桃いらんかぁ～

　夕方、ちょうど時間があいたときに携帯が鳴る。
　久しぶりに能登町の知人のＯさんからである。
　「すすむちゃん　桃いらんかぁ　時間あったら取りにこいや～」

　大きな果樹畑をつくっているＯさん。畑の片隅に桃も植えている。喜んで駆けつける。
　「遊びでつくっとるだけやぁ」
　そう言いながらもなかなか手をかけている。

　数日後に食べごろを迎える桃をドカンともらう。
　食べごろはまだ先でもしっかり香りはするので家の中には桃の甘い香りが漂う。

　Ｏさんは「そうや、イチジクもあった」と言って生り始めたイチジクも採ってくれる。
　このイチジクがこれまたご覧のとおり実に大きい。
　決して桃が小さいわけではない。イチジクがでっかいのである。
　今年は雨が多いのでいつもの年よりちょっと水っぽいと言ってたが、甘味もしっかりある。

　ちなみにうちにもイチジクの木は２本あるがまだ採れていない。

　今日はＯさんからの電話の直前に近所のＡさんからも電話をもらう。
　「庭のタブの木の枝切ったんやけどいらん？」
　Ｏさん宅はなかなか広い敷地で大木がたくさんある。タブの木はその中でも巨木で２０メートル以上はあるだろう。２０年ほど前に枝打ちしたそうだが、もう屋根を覆うような枝ぶりである。とてもそのまま切り倒すことはできない。職人さんが地上から１０メートル以上も上って少しずつ枝を切り落としている。その枝でも直径２０センチくらいのものまである。
　薪ストーブ用に大歓迎である。
　といってもこちらの事情から１０月以降に取りに行くことを約束する。

　あっちからもこっちからももらい物の話で感謝、感謝の一日である。