石川県平和運動センターの第17回総会に、志賀原発を廃炉に!訴訟原告団長として出席。
例年はメッセージ対応だったが、今年は連帯のあいさつの機会をいただいた。
私にとっては2010年の事務局長退任の総会以来の参加である。
当時(民主党政権下)も組織の力量以上にたくさんの運動課題を抱えていたが、第二次安倍政権が発足し、さらに課題は増えている。
そんな中、もちろん志賀原発を巡るたたかい、特に差止訴訟も運動課題の柱の一本として据えられている。
原発直下の活断層の存在が専門家(有識者会合)からも指摘されており、北電が廃炉を決めれば運動課題が一つ減る。
裁判で差止判決を勝ち取っても、そこでゲームオーバーである。
その期待に応えたいのは山々だが、今日のあいさつでは早期の廃炉実現は甘くないと述べさせてもらった。
北電は志賀の再稼働をめざす理由として、電力市場の自由化の中での価格競争などを挙げるが、再稼働の目途がたたない中で新規制基準対応を名目に2000億円近い資金を注ぎ続けるより、脱原発電力会社の道を歩んでほしいと願っているのは私一人ではないだろう。
可能性の低い再稼働に賭ける博打をしているようなものだ。
志賀を廃炉にしても会計制度の改正で倒産に追い込まれることはない。
経営判断として廃炉は当然の選択肢だと思う。
それでも廃炉を選択できない理由。
今日は2つ指摘させてもらった。
ひとつは原子力ムラは単なる利権集団ではなくヤクザな世界だということ。
嫌になったから抜けたいと言っても抜けられないヤクザのような世界だと思った方がいい。
原発を保有する電力会社間で再処理事業など様々な費用を負担し合っている。
原発から足を洗って、脱原発の堅気の世界に戻るなんて簡単なことではない。
北電は事業規模が小さいから負担は大きくはないが、一抜けた、二抜けたと足を洗う会社が続くドミノは、原子力ムラにとって要警戒だ。
もう一つは決断できない経営者。
志賀原発は来年で計画公表から50年を迎える。
実に半世紀である。
現社長である金井豊氏は当時まだ小学生である。
当時の経営陣は金井社長のおじいさん世代である。
社内の重鎮が積み重ねてきた長年の取り組みを否定するかのような決断をサラリーマン社長ができるとは思えない。
「自分の代は再稼働に向けて頑張った」
それしかできないだろう。
かくして北陸電力は、原子力規制委員会での新規制基準適合性審査で延々と粘り続けるだろう。
(予想を覆す経営陣の英断を期待したいが・・・)
そんな中、裁判での早期結審、勝訴判決を私たちは求めている。
現実的な廃炉への近道だ。
ただ、それでも高裁、最高裁へとたたかいは続く。
早くても4~5年はかかるだろう。
平和運動センターとともに闘い続ける決意とお願いを述べさせていただいた。
私の後をついで事務局長の就任してもらった中村さんは、早7年目を迎える。
2016年度は5人の共同代表の束ね役としてさらに運動をけん引してもらいたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます