北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

河野太郎氏は震災がれき受け入れ賛成

2012-02-11 | 震災がれき
 輪島市の震災がれき受け入れに反対する動きについて、対応が遅いとイライラしている方もおられるかもしれない。
 輪島市外からは見えにくいが、市内では「震災の恩返し論」に流されない反対の声が確実に広がっていることだけははっきり申し上げておきたい。しかし、その一方で、反対の声を押さえる動きもあちこちに見えだした。
 ということで、大胆に動くことも時には必要だが、慎重に物事を進めていく必要があるという事情もご理解いただきたい。

 明日のブログには具体的な取り組みの提案ができると思うのでしばしお待ちを。

 さて、自民党の脱原発派・河野太郎氏が自身のブログでがれき受け入れ賛成を表明している(こちら)。彼の地元は湘南であり、がれき問題で黒岩知事が苦戦している中、大きいか小さいか知らないが知事の助け舟になることだけは間違いない。
 このブログに続き、2月8日にはがれき問題のQ&Aまで書いて不安払拭に努めておられる。

 細かい数字が出てくるので一見もっともらしく見えるが、書いてある内容は原子力ムラの代弁そのものではないか?

 冒頭のQが「セシウムによる内部被曝と飛行機に乗った時の外部被曝を比べることに意味がありますか」にはじまる。どっちも避けれるなら避けた方がいいに決まっている。どっちが少ないからいいという話ではない。

 次のQの回答には「バナナを毎日1.2本食べると、一年間で約0.043ミリシーベルトの内部被曝になります」という話が出てくる。次のQにも関係するが、ここのおかしさはちょっと長いが このブログが詳しい。昨年5月に書かれたものだが、河野氏のブログの反論として的確だ。

 さらに次のQに対するA。「セシウム137は尿と一緒に排出され、乳児は9日、大人でも3ヶ月で体内の量が半分になります。セシウムは身体の中に溜まることはありません。」
 前半はともかく後半まで読むと、セシウム137は取り込んでもそのうち体内から全部排出されるから心配ない、と読める。
 元放射線影響研究所理事長である長滝重信長崎大学名誉教授氏は、チェルノブイリ事故後25年、放射性セシウムによる健康被害は認められていないと主張するが、河野氏も基本的には同じ見解なのだろう。
 ちなみにこの長滝氏の調査に対しては、ベラルーシとウクライナ両国が抗議をしている。
 放射性セシウムは筋肉、生殖腺、心臓などに蓄積することが知られており、心臓疾患や不妊、流産、自律神経系の機能障害も指摘されている。さらに腎臓や肝臓にも悪影響を与えているという研究結果も公表されている。
 
 河野氏から見ればいま問題となっている大地や海のセシウム汚染と、それによって引き起こされる食品汚染、そして内部被ばくの恐怖は杞憂ということか。大変な問題発言である。

 まだまだ問題ありのQ&Aだがこの辺で。

 う~ん、こうのさ~ん!
 しっかりしてくれよ!
 という気分である。



1 コメント

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まったく同感 (Unknown)
2012-02-12 10:44:59
私もちょうど河野氏のブログを見たところです。
1回だけのセシウム摂取ならまだしも、これからもその地に住み続け、汚染されたものを食べる場合はやはり排出しても追いつかずに蓄積されるのではと思いますね。

そして彼のブログの最後に、他の市町村もぜひ瓦礫の受入れに協力してはいかがか、というようなことが書かれてあったので嫌悪感が一気に増しました。
彼は自らの無知を晒しているようで滑稽でした。
結局、国会議員とはこの程度なのでしょう。

彼は金沢市で脱原発の講演にも来られているんですよね。せっかく脱原発派なのに、放射能は拡散してもいいという、なんとも矛盾した残念なお方なのですね。
でもこういう認識の人けっこういるみたいですよ。
もっと正しい知識が広まればいいのですが。
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