北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

何でも運べる戦争法 何でも持ち込める港湾条例

2015-08-07 | 平和
戦争法案を巡る国会審議の中で、法文上は核兵器でも、非人道兵器でも、何でも運べることが明らかになった。

このやり取りを聞いて、1999年、金沢港に米軍の掃海艦ガーディアンが入港したときの県議会の質疑を思い出した(1999年2月議会)。
民間の貨物船であろうが米軍のイージス艦であろうが、申請書1枚で入港できることがまず驚き。

そしてこの申請書には危険物の積載の有無を記入する欄があるが、ここでいう危険物とは港則法に規定されているのだが、火薬類、高圧ガス、毒物類、放射性物質等、ガソリン、ナフサ等の引火性液体類等であり、なんと当該船舶の使用に供するものは除くとのこと。
つまり戦艦としてある程度の武器弾薬は積載しているはずだが、輸送用ではなく自ら使用する武器はの積載は「危険物」に該当しないということにまたびっくり。
核兵器であろうと、劣化ウラン弾であろうと、生物兵器であろうとその艦船から発射される弾薬ならば「危険物」ではないのだ。

さらに言うならば、仮に危険物を積載していても、それは記載を求めているだけで、それによって入港を不許可にするわけではない。
民間船と同様、船体の大きさと港の利用状況から埠頭を確保できるかを判断し、技術的、物理的に係留に支障がなければほぼ無条件に入港は可能となる。

これはおかしい!民間の船舶と戦艦は、違う手続きにするべきだと問うたところ、港湾法では「何人に対しても施設の利用、その他港湾の管理運営に関し不平等な取り扱いをしてはならない」と規定されていえ、米国艦船も民間船と同様に取り扱うべきであるというのが国交省(当時は運輸省)の見解とのこと。これはそれなりに大きな歴史的背景のある条文だった思うが、この運用はなんとも釈然としない。

ちなみにこのとき、石川県は(条例の規定はないが)外務省に核兵器搭載の有無を確認している。
当然ながら外務省からは(非核三原則に基づいて持ち込まれているはずがないばきという立場だから)積載していないという回答となる。
神戸市のように米軍に非核証明書を提出を義務付ける条例改正を求めたが、これも却下。

ようするに現在の港湾条例では、米艦船であろうが自衛隊艦船であろうが、武器・弾薬の類は何でも持ち込み可であることにびっくり。




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