飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

金融経済はトリックの塊・・・・実体なき経済は何れ潰える!

2011-02-10 17:55:42 | 社会・経済

何とも詐欺的トリックではないか・・・。
金融経済は、トリックの塊!
それで由(よし)とした資本主義経済に未来はあるのか?


 大方が、それで由(よし)としているのである。これまでが良かったから、未来もそうであろうと考えている。しかし、実体が伴わなかったら、ただの詐欺に終わる。


【転載開始】

  ある日、中国人の旅行者がNYにあるDebt(借金)という名のホテルにやってきた。手の切れるようなピン札100ドルをカウンターに置いてオーナー・マ ネージャーに、今夜100ドルで泊まりたいので階上の部屋を見せてくれと言った。


 そこでマネージャーは係に最上階5階の部屋5室を時間を掛けて丁寧に見せ るように言いつけ、自分は裏口から向かい通りの肉屋に飛び込み3カ月も滞納していた肉代金100ドルを払った。


 肉屋は即座に自転車に乗って数ブロック先の 精肉会社に長い間借りていた100ドルを返しに行った。精肉会社の社長は広告会社に電話して滞納している100ドルの広告代を取りに来させた。


 広告会社の 社長は自家用車でDebtホテルに駆けつけ催促されていたアーケードのディスプレー広告スペース代100ドルを払った。


 そこへ中国人の客が5階から下りてきて、どの部屋も気に入らないと言ってマネージャーに預けていた100ドルを受け取りグッド・バイと言って帰って行っ た。


 泊まらず仕舞いの中国人客がホテルの受付カウンターに100ドルを置いてから同じ100ドルを持って帰る間にホテルと肉屋と精肉会社と広告会社に何が 起きたのだろうか。


 その通り!全員借金が無くなったのである。【転載終了】 


 今、街中を見渡してみよう。蜃気楼の如きビルの群れ、流れる高速道路、絢爛豪華なネオンの輝き、それらは全てこうしたトリックから生まれている。金融経済という見かけ上の『100ドル札』の上に、期待値が一人歩きしている。

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 そこには盲点がある。見かけ上の『100ドル札』を持ってきた中国人がいなかったら、このトリックは全て壊れる。と言うことだ。勿論、中国人はこの場合、比喩である。しかし、現今の世界情勢をうまく表しているだろう。



 そこには新たな『中国人』が登場する必要があるのである。はたして、第三の中国人はどこの誰であろうか? かつては、産油成金がその役割を果たしたであろう。しかし、見事にドバイは潰えた



 現在の『中国人』が、忽然と消えることが無いとは云えない。理論的には必ず、消える。それに代わるものが続かない限り、このトリックは続かないのである。


 今、無限級数の夢に酔って経済が語られている。そして、トリックが駆使されている。それが金融経済の本質であることに気づかされる。


 そのツケは、膨大化した債務の化け物が跋扈する。


 債務は、資産と同等であるから、資産とは実体もあるが、実体に乗せられた膨大なトリック像が隠されている。それがCP(コマーシャルペーパー)であろう。CPそのものだけではない。レバレッジ(てこの原理で増幅)された別名の債権である。


 今、これらがリーマンショックで潰えたから、他のもの取り替えられようとしているが、実相は何ら変わらない。はたして、このトリックはいつまで続くだろう。


 このトリックが、潰えたとき、資産は殆ど消える。と言うことは負債が膨大に残ると云うことだ。問題は、その負債が、誰の手に帰するかと云うことであるが、このマジックを使う魔術師達ではないことは明らかであろう。


 それに酔っている大衆だ。あるいは大衆を動員した機関投資家(銀行)だ。そして、その銀行は公的資金で補填される。結局、税金で穴埋めされると云うことである。全ての国家は財政破綻する。これが最終狙いであろう。

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 つまり、結局、これは大きな詐欺であって、謀りに計った一大陰謀であることが透けて見える。この陰謀に踊らされないことが重要だ。その策はあるのか?


 ある。


 人間は、富のために生きるのではない。富は活用するところに本義がある。富を活用する能力が、真実の富であろう。これは減らない。この智恵は、実体を生む。


 実体なき経済は必ず、破綻するが、実体を生む智恵は真の経済を創建出来る。


 今行われている金融経済は、略奪そのものだ。天然の富を賭場に投げ出し、オッズを限りなく高めて、つり上げる。それに懲りず、自作自演で架空の商品(温暖化債権)をこしらえ、新たな市場を創設する。本物は殺し、今だに石油を独占する。核の独占もその一つだ。


 それらは偽物の実体だが、やがて、暴かれて廃るだろう。


 これからは、無限の富が智恵により発見される。既に発見されているが、あえなく隠されている。独占出来ないからだ。それらが日の目を見るとき、やがて、こうした詐欺的トリックは姿を消すことだろう。


 何も『中国人』に期待する必要はなくなる。目の前の空気から水から、あらゆるものが生み出されてくる。輸出する必要も、輸入する必要もない。活用する智恵だけが必要となる。そう言う時代が、目前に来ている。