4)ヨハネの黙示録に登場する米国
ところで、獣の刻印を強要して、その前でしるしを行う勢力である偽預言者について、黙示録13章ではその正体が暴露されています。その勢力は、二本の角が付いている小羊のような獣と言われています。この小羊のような獣は、黙示録13章の最初の獣である、ローマ教皇が死ぬほどの傷を受ける時期(ローマ法王ピウス6世が1798年にナポレオンの勢力によってフランス刑務所に連れて行かれ、そこで死に、中世期の1260年間続いてきたローマ教皇の勢力が没落した事件をいう)に起こる国です。それは、この時期に起きて、小羊の二本の角のように、宗教自由と共和政体という特徴を持った国、アメリカを置いて他にありません。米国の建国は1776年なのです!しかし、この小羊のような獣が、やがて最初に出てきた獣であるにローマ教皇のためにしるしを行い、惑わすと説明しています。
このような理解を持ってヨハネの黙示録13章11-16節を読んでみてください。
「わたしはまた、ほかの獣が地から上って来るのを見た。それには小羊のような角が二つあって、龍のように物を言った。そして、先の獣の持つすべての権力をその前で働かせた。また、地と地に住む人々に、致命的な傷がいやされた先の獣を拝ませた。また、大いなるしるしを行って、人々の前で火を天から地に降らせることさえした。さらに、先の獣の前で行うのを許されたしるしで、地に住む人々を惑わし、かつ、つるぎの傷を受けてもなお生きている先の獣の像を造ることを、地に住む人々に命じた。それから、その獣の像に息を吹き込んで、その獣の像が物を言うことさえできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ・・・」。
黙示録19章には、獣と偽預言者が捕まって滅ぼされる姿が描写され、黙示録20章では、龍がこの地に千年の間縛られている姿が出てきます。悪人はすべて滅ぼされ、義人は天に昇った後、荒廃して誰もいなくなったこの地球上には、サタンと邪悪な霊だけが寂しく残って、誰一人惑わす者がいない状態で縛られている光景が、黙示録20章前半に出てきます。