夫婦で楽しむナチュラル スロー ライフ

日々の生活、男の料理、庭仕事、気になった事など気ままに綴っています。

夏に聞かれなくなった怪談話

2021年08月16日 | 愛読書
先日の新聞に円山応挙の幽霊図が載っていた。

「夏はやっぱり、これ(幽霊、怪談話)でしょ」
と思うものの最近ではTVもラジオも怪談話と
いうものを放送しなくなった。現実的ではない
ということなのでしょうが、暑い夜に怪談話は
なかなか面白い。
夏はこの世ならざるものたちの季節…ということで
日本の怪談話といえば
四谷怪談」を初め「牡丹灯籠」「皿屋敷」と
思えばどれも可哀想な女の物語ですが、小さい頃に
ラジオで聞いた、牡丹灯籠の「カランコロン」という
下駄の音。
皿屋敷のお菊が数える「いちま〜い、にま〜い」と
井戸の中から皿を数える声。怪談話は怖く感じた。

安永(1772〜81年)の頃、百物語が大流行した。
真夜中に百本のロウソクをともし、怪談話を一つ話す
たびに消していく。百話語り終えると、本物の怪が
現れるとされる怪談会

百話が終わると床の間に掛けてあった幽霊図が
飛び出してくる。そう思わせた百物語。

私は杉浦日向子の漫画本「百物語」を持っている。
 
杉浦日向子の描く漫画は、漫画とはいえ少し怖さ
不気味さが感じられる描き方ですが、解説者の
高橋義夫氏によると
「百物語」は怪談にはちがいないが、不思議に
おだやかな風が吹いている。死や変身が語られて
いても。恐怖よりもなつかしさが色濃いのは
怪異がどこかとくべつの世界から暴力的に立ち
あらわれるのではなく、人間たちと一緒に
さりげなくそこにあるからである。だから怪異は
そこに姿をあらわすとき、人間を驚かすことに
気がねして、すまなそうな顔をしている。(中略)
いっぽう人間のほうでも、怪異とのつきあいかたを
知っているから「生きている人に話し掛ける様に
挨拶してやれば、満足してすぐさる」
江戸の人々は怪異に敏感で、したがってつきあいかたを
工夫してさり気なく接したと見える。

怪異、お化け、幽霊、さり気なく接していけば怖くない。
ということなのでしょう。

もう一つの本は小泉八雲の「怪談」この本は以前
ゴミ置き場に捨て置かれていた物を頂いてきた。
ジュニア版とあって漢字には全て振り仮名付きです。
 
こちらも何度読み返しても面白い。
昔見た映画「怪談」小泉羽八雲の原作
黒髪(和解)、雪女、耳なし芳一、茶碗の中が
オムニバスになった映画も面白かった。
怪談(Kwaidan)予告
暑い夏にはやっぱり怪談ものが見たい聞きたい。

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