の生活、妻の嘆きは夫の嘆きかも。
贅沢な、と言われれば本当にそうで、ぶっとばされてもしかたない。
それでも、誰かに言わねばおさまらない静まらない初老妻の嘆き。あなたの嘆きは私の嘆き。

イクタサン、サラダ菜は柔らかくてとてもおいしかったわ。



コメント
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