生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

福島原発と東北地方太平洋沖地震79

2011年04月11日 21時38分39秒 | 生命生物生活哲学
2010年4月11日-6
福島原発と東北地方太平洋沖地震79


 金子勝氏のtwitter
http://twitter.com/masaru_kaneko
から知った。

 北海道新聞(03/17 10:55)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/278915.html
によれば、

  「日本経団連の米倉弘昌会長は16日、東京都内で記者団に対し、福島第1原発の事故について「千年に1度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべきだ」と述べ」

たとのこと。

 日本経団連の米倉弘昌会長は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の単独インタビューに応じて、福島第一原発事故関連では次のように答えている。

  「WSJ:当局への不信が国民にみられる。東電の責任問題、情報公開問題はどうか?

   米倉氏:〔略〕東電自体が被災者だ。従業員が津波に流され、機器も津波に流されているところがある。そういったなかで一生懸命努力をしている。〔略〕」
http://jp.wsj.com/index.php/Japan/Companies/node_217459

 東電の責任問題と情報公開問題について聞かれているのに、答えていない。

 
  「WSJ:東電は甘かった?

   米倉氏:甘かったということは絶対にない。要するにあれは国の安全基準というのがあって、それに基づき設計されているはずだ。恐らく、それよりも何十倍の安全ファクターを入れてやっている。東電は全然、甘くはない。」
http://jp.wsj.com/index.php/Japan/Companies/node_217459

 日本経団連会長は、この程度の認識である。甘くなかったのなら、なぜ、陸と海への放射能汚染や大規模停電という事態になったのか? それとも国の甘い基準採用の責任だというのか? 何十倍の安全ファクターを入れてやっていてもダメだったのか?

 円高に関連して、

  「資本主義の発展は、高い倫理観がベースにある。これがなければ資本主義はうまく回転しない。」
http://jp.wsj.com/index.php/Japan/Companies/node_217459

と、答えている。この人の高い倫理観の具体的内容、とりわけ福島原発事故についてはどのようなものなのか?


福島原発と東北地方太平洋沖地震78

2011年04月11日 21時08分54秒 | 生命生物生活哲学
2010年4月11日-5
福島原発と東北地方太平洋沖地震78

  「1号機のタービン建屋の溜まり水に、塩素38という短命の放射性核種があることにはあまり関心が注がれていない。この論文は、この物質の存在が深刻な問題、つまり、意図しない連鎖反応が1回か複数回起こっている(技術的には、「意図しない再臨界」といえる)ことの証拠になっているかどうかを検証する。」(アージュン・マキジャーニ博士による解説文、の和訳)
http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/04/is-unintended-recricality-ocurring.html

という論文がある。
 原文は、

F. Dalnoki-Veress with an introduction by Arjun Makhijani Updated April 9, 2011. What Caused the High Cl-38 Radioactivity in the Fukushima Daiichi Reactor.
http://www.japanfocus.org/-Arjun-Makhijani/3509

で、和訳もそこからpdf形式で入手できる。

福島原発と東北地方太平洋沖地震77

2011年04月11日 20時49分31秒 | 生命生物生活哲学
2010年4月11日-4
福島原発と東北地方太平洋沖地震77

 2010年4月11日のテレビ朝日系列の「ビートたけしのTVタックル 3時間スペシャル」には、原子力委員会委員を務めている人も出席していた。

 「原子力安全・保安院」という名称に「・」を入れよと言った人がいて、そうなったとか。それは核テロ対策のためらしい。
 原子力安全・保安院長の寺坂信昭氏が姿を見せないことを、武田邦彦氏が先日のテレビで言及していた。「ビートたけしのTVタックル」では、共産党議員の質問に答えている姿を見ることができた。


http://www.meti.go.jp/intro/data/kanbu_ichiranj.html
には、西山審議官の名前は無かった。検索すると、原発事故後に急遽「原子力安全保安院」担当になったらしい。たとえば、
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65699100.html#

 同所ブログによれば、

  「3月13日被災3日目の原子力安全保安院の会見の冒頭で、西山氏は以下のように述べている。

   西山「今回の地震のことに鑑みまして、この原子力安全保安院の担当に成りました大臣官房審議官の西山と申します。よろしくお願い致します。」

  実は、同日13日早朝の会見では別の人間、根井寿規氏(原子力安全保安院審議官(原子力安全担当、核燃料サイクル担当))が会見を仕切っていた。」
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65699100.html#

とある。
 確かに、先の「経済産業省について > 幹部 > 幹部一覧」の頁には、根井寿規氏の名前がある。
 今日の「ビートたけしのTVタックル」では、福岡政行白鴎大学教授が、記者会見担当審議官の交代に触れて、更迭したのではないか、と言っていた。他の出演者は、それは、技術系の審議官は知っているから、聞かれれば答えるので、わからないと答えられる事務系の審議官に変わったのだという見方をしていた。

 原口一博衆議院議員は、原子炉には機密事項があることを述べていた。


福島原発と東北地方太平洋沖地震76

2011年04月11日 13時57分48秒 | 生命生物生活哲学
2011年4月11日-3
福島原発と東北地方太平洋沖地震76

  「原発 憲法23条違反が多くの人を危険にする」
http://takedanet.com/2011/04/post_eeab.html

と題した記事で、武田邦彦氏は、

  「日本の学者の大半が「御用学者」にならざるを得ないのが現状で、学問の危機を目にしても行動ができない。」

と言い、その理由は、

  「すこしでも政府にたてつけば、来年から研究費がなくなる」

だと言う。
 また、

  「何が学問の危機なのか? 
   それは、憲法が定める「学問の自由」が公的に犯され、「憲法違反した学者(日本気象学会長)が逮捕されない」という事実が発生したからだ。」

と述べている。

 2009年5月下旬の、
日本気象学会2009年度春季大会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/msj/others/AM/Y09/S2009top.html

では、槌田敦氏の発表申込みが却下された。
 大会では、「地球温暖化に関する科学的根拠の解明と脆弱性評価のさらなる連携に向けて」というシンポジウムがあったのだから、むしろ、反対論者の槌田敦氏をシンポジウムに呼ぶべきだったと思う。論点が明確になることが期待され、場合によっては、槌田敦氏の主張は誤りだと聴衆は判断するかもしれなかったのだから。
 地球温暖化脅威論で研究費がつく。狭い専門分野が異なれば、怪しいとか間違っていると思っていても、広くは同じ分野の他の研究者に研究費がつくのを、わざわざ邪魔することは(道義的に?)しないだろう。
 
 このことに関連して、訴訟が起こされている。下記参照。

 「日本気象学会」を科学論争を封殺した行為で提訴
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/index.htm

 東大IR3S『地球温暖化懐疑論批判』名誉毀損訴訟
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/index.htm

 Climategate事件と日本の報道機関の無能
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/index.htm


福島原発と東北地方太平洋沖地震75

2011年04月11日 13時14分20秒 | 生命生物生活哲学
2011年4月11日-2
福島原発と東北地方太平洋沖地震75


 2011年4月11日12時過ぎ、HTBテレビ「ワイド!スクランブル」によると、石原慎太郎都知事は、一回だけの有楽町での街頭演説で、

  「自動販売機がなんでいるんですか?」

と言っていた。
 24時間稼働しているから、それは原発1~2機分に相当する、というようなことを言っていた。
 また、パチンコ屋(450万キロワット)や自動販売機(450万キロワット)をあわせて、1000万キロワット近いのだという。で、「つましく」生活するべきだと、言う。

 このような方向には賛成する。あまりにも複雑怪奇な社会であることも含めて、簡素なエネルギー消費生活をし、豊かな文化生活をめざそう。
 ところで、韓国ではパチンコは廃止したらしい(台湾もらしい)。それについての新書がある。若宮健、『なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか』(祥伝社新書226)。

 石原氏は一方、「原発を全面的に肯定するわけではない」と言いつつ、

  「これから技術を改良して、できれば原発を安全に運用する努力をすべき」

と言う。確かに原発をただちに廃止するというのは、世界中混乱するかもしれないし、その意味では<現実的ではない>かもしれない。しかしまた、原発については、<今、そこにある危険>であることには変わりない。核分裂連鎖反応は条件次第で爆発的状態になり、それを抑えつつエネルギーを取り出すのだから、原理的に制御困難である。人的過誤はゼロにはできない。多重防護は働かなかった。地震もますます活発にかつ大規模になるかもしれない。したがて、原発を安全に運用するとは、空想の類いである。
 安全工学や危険管理学とはなんだったのだろうか。

 テレビで猪瀬副知事は、地球温暖化ガス25%削減のことに触れていた。
 エネルギー消費を少なくすることは、必要である。化石燃料は数十年で無くなるかもしれない。
 しかし、その前に原発事故で、日本の土地と海が汚染されたのでは、また人々の健康状態が悪化するとか、遺伝システムに関わるDNA物質(システムからみれば、パラメータの一部)が一部の人々で変化したのでは、こちらの方が問題であると思う。
 地球温暖化は当たるかどうかもわからない、数十年先の話である。IPCC報告での被害予測の一部は誤りであることが判明した。また、はたしてクライメートゲート事件でのデータ捏造疑惑はどうなったのか。(公開しないという条件で気温データが渡されたといった外交問題も絡んでいるようだが、)気温データは公開されたのか?
 
 他方、核分裂型の原子炉運転は、危険が予想されてきたし、現実に事故が起きた。核分裂型の原発は、<今、そこにある危険>である。また、原発を廃止すれば、節電せざるを得ないし、結果として、異常気象の沈静化の方向に働くかもしれない。なお、日本北部は、(気温だけをとりあげればだが)温暖化したほうが利益のほうが大きいだろう。日本南部で、温暖化しないほうがよいのなら、日本での南北問題である。中央省庁的発想も問題である。
 
 なお、石原都知事は(たとえば福島原発事故に関連して消防車派遣とかの)災害対応を行なった。また、田中康夫氏も身体不調のなか、災害支援を行なったと(ネット上で)伝えられる。敬意を表します。

 根本的には、経済システムも、人々みんなの心の平和と健康に役立つように、変革すべきである。


福島原発と東北地方太平洋沖地震74

2011年04月11日 01時43分10秒 | 生命生物生活哲学
2011年4月11日-1
福島原発と東北地方太平洋沖地震74

 東京新聞2011年4月8日 朝刊によれば、政府と東京電力の事故対策統合本部は、福島第一原発の圧力容器と格納容器を、石棺ならぬ、水棺で継続的に冷却するという案を検討しているらしい。

  「水棺では、圧力容器と格納容器をともに燃料棒の高さ付近まで水で満たし、高い熱を持つ燃料棒を冷やす。燃料棒が破損して放射性物質が漏れるのを抑える狙いもある。熱で蒸発する水は外部から注入。燃料棒が冷めて取り出せるようになるまで、少なくとも数年は続けるとみられる。

 同本部は、現在1~3号機で進めている格納容器への窒素の注入が終わった後で、1号機から作業に入ることを検討している。」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040802000039.html