まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

あるあるな話『おいしいごはんが食べられますように』高瀬 隼子著

2023-06-20 08:58:35 | 

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
「わたし芦川さんのこと苦手なんですよね」って、押尾さん。

押尾さん、私が一緒にいじわるしてあげる。
私も芦川さんのような人、苦手だから。
芦川さん、最強。天然か意図としているのか分からないが、その生き方は最強。
だけど、芦川さんのような人は好きになれないわ。



タイトルに惹かれて読みだしたら全く関係ない違う話。
ちょっとざわついて、でも、あるあるよどこの職場も一緒だよと。
弱い者仕事ができない者が「できません」と堂々とアピールして「仕方ないよな」などと
思われるなんて。そのとばっちりを受ける努力してできる者にとっては邪魔くさいしかない。
しかも罪滅ぼしに職場にお菓子なんか持ってきたりしていい人アピール。
むかつくよね、ってな話。私は押尾さんに肩入れして応援したの。

じゃあ、芦川さんてどんな人なのかと。押尾さんは言う。

「芦川さんが予定外のことが苦手ってやつ、別に芦川さんがそう言っているわけじゃない
ですか。わたしはこれが苦手でできませんって表明しているわけじゃない。でもみんなが
分かっているでしょう。それで配慮している。それがすっごい、腹立たしいですよね。」

「頭痛薬飲めよって思いません?片頭痛がしんどいから帰りますって、それを言うなら
わたしも片頭痛持ちですよ。職場の引き出しに頭痛薬置いています。頭痛いくらいで帰ら
れちゃ仕事になんなくないですか」

芦川さんは無理をしない。できないことはやらないのが正しいと思っているの。
押尾さんのルールとは全く違う。それでは押尾さんてどんな人か、って。
「高校時代やっていたチアリーダー、別にチアが好きなわけじゃなくて、真面目ででき
ちゃったからしてただけ。途中でやめるのが苦手」この言葉に集約される。

頭が痛いので帰りますと当たり前のように言ってのける、仕事が忙しくなる定時で帰れな
い、他の人の残業が続いても、平気で18時から19時の間に帰宅する芦川さん。

芦川さんには休まれるよりはいいということで、18時を過ぎると、みんなが「そろそろ帰った
方がいいんじゃない」と芦川さんに声をかける。

職業人として普通に考えると、ありえないよね、みんなが残業していれば自分もなんとか
頑張ろうと思うって。
ところが芦川さん、当たり前に帰って、おやつを作ってくる。みんなより先に帰して
もらっているからと手作りのお菓子を持参する。おいしいと褒められれば喜んで、
持参する頻度が増えてくる。ケーキ、マフィン、ホールのショートケーキ、タルト・・・

もう何考えてるんだとむかつくわ。押尾さんじゃないけれどもらいたくないわ。
お菓子なんか持参する前に仕事やれっつうの。と代わりに私が吠える。

1日三食カップ麺を食べてそれだけでいい同僚の二谷。芦川さんが泊りに来て夕飯を作って
くれても、芦川さんが寝た後カップ麺をこっそり食べる、そんな二谷。
芦川さんと押尾さんの間を行ったり来たりの煮え切らない男なのよ。
仕事面では押尾さんの言うことはもっともだよなと思いつつ、芦川さんも可愛いなと
憎からず思っているわけ。こんな男がいるから困る、えらい迷惑。

たとえば押尾さんの愚痴を聞いて
「職場で同じ給料もらってて、なのに、あの人は配慮されるのにこっちは配慮されないって
いうかむしろその人の分までがんばれ、みたいの、ちょっといらっとするよな。分かる」

「みんながみんな、自分のしたいことだけ、無理なくできることだけ、心地いいことだけを
選んで生きて、うまくいくわけがない。したくないことも誰かがしないと、仕事は回らない」
なんて立派なことを言う。もっともじゃない、正解じゃないの。分かってるじゃないの。
そう思っているのに芦川さんをかばう二谷。ああイライラする。

で、それからおやつゴミ捨て問題が起きる。
ゴミ箱におやつを捨てたのは押尾さんに違いないってつるし上げをくうわけ。

「ゴミ箱に捨てられているお菓子を、わたし、回収してたんです。それで、それを、
こっそり芦川さんの机に置いていました。」押尾さんがしたことはそれだけ。なのに。

新年会翌々日。
「芦川さんがいつも手作りのお菓子を持ってきてみんなに配っていますが、それを
ゴミみたいに袋に入れて、芦川さんの机に置いている人が、います。」

皆の視線は押尾さんに。押尾さんは芦川さんの背中に。二谷は何も言わない。
当然芦川さんも言わない。だいたいのことが分かっているのに言わない。

4月の人事異動で二谷は千葉に。
押尾さんは退職して新しい職場に就職する。よかったわ押尾さん、最良の選択だわ。

押尾さんが負けて芦川さんが勝った。
正しいか正しくないかの勝負に見せかけた、強いか弱いかを比べる戦いだった。
当然、弱いほうが勝った。そんなの当たり前だった。

いやあすごい、これがすごい。でも私も経験上あるあるな話。えてしてそういうものよね。

押尾さんと二谷は最後に食事に行く。
「二谷さんと食べるごはんは、おいしい」
「二谷さんは目の前にある食べ物の話をほとんどしないから、わたしも、これおいしいで
すねとか、すごいふわふわとか、いちいち言わないですんで、おいしくても自分がおいし
いって思うだけでいいっていうのが、すごくよかった。
おいしいって人と共有し合うのが、自分はすごく苦手だったんだなって、思いました」
そう思う押尾さんも、ま、一筋縄ではいかない人かもしれないわね。

「押尾さんがつるし上げられたあの日、芦川さんの机にゴミ袋に入れたお菓子をおいたのは
おれだよ、芦川さんも分かったはず」とは二谷の告白。つるし上げくってる時に言えって
言うの、今頃になって卑怯でしょ。でも押尾さん、
「一緒に、芦川さんにいじわるしましょうって言ったの、わたしですから」のひと言。

送別会の日の押尾さんの挨拶。
「頭痛ががひどくって、せっかくなんですけど、送別会は遠慮させていただこうと思って
います。でも、ちょっと行きたくなかったので頭痛くなってラッキーとも思っています。
(略)ただ噓をつくのだけはやめようと思って。それだけです。頭痛もほんとです。
片頭痛持ちでしょっちゅう、痛くなるんです。普段は我慢して仕事したり飲み会に行ったり、
してましたけど、辞めるのにもう無理しなくていいかなって」

おお、押尾さん、よくぞ言ったわね。普段からそんなふうに言えばよかったのに、って。
でも、それはあなたのルールからは外れるのよね。

その送別会の日、芦川さんは大きなケーキを作ってくる、プレートまであるおいしそうな
ケーキ。
二谷は食べたくないのに「めっちゃおいしい」と言ってたべる。
その席で「俺たち結婚すスンのかなあ」なんて。
芦川さん「わたし、毎日、おいしいごはん作りますね」なんて。
幸福そうなその顔は、容赦なくかわいい。そう感じる二谷、ああむかつく。
「おいしいごはん」なんてなんの興味もないのに。

秀逸なタイトル。
「おいしいごはん」がもたらす人間関係があぶり出されていて、いちいちムカついて
イライラして、そうだそうだと応援して、うん、そんなことあるあるだよと共感して。
ざわついてなかなかに不気味な話だけれど、読後感は悪くなかったわ。
職場の愚痴を言う子どもたちにも薦めているの。

 

 

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ハマスタ *アガパンサス咲く日本大通り

2023-06-19 08:27:55 | 街・風景

今日も梅雨の中休みは続きそうだ、有効活用せねば。

庭を眺めていたら、道路の向こうからタッタッタッタと駆けてくる足音が。
タムラサンのお兄ちゃんが必死で走ってくる。がんばれ、こまわりくんに間に合ったかな。
洗濯物を干していたら、グランドゴルフに出かけるオクガワサン。えっ?こんな早くにか。
そういえば、今朝は息子さんとワンコちゃんのご挨拶の声が聞こえなかったな。
私はいつも見ているのよ。
ワンコちゃんが朝の訪問をしてオクガワサンちを後にするでしょ。門扉を出てちょこっと
歩くとワンコ、立ち止まるの。そして、息子さんの顔をじっと見て催促するの。
「ぼく、お仕事したよ。ご褒美は」ってな感じで。もう可愛いのなんの。
息子さんはポーチからおやつを出してワンコに。ぱくっと一口。
もうひとつちょうだいってまた立ち止まると、息子さん仕方ないなってもうひとつ。
ここまでがわが家の前で繰り広げれる光景。で、ちょっと先へ行くとまたワンコは
立ち止まる。息子さんは知らん顔して歩いて行くの、リードが目いっぱいのびて。
そこでワンコはあきらめてようよう歩きはじめるわけ。

私がこんな話を息子にすると「おれ、母ちゃんちのそばでなくてよかった」って。
そうは言うけれど、私は見ようと思って見ているわけじゃないからね。たまたま
私のルーティンとご近所ルーティンが一緒で、わが家が道路に面しているってだけだ
からね。
ほんと。

 

16日、日本大通りぶらりの続き。



その前にハマスタの前を通ったら球場撮影の日だったらしい。前にも一度遭遇したわ。
せっかくだから並ぶ、ひとり1分くらいかしら。2、3人くらいしかいないから並ぶ。

ずいぶん高いところまで観客席があるのね なんて

で、本題 情報センター前の信号を県庁の方に渡って。

こちら側の花壇には*アガパンサス

そうだ 金曜日平日だから 久しぶりに県庁屋上に上ってみよう

 エレベーターで

横浜三塔のひとつ 「キング」の愛称の庁舎

丸いドームの「クィーン」の愛称は 横浜税関

ビルの陰にマリンタワー

大さん橋 右 かすかにベイブリッジ
さてと 誰もいない屋上はちと怖い 降りるか

 

 

 


ユリを期待して行ったけれど、アガパンサスも涼しげで梅雨の時期にぴったりだ。

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日本大通り 人々は行き交い語らう

2023-06-18 07:41:58 | 街・風景

梅雨の中休み、結構。
暑くても風が涼しくて気持ちがいい。許せる範囲よ。

そんな昨日、出先のバスターミナルで元職場先輩同僚にばったり。
いや私は全く分からなかったの、その人が、あらあって肩を叩くの。
ほらマスクなしでぼんやり歩いていたから、すぐに私と分かったみたい。
私、首をかしげながら「ごめんなさい、どなたでしたか」なんて間抜けな言葉。
「ヤマウチよ」とマスク取ってくれて顔を見せたからもうすぐに分かって。
話はずんで近況報告を聞く。
50代で2回もガン手術、でも、めげもせず前向きに受け止めて治療に励んだんですって。
前向きに考えれば免疫力がアップするのかしら、同じ病気の仲間内で一番に腕も上がる
ようになって、と明るく話す。お肌もしみひとつなくつやつや、羨ましい。
「来年80よ」なんて。5年前にご主人を亡くしたけれど、ひとりのんびりやってるそうな。
「元気がいちばん、元気でいようね」と励まされて。
辞めてから30年は経つ懐かしい方、嬉しかったわ。

16日の関内散歩続き。
横浜公園を突っ切って日本大通りをぶらぶら。

いつもどおり右側の道から歩きはじめる。

*アナベル咲く

 

昼下がりのひととき

道路の向かい側で結婚の記念写真を撮っていた 当のご本人たちかどうかは分からない

 

いつぞや入ったギャラリー 何かやっているかなと道を曲がる

いろいろな猫の可愛い絵がずらりと だいたい7万円台の作品 ほしいなと思ったけれど
「飾る壁がないでしょ」の脳内命令にその通りと ま ケチだというのもある

ギャラリーの窓から

 

 

 

情報センターまで来たら信号を渡って反対側の道路へと。

ではまた。

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横浜公園 彼我庭園のあじさい

2023-06-17 10:46:06 | 公園・庭園

 昨夕

今朝も昨日と同じように青空。空気もからっとしている。
ベランダで洗濯物を干していたらウグイスの鳴き声が。いい声だ。
君はまだ鳴いているんかい、と聞き惚れながら訊ねている。

昨日の午前中は整体へ。イテテイテテと訴えるも整体師さんはお構いなしで。
昨夜のハマスタ交流戦、せっかくホームベース真後ろの上席だったのに土砂降りの雨で
3回で中止になったとぼやく。新庄監督の姿を見たかったのにと残念がる。あらま。

それを聞いたからってわけでもないけれど、午後、関内日本大通りへ行って来ようと
出かけた。私としては午前午後のお出かけは珍しいけれど、何しろ梅雨時だものね、
またいつ行かれるかは分からない。行かねばならぬ。

日本最古の公園横浜公園の一画、横浜スタジアムにの隣にある池泉回遊式庭園の彼我庭園。
外国人「彼(ひ)」と日本人「我(が)」の双方が利用できたことから「彼我公園」と
呼ばれていたそうな。
ほんの小さな庭園だけれど、日本大通りぶらりのときは行きか帰りかに必ず立ち寄る。
ひと目で見渡せる庭園がなぜかほっとするのよ。ふしぎね。

昨日も、あじさいはどうかなって。

スタジアムがちらり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小さな日本庭園に青系のあじさいがほんの数本。落ち着いていいなあと。

 

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6月の庭 雨つぶ

2023-06-16 08:28:45 | 

5時半ころ起きたら雲ひとつない青空が広がっていて。おおーっ!と。
ところがところが、7時半過ぎの今はやはり雲がお出ましになった。
1日中青空なんて梅雨のこの時期は無理かな。ま、青空見ただけでよしとしよう。

昨日は横浜友定例会。年下友が車を出してくれて逗子のイタリアンレストランへ。
1年に一度しか行かないのに、なぜか梅雨の時期、あやしい空模様がついてくる。

 

おまけに海の家建設中の光景を見て二人が「海の家に行ったのはいつだったかしら」なんて。
去年も聞いたような会話を交わしている。いやはや。
会わないでいた間のあれこれを切れ目なくしゃべくりまくる。昼間のビールは効くわね。
次は7月、年上友の節目誕生日を祝って盛大にやろうとこれまた盛り上がったわ。
年下友と年上友は9歳違い、間に私。よくぞここまでお互い健康できたもんだ。感謝感謝。

今朝は晴れ上がっていたけれど、夜中の雨音は激しかった。痕跡が庭に。

 

*ワイルドオーツ

*クサヨシ

*ローズマリー

*エレガンテシマ

*メラレウカ

*ジューンベリー

*みかん

*モッコウバラ

*ユリ

*ユリ

*スカビオサ

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6月の庭 かき集めて

2023-06-15 08:49:34 | 

梅雨空は続く。今朝もはっきりしない空模様。

 昨夕

2日前、朝、パソコンでブログ巡りをしていたら、突然何の前触れもなく電源がぶちっと
切れたのよ。ものの見事に画面が消えた。
えっ?!一瞬何が起きたか分からない。停電か、とコンセントの電気を確かめたわ。
誓って言うけれど、私どこも何にも触っていないもんね、ただ画面の記事を読んでただけよ。
それなのに、あああ。
落ち着いて、と言い聞かせ、電源を入れ直したらいつも通り普通に動いた。スタートする。
が、スタート画面に「正しく終了しませんでした、うんぬんかんぬん。復元しますか」
こんな意味のメッセージが。

私は、あんたが勝手に消したんでしょとぶつくさ言って、元の画面を復元したけれど
何だっていうのかしらね。こんなの初めてよ。
そんなだから、昨日は恐る恐るパソコン操作をしていたわ。

夫に「パソコンの電源が突然切れたよ、びっくりしたわ」と言って「私みたいだわ」
と続けた。夫が「もう嫌だってか」と言うから、どんぴしゃまさに図星で笑ったわ。
何が嫌かって、そこはそれ阿吽の呼吸でそれぞれが勝手にそれぞれを思い描くわけ。

 

6月の庭。特にこれといって何もないから必死で写真になるものをかき集めた。
あ、そうそう、ニューサイランの花はそのまま哀れに枯れそうだから切り取りました。

 

*スカビオサが輝いていたから

*コエビソウが赤くなり出した

*クロバナフウロと*デルフィニュームの二番花

 デルフィニューム

 クロバナフウロ

 

 *プランタゴ ロスラリス

 

 *ガザニア

 

 *ペルシカリア

 

 *ジギタリス

 

 *ジギタリス

 

 通路の*アカンサス

 

 *グラスペディア

 

しまいには道路の花も動員して

鉢植え 何年も世話もせずほったらかしのまま

庭からとんだこぼれだねが隙間で花開かせた 道路の落ち葉をせき止めてくれるの

 

 

 

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へらおおばこのちえ たんぽぽのちえ 

2023-06-14 08:54:22 | 植物

昨日は久しぶりに太陽を拝んで。
暑かったけれど有難みの方が大きくて暑さは許した。

 昨夕

外階段のカビがあまりにもひどくて臭うから、がんばって掃除よ。
原始的な亀の子タワシとデッキブラシでごしごしこすって。
夫はすぐに嫌になって私より先に「もういいんじゃないの」と止めたがる。もうちょっと
と思ったけれど、ま、そこそこきれいになったから良しとしようと。
もう1回やればきれいになるね、とは言ったけれど、去年同じようなセリフを吐いて結局
やらなかったから、今年ももう1回はないな。

もうだいぶ前になるがEテレ「道草散歩・春」を観ていたら*ヘラオオバコのことが。
大好きヘラオオバコ、といっても、外来生物法で要注意外来生物に指定されたからには
邪魔者扱いになるんだろうな。

あちらこちらで見かける*ヘラオオバコ。

テレビ画像をお借りしての*ヘラオオバコ豆知識。

白い米粒のようなのがおしべ
「100均マクロ」の文字が見えますでしょ。100均で売っているマクロレンズで、スマホや
タブレットのレンズに装着して撮影すると、それなりのマクロ写真が見られるんですって。

できるだけ自家受粉はしたくないから、先にめしべができて後からおしべが、だそうな。

花びらは地味、別に虫に運んでもらわなくていいからこれでじゅうぶんだそうな。そっか。

 

で、次にわが家のたんぽぽ。

茎がのびてくると面白い格好になる。毎日観察して(ってほどでもないけど)

寝そべり、あり。

半分体起こしているのもあり。

こんなんで綿毛をつけている。いいのか。だらしなくてわが身を見るようだわ。

そういえば、と思い出した。
子どもたちが小学生のころの教科書に「たんぽぽのちえ」という文章があったな。
寝そべりも何か意味があったような。ネット検索の結果を。

【小2国語 音読】たんぽぽの ちえ をよむね‼ 光村図書 教科書

 

 

植物もえらい。生きるためにそれぞれに知恵があるんだ。

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タケトリ・オキナは誰 『月の立つ林で』青山美智子著

2023-06-13 08:40:53 | 

だいぶ前に読み終わっていて、ああいい小説だなと、ちょこっと下書きを書いた。
書いたはいいけれどそのまま放置。なかなかアップできないでいた。
そんなんだから当然忘れている。もうもう思い出すのが大変で。

 

『月の立つ林で』 いちばん最新で読んだ青山美智子さんの小説。
その前に読んだ作品が『赤と青とエスキース』
あれ?今までの青山さんの作品とはちょっと違う小説だなと感じて、少し読みにくかった
けれど最後の最後の結末が、やっぱり青山さんだとなって。

それに比べれば、『月の立つ林で』は安心安定の青山さん。
ごく普通に、誰しもが抱えるような悩みを持って、誰もが日々を送っている。
特別な人は出てこない、特別な事件は起こらない。でも生きにくい、やっぱりしんどい。
そんな人たちに送るツールが、ポッドキャスト。番組、タケトリ・オキナ『ツキない話』
そして、この番組が登場人物たちを緩やかに繋いでいく。

「ツキない話」ツキないをツキがないととるか、月が出ていないととるか。そこらあたり。

毎朝午前7時、10分間、月を偏愛する男性の番組、月についての豆知識や想いを語り続ける。
冒頭「竹林からお送りしております、タケトリ・オキナです。かぐや姫は元気かな」
の語り文句。

登場人物が何かのきっかけでこの番組を聞き始める。
それは偶然だったり誰かに勧められたりして。

*朔ヶ崎怜花 元看護師 就活中 弟がサクちゃん、朔ヶ崎祐樹
(この弟サクちゃんは何気にキーポイントになる人物で)

彼女はタケトリ・オキナを博識で、ちょっとユーモアがあって、表現豊かな男性と想像
する。オキナの声は朗らかで明瞭な、それでいてどこかしっとりと深みのある声を
している、と。

タケトリ・オキナは、番組で月の蘊蓄を。

「今日は新月です。どこにいるんだ新月。探せど探せど見つからないのが新月のニクイ
ところです。だけど、絶対にいるんだよな。この広い宇宙のどこかに、ひっそりと。
西洋占星術的には、新月は新しい時間のスタートのタイミングで、
初めてのことに触れたり、新しいことに渡来する絶好の日」

こんな語り掛けが、仕事をやめようかと逡巡している朔ヶ崎怜花の背中を押したりして。 

*本田重太郎は、お笑い芸人を目指していたが挫折して、今は宅急便の配達員。
彼はタケトリ・オキナの声を、
「いい声だな。優しくて静かで、どこかさみしくて、なのにあたたかくて、親しみやすくて」
と表現する。

声はその人となりを表すものね。ましてやポッドキャストは声だけで届けるわけだもの。

朔ヶ崎祐樹ことサクちゃんは相方。サクちゃんだけが売れて・・・
重太郎はそれが嫌さに宅急便の配達員となって。誠実な仕事ぶりにバイク整備士の
高羽さんが感心するの。

そのバイク整備士の*高羽(たかば)さんは高羽ガレージを経営。
ひとり娘が妊娠して結婚して家から離れた所で生活している。高羽さんは当然許せない。
お婿さんは、忙しい仕事の合間を縫ってわざわざ高羽さんを訪ねてくれるのにね。 
サクちゃんはここにも。
彼がポッドキャスト番組、タケトリ・オキナ『ツキない話』聞くように勧める。
それによって、ぎくしゃくしていた婿さんはじめ、家族とのつながりを考え直し取り戻す
きっかけになる。

タケトリ・オキナはこうつぶやく。

新月、
できれば毎晩、空に出ていてくれたらいいなあとも思うけど、でも、僕は、実は新月の
夜はちょっと気持ちが楽になったりもするんです。
最初から絶対見えないんだってわかっているなら期待もしなくてすむから

*逢坂那智 高校生18歳 母との二人暮らし 
アルバイトにウーバーイーツの配達員をしている。
スクーターを買うために 家を出るためにね。

神城迅君は同級生でクラスメイト。迅君のお父さんは劇団を主宰していて、突然迅くんに
頼まれてそのバイトを始める。那智さんは、
ジンくんの声はちょっとだけタケトリ・オキナに似ていると思っている。

*北島睦子 主婦の傍らアクセサリーを作り販売していて、そちらの方が売れ始めて忙しく
なり、家族をうっとおしく思い始め、家族との関係がぎくしゃくし始めるわけ。
そんなときポッドキャスト番組、タケトリ・オキナ『ツキない話』を聴いて。

僕たちがいつも月を見ているのと同じように、月にいたら地球を見ているんだろうなって」

彼の声は優しくて、話は面白かった。と。

旧暦では、新月が1ヶ月の始まりとされていました。月が始まる、月が立つ・・・そこから、
ついたちとなったそうです。新月を『月が立つ』と言う表現、すごく素敵だな、いいなあって、
僕は思います。

*リリカ 切り絵作家

と悩める人はここまで。リリカさんのところでタケトリ・オキナが誰か、かぐや姫とは。
実は誰に向かって元気かなと語り掛けていたのかが判明して、ああやはりそうなのかと。

タケトリ・オキナ様、あなたと夜ごとに見上げた月を、愛してくれてありがとう

いつもの青山さん作品と同じように、誰かが誰かとまあるく輪になってつながって
「関わっている」。それは「見えないつながり」であって、青山さんは「見えないけれど、
そこにいる存在」とはなんだろうと考えたときに「新月」だと言っている。

みんな幸せに、ほんのちょっぴり幸せになってくれればのいつもの青山さんの物語。
読み終わった後はしみじみとした温かい思いが残る。
それがちょっと物足りないといえば物足りない。のかもしれない。

下書きに置いている間に本屋大賞が発表されて、この小説は第5位に。

 

 

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6月の庭 白い花

2023-06-12 09:03:05 | 

土曜日、子どもたちがお世話になったおばちゃんの息子さんが寄ってくれた。
施設に入所しているおばちゃんに面会してきたとのこと。
子どものひとりが結婚したことを話したら「出たかった」と言って涙をぽろぽろ流したって。
切なくなる。



実家に生っているビワをもいだからと持ってきてくれた。素朴なお味。
これからお墓のお参りしてくるわと言って帰って行った。遠くからなのにえらいなあと。

わが家のネズミ額の庭も花はこれで終わりかな。なにしろ春仕様の庭だからね。
白い花が4種類。庭を見ながらもう来年のことを考えている。
*オルレヤと*アグロステンマは採用だ、背の高い花、葉がモシャモシャの花は止めた。
半日陰の庭だから好きだからと植えるのはやめよう。ひょろひょろ育つだけだもんな。
左半分はいっそやや大型の*ギボウシだけにしようかなんて。
そんなこと思っていながら、今やらなければならい草むしりや剪定は先延ばし。
雨降りだからやる気が出ないからの大儀で。困ったもんだわ。ま、いいわ。

その白い花。

2年目の*ホリホック はじめて夏越しできた

いちばん背の高いのは先日の大風で半分から折れたの ちょうどいい大きさよ

*ヒメシャラ 白花の欠点は落下するとまことに汚いこと ほんと始末に負えない

こちらも2年目の*ジギタリス 2番花 背丈もこれくらいでちょうどいい

 

*スカビオサ 花は素敵だけれど 葉のモシャモシャがなんともうっとおしくて
主はなにかと注文が多い

 

 

 

自慢の*カシワバアジサイ まだ容姿を保っている

後はユリの開花を待つだけだ。

 

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今年も『舌ヒデ子の河童さん展』

2023-06-11 08:59:48 | 展覧会

今日も雨か。ま、そんな時期だ、嘆いても仕方あるまい。
1日をなんとか過ごそう。

北鎌倉古民家ミュージアム訪問はあじさい堪能だけではない。
「舌ヒデ子」さんの河童さんたちにも、ぜひともお会いしに行かねばならない。
お会いしてにんまりしたいのよ。
去年、明月院への人波があまりにもすごいから止めたと途中のこちらへ寄って。
もうもう好きになったわけね。ごつごつした焼き物の感触、絶妙な表情に惹き込まれて
2回もお邪魔した。同じ時期、今年も展覧会が開催されているからには再会を果たさねば。

 

河童さんのお顔の目の離れ具合がいろいろな表情を作って 大好き

「アイウエオ」 どう 5人のお口の開け具合 顔の向き 声が聞こえてきそうだわ

「昭和の学長さん」 いかにも 誰かの顔に似ている気がするの

「のり君とカメ」

お部屋にはご主人の​​舌誠一さんがいらしたので、図々しくも挨拶を「去年も見せていただ
いて」とかなんとかもごもごと。

今年は出展数が少なく感じたけれど見落としたかな。
あじさいと河童さんたちの相性の良さ、陶器の持つ温もりに和んでミュージアムを後にした。

 

浄智寺への途中東慶寺

 開門を待つ人

円覚寺前の白鷺池

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