雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

お盆休みと日航ジャンボ

2008-08-18 04:15:54 | カワサキ単車の昔話
私にはあまり関係もなくなってしまったが、世の中 『お盆休み』 で長い連休であった。
その休みも終わって帰省ラッシュのニュースである。

私にもそんな『お盆休み』に関係のある時期も当然あったのである。
あまり覚えてはいないが、この年のことはよく覚えている。


至極当然のことだが、夏のこの時期、お休みなのは日本だけで、世界は休みなど関係の無い普通の日なのである。
1985年8月13日からこの日本の休みを利用して、アメリカのロスとリンカーンに高橋鉄郎さんのお伴で出張をした。
海兵育ちの高橋さんは『月月火水木金金』の精神もおありだったとは思うが。
単に長い休みを家で過ごすより、海外は働いているので『その時期に』ということであったのだろう。

当時ロスは田崎さん(川重会長)、リンカーンは佐伯君(元川重副社長)が担当の時代であった。
リンカーの夏は日本とはまた違って、熱暑という暑さであった。



そんなこともあるのだが、1985年8月13日はあの御巣鷹山の日航ジャンボ事故のあった翌日である。
利用した飛行機は日航ジャンボジェットである。
事故のニュースがずっとテレビで生々しく流れていた時間であった。

流石に、お盆休みだったからか、大事故の翌日でキャンセルしたのか、
飛行機はガラガラだった。機内サービスはやけに良かったように思った。
帰りの飛行機は、『ファーストクラスが空いていますので』とファーストクラスに乗せて貰ったりした。


御巣鷹山の日航ジャンボの事故は、747SRという機種だという。
空気圧の関係で尾翼の操作が出来なくなったのだという。
これは、私が勝手に思っているのだが、『あのジャンボではないか?』と思っているのである。


これも高橋さんと一緒だったが、
ずっと以前CKDの市場調査でイランのテヘランからバンコックへ飛んだことがある。
アメリカの航空会社のジャンボであった。
その飛行機の一番後ろのトイレで、私は機内で事故に遭ったのである。

ちょっと説明が難しいので、想像をたくましくして読んで頂きたい。

飛行機の機体は後ろに行くほど細くなっている。
一番後ろのトイレは、四角ではなくて奥が細くなっている。
トイレのごみを捨てる箇所は、通常はふたは奥に向かって単純に開くようになっている。
一番後ろのトイレだけそれが出来ないので、細くなってゆく機体の壁に沿ってヨコに開くのである。

紙を捨てようとして、『一瞬のうちに』ふたと壁の間に指を挟まれてしまったのである。
壁とふたの間に挟まった指はどのようにしても抜けなくて、非常ベルで乗務員を呼んで、何人かの乗客も手伝ってくれてやっと指は抜けたのだが、抜くときに挟まれた指が何針も縫うほどに切れたのである。

なぜこんなことが起こったのか、間違いなく『空気圧』の仕業である。
この話の続きはまだあるのだが、

会社に戻っても、この話はなかなか理解して貰えなかった。
『そんなトイレあるのか?』
『トイレで何してたんや?』
そのときも説明が、難しかったのである。


それから、だいぶ年月が流れて、羽田から伊丹へのJALの便で、同じ構造の機体を見つけたのである。
一番後ろのトイレのごみ捨てのふたは、同じスタイルであった。
一緒に乗っていたのが田崎さんだったので、わざわざ一緒にトイレを見に行った。
彼は当然この話はよく知っているし、先ほどのコメントも彼のコメントである。

御巣鷹山の日航事故は、このあとなのである。
『ひょっとしたら、田崎さんと一緒に見た、あの飛行機ではないか?』
『空気圧がおかしくなって、操縦桿がおかしくなったのではないか?』
私の指をあっという間に吸い込んだ、あの空気圧は尋常なものでは無かったのである。
この話、読んで一番理解できるのは、高橋さんと田崎さんだろう。


初めて聞く人は、『ホントか?』と思うだろう。
私の左の中指にはまだ、その傷跡が残っている。

お盆休みと、飛行機からふと『こんな昔話』を思い出した。
コメント
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