生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

学問修行 2010年12月20日(月)

2010年12月21日 12時19分17秒 | 生命生物生活哲学
2010年12月21日-2
学問修行 2010年12月20日(月)

 京都大学北部構内の門の左(味噌汁かお茶だったかの選択)と右(味噌汁つき)に500円の弁当が売られていた。しかし、初志貫徹、北部生協食堂へ。20数人の列に並ぶ。取ったのが味噌汁ではなく豚汁だったので、組みとなっている急ぎのランチおかずと最小量のごはんとともに、500円弱。
 文房具を見ようと、2階にあがる。その入口手前に本が並べられていて、結局、

岡村定矩(編).2010.11.宇宙はどこまでわかったか?[数学セミナー別冊].95pp.日本評論社.[y1,600+]

を買った。生協組合員証を見せたら、本は10%引きになったとのことだった。

 13:02から始まった、某研究室の演習seminarに出た。終わった後、教授がいれてくれたコーヒーを飲む。直(ストレート)も、うまい。演習には(職務上)博物館の准教授がいたので、教授に紹介してもらい、その人に博物館へと案内してもらい、話を伺った。月曜は休館なので、突然行っても入れなかっただろう。さらに、別の教員の方に紹介してもらい、データベースについて教えてもらい、また、収蔵庫などを案内してもらった。地下の標本庫は2層になっており、液浸のところには、今西錦司の模式標本も有った。

 現在の日本産アリ類画像データベース
http://ant.edb.miyakyo-u.ac.jp/J/
は、初心者用として絵合わせで同定できるようになっているところがあるが、改善点として、

  たとえば画像に矢印をつけて、どこが判別点となるかの説明文をつけること。

 そのようにして、(小学生高学年以上を含む)初心者が、容易に同定できるようにすること。

 教えてもらった、わかりやすい点で見本となる電脳場所は、わくわく昆虫ずかん:
http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0140d/contents/top.html

である。しかし、
 http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0140d/contents/hakase/main.html
でダウンロードをしても、(当方がMacintoshだからだろうか)プラグインが見つからなかった。

 で、京橋で降りた。某画廊を覗く。ヒマラヤ岩塩。「瞑想さん」。


国鱒の(認識的)復活/絶滅確認の困難

2010年12月21日 11時28分52秒 | 生態学
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国鱒の(認識的)復活/絶滅確認の困難

 昨日いただいた、京都大学総合博物館「展示ミニガイド」の15頁に、中坊徹次「絶滅種クニマス九個体の標本」という記事があった。
 先日のテレビで放送されたが、さかなくんが取り寄せた山梨県の西湖からの魚のうちのいくつかに、中坊徹次氏によってクニマスとして確認された。これまでは、「世界中で秋田県田沢湖にしかいなかった」(15頁)ことになっていたのである。
 クニマスは、ベニザケの陸封型であるヒメマスの亜種だと考えられていたが、中坊氏は文献調査から「クニマスは湖の深い所で生息し、水深40-50mで産卵」(15頁)するのに対して、「他のサケ・マス類は散乱のために川を遡上、あるいは湖岸で産卵をする」というように、「全く異なった生態をして」いるので、独立種だと言う。

 ともあれ、絶滅種(または絶滅亜種)ではないことになったようである。生息場所habitatの分類カテゴリーがわかると、稀だったものがどんどん発見されるようになるということがある。たとえば、チョウが産卵する草の種類がわかると、産卵後の時期にその種の草を探せば、高い頻度で卵を見つけられる。生息密度はともかくとして、その道の事にとっては、稀なものではなくなる。てなわけで、絶滅種とされていても、或る種speciesに属する生物体が(生きて)存在していないということを言うことは、(同定が正しいとして)生物体を一個体でも発見すればそのまま生息(存在)していることを根拠立てできるのに対して、どういうわけか(どういうわけだろう?)、難しい。