生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

国鱒の(認識的)復活/絶滅確認の困難

2010年12月21日 11時28分52秒 | 生態学
2010年12月21日-1
国鱒の(認識的)復活/絶滅確認の困難

 昨日いただいた、京都大学総合博物館「展示ミニガイド」の15頁に、中坊徹次「絶滅種クニマス九個体の標本」という記事があった。
 先日のテレビで放送されたが、さかなくんが取り寄せた山梨県の西湖からの魚のうちのいくつかに、中坊徹次氏によってクニマスとして確認された。これまでは、「世界中で秋田県田沢湖にしかいなかった」(15頁)ことになっていたのである。
 クニマスは、ベニザケの陸封型であるヒメマスの亜種だと考えられていたが、中坊氏は文献調査から「クニマスは湖の深い所で生息し、水深40-50mで産卵」(15頁)するのに対して、「他のサケ・マス類は散乱のために川を遡上、あるいは湖岸で産卵をする」というように、「全く異なった生態をして」いるので、独立種だと言う。

 ともあれ、絶滅種(または絶滅亜種)ではないことになったようである。生息場所habitatの分類カテゴリーがわかると、稀だったものがどんどん発見されるようになるということがある。たとえば、チョウが産卵する草の種類がわかると、産卵後の時期にその種の草を探せば、高い頻度で卵を見つけられる。生息密度はともかくとして、その道の事にとっては、稀なものではなくなる。てなわけで、絶滅種とされていても、或る種speciesに属する生物体が(生きて)存在していないということを言うことは、(同定が正しいとして)生物体を一個体でも発見すればそのまま生息(存在)していることを根拠立てできるのに対して、どういうわけか(どういうわけだろう?)、難しい。

2010年12月6日(火) 美術修行

2010年12月20日 01時10分01秒 | 美術/絵画
2010年12月20日-4
2010年12月6日(火) 美術修行
 
 没後120年 ゴッホ展/国立新美術館/1500円。券売り場で並ぶのを避けるために、手前のコンビニで当日券を買ったが、券売り場は空いていた。
 数十番乗り。9:58に入場してから、先頭へと急ぐ。出口から数えて4番目の部屋のVI. パリのモダニズムから見た。
 良かったのは3つ。
  緑の葡萄畑 0.8☆。
  サン=レミの療養院の庭 1.2☆(5m離れてみた場合)。上部の色合いが良い。図録181頁の図版印刷では、その輝かしさは汲み取れない。照明の問題。
   叢のなかの幹 1.0☆。まさに左側の二本の木の幹が良い。4m離れると迫力がある。191頁の図版は白っぽすぎ、それを見て脳内構築すると、似て非なるものになるに違いない。
 いずれも、音声案内に入っていない作品。渡された音声案内紙の21個ある図版の一つにペン先で触れると、音声案内が始まるという新方式。(重量が)軽いことも良い。
 (ゴッホ展半券を示せば、同日でなくとも、DOMANIが割引で見られることは、後に知ったこと。)

 大丸東京店10階美術画廊とアートギャラリーでは、入札競売の絵画展示。

学問修行 2010年11月27日(土)、28日(日)、12月4日(土)

2010年12月20日 01時08分03秒 | 生命生物生活哲学
2010年12月20日-3
学問修行 2010年11月27日(土)、28日(日)、12月4日(土)

2010年11月27日(土) 学問修行
 日本科学哲学会第43回(H22年度)大会/大阪市立大学。
 死体の数。個体性と生死。 シャム双生児という反例。

2010年11月28日(日) 学問修行
 日本科学哲学会第43回(H22年度)大会/大阪市立大学。

 
2010年12月4日(土) 学問修行
 総合地球環境学研究所公開シンポジウム「日本列島1万年の歴史からみた生物多様性と資源利用の知恵」/京都会館会議場。
http://www.chikyu.ac.jp/retto/osirase/retto-sympo_101204.htm

 内容
  0. 湯本貴和:趣旨説明
  1. 須賀丈:日本列島における半自然草原の歴史:人間活動の変化と草原環境の維持
  2. 児島恭子:開拓がもたらした北海道の資源利用の変容
  3. 佐久間大輔:里山の自然資源利用史に現れた持続と破綻、そして管理の役割
  4. 白水智:近世日本における山地資源の収奪と保全
  5. 総合討論:過去に学ぶ資源利用の知恵を未来にどう活かすか
 
 某ネパール料理店で某先生と。
  草叢〔くさむら、とも読むが、そうそう、だろう〕=glassland
  草原=steppe
     prairie
とのこと。steppeとprairieの違いは、気候の違いだったっけ?
  "The prairie (especially the shortgrass and mixed prairie) is an example of a steppe, though it is not usually called such. "
http://en.wikipedia.org/wiki/Steppe
と、Wikipediaにあるようだ。
  "Prairies are grasslands with tall grasses while steppes are grasslands with short grasses. "
http://www.ucmp.berkeley.edu/exhibits/biomes/grasslands.php
と述べるのもある。


2010年12月12日(日) 学問修行

2010年12月20日 01時05分25秒 | 生命生物生活哲学
2010年12月20日-2
2010年12月12日(日) 学問修行

 京都駅内でブランチ、きつねうどんとおにぎりとつけものの組みで440円。
 11:08、JR山陰線花園で下車。iPhoナビつつ、歩く。
 11:54、図書館を見学しようかな。ゲートはあるが、学外者は受付へ、とある。学外は紹介が必要とのこと。しかし、1500円で半年間利用できると言う。すると、250円/月。
 
 2010年度生物学史分科会シンポジウム「合成生物学と倫理」/立命館大学末川記念会館1F講義室(衣笠構内)。
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft12153/hisbio/frame_j.htm
 講演は、
  齊藤博英「生命システムの理解と制御を目指す合成生物学?その現状と課題」、
  米本昌平「合成生物学の論理とその社会的課題」。
  
 懇親会が終わり、いま嵐電帷子ノ辻。西院から阪急で梅田へと消えていった(、のはだれ?)

2010年12月19日(日) 難波近辺

2010年12月20日 01時01分50秒 | 生命生物生活哲学
2010年12月20日-1
2010年12月19日(日) 難波近辺

 家電量販店に行く途中で思い出して、亜蛮人へ。
 亜蛮人年末展/ギャラリー & カフェ 亜蛮人。1階と2階。幅広い年代の27人からの出品とのこと。
 世界網 web 上で知った闇鍋展というのに興味があったので行ったら、それは終わっていたが、熱意ある画廊主から話が聞けた。たとえば、淡路島から紅葉した木の葉をもちこんだ人がいて、それ対して逐次相互作用的に面白い展示ができたらしい。む、蓮花茶?

 
 レーザプリンタのトナー交換をすると、認識しないか、紙づまりになって、印刷できない。緑色のポッチみたいなのを捨ててしまったのだろうか。後でわかったのは、トナーを捨てたとき、ドラムユニットごと捨ててしまったのだった。ドラムに緑色のポッチがついていたのだった。想定外の1万円少しの出費。この際、OKIのカラー・レーザプリンタを買いたかったのだが。

 
 テレビ出演した料理人とかで、添加物を避けているだろうと思って、300円割引の弁当を某百貨店地下で買った。しかし、箱の底に、

  着色料(青1、赤3、赤102、赤106、黄4、……)
  保存料(ソルビン酸)
  グリシン、……、ソルビット、

とあった。思い込みは禁物。ちゃんと底の表示を確認しなければならない。

システム的分析 systemic analysis

2010年12月15日 11時04分23秒 | 生命生物生活哲学
2010年12月15日-3
システム的分析 systemic analysis

 一つの全体として捉えること。その方法と方法論。
 一つの全体を分析すること。
 一つの全体へと総合すること。

 八卦(二進)と七色(手頃な分類カテゴリーの数。あるいは、記憶の限界、あるいは存在論)。色即是空・空即是色、と、不即不離。
 
1. 構成分析〔組成分析〕 composition analysis
2. 構造分析 structure analysis
 構成要素間の研究
  →編制学〔編成学〕 organization study
  →全体学
3. 環境分析 environment analysis
  →法則性と条件
  →システム成立条件〔要件〕
5. 機構分析 mechanism analysis
  →メカニズム的アプローチ mechanismic approach
6. 一多性 university
  →universification 森羅化、一多化、ありとあらゆる化、……
7. システム全体の分析とシステム全体への総合
  網羅すること。分類すること。

 魔術数は7である、と今日まで伝えられている。
 4=中間点は、転換点であり、ゆえに隠されている(起源なるもの、または起源なること、の不可知性)。探究者は、それ、または、そこ、をひっぺがすことを試みる。
 分析は(物体の前では)不毛である、がゆえに、その行為は美しく、尊い。よって、何無網拿物(なむあみだぶつ=無という網で何でも物として捉えること)。

 結局、計算すること(って、結局のところ、何をしていることなのか?)、とどのつまりは降ろされた算法は、物(物体)と出会わなければならない。つまり、システム実装 implimentation。
 しかし、その前にシステムは成立していなければならない。




岡本光博 バッタもん 関連

2010年12月15日 01時48分26秒 | 美術/絵画
2010年12月15日-2
岡本光博 バッタもん 関連

 〔要入力〕
 
 
岡本光博氏のwebsite:
http://okamotomitsuhiro.com/

深萱真穂.2010.11.撤収された「バッタもん」.視覚の現場?四季の綻び 7: 16-17.

Makarova, Irina. 2010?.?. Louis Vuitton’s discriminating support for contemporary art. ArtAsiaPacific news.
http://www.aapmag.com/70news1.html

朝日新聞記事

カロンズネット編集.2010.11.岡本光博:BATTA MON returns.
http://www.kalons.net/index.php?option=com_content&view=article&id=4151%3A2010-07-21-02-22-48&catid=339%3Aexhibitions&lang=ja

〔CASで入手した文書〕

松井みどり.2002.2.アート:“芸術”が終わった後の“アート”.4+246pp.朝日出版社.[ISBN 9784255001326 / 1,400円+税].

小川雪.2010.10.4.ヴィトン社抗議で撤去 「バッタもん」再展示
http://www.asahi.com/fashion/article/TKY201010040112.html


油絵製作手順の分類

2010年12月15日 01時27分48秒 | 美術/絵画
2010年12月15日-1
油絵製作手順の分類

 フォーラム11(1999)『油絵アート 上達編:色』では、油絵製作の手順を、いくつかの(行為の?)段階に分けて説明しているが、作例によって異なっている。なお、いずれも静物画である。

A(ミル) B(骨) C(薔薇) D(ヴァイオリン) E(葡萄)  
下塗り   下塗り  下塗り   下塗り       下塗り
描き出し  描き出し 描き出し  描き出し      描き出し
描き込み  描き込み 描き込み  描き込み      描き込み
                 グレーズ          
           仕上げ   仕上げ       仕上げ


 描き出しと描き込みは、どういう意味なのだろうと思ったら、110頁に用語解説があった。
  「描き出し 絵の構図を決めて大まかな明暗を塗り分け、全体に固有色を置いた段階。」
  「描き込み 個々のモチーフの色合いを強めて明暗の幅を拡げ、立体感や質感を出す段階。」

 (なんか、描、の字が、猫が手を、つまり招き猫の姿に見えてきた……)

 「下塗り」と「仕上げ」は、無かった。
 グレーズは、その絵に特徴的な段階を設けたということになるだろう。描き込みのなかに入ると言えるかもしれない。
 明暗の塗り分けの大まかな段階と細かい段階ということが、描き出しと描き込みの区分であろうか。あるいは、固有色を置くことが描き出し段階の特徴で、立体感や質感を出すことが描き込み段階の特徴なのだろうか。立体感の無い絵画もあるから、質感のほうが本質的だと考えると、明暗と色と質感を問題とした分類ということになるのか。しかし、描き出しと描き込みという語感からは、完成へと向かうという視点からの分類のようにも受け取れる。
 
 絵はいつ完成するのか、あるいは絵画作者は完成とするのか、をアンケート調査して論じた本もある(要引用)。
 削ったり、ときには、あほらしと思って全面塗りつぶす場合もあるだろう。そのような段階も含めた動態的分類カテゴリーを構築するとしたら、どうなるか。

 大きく地と図(図柄)に分けると、
  地:地塗り→下塗り
  図:描き出し→描き込み→仕上げ

とできよう。ここで、「→」は進行方向を示す。
 なんでもありの抽象絵画では、地と図を曖昧にしたり(たとえばgessoと墨を偶然的にないまぜにする)、(一部ないし全部を)反転させたりする場合もあるだろう。

 
[F]
フォーラム11(編)〔斎藤一郎総括/赤塚美知子・小木曽誠・白川公康 作画など〕.1999.10.油絵アート 上達編:色.110pp.遊友出版.[1,890円] [Ab]

鯉杉光敏:宇宙の川1

2010年12月09日 00時51分37秒 | 音楽
2010年12月9日-1
鯉杉光敏:宇宙の川1

 ときには、宇宙的気分になってみませんか?

http://www.k4.dion.ne.jp/~rainbow3/koisugimusic/cosmicriver1.htm

===
鯉杉光敏 (1996.8.8-8.11):宇宙の川1(5分37秒)

Mitsutoshi. Koisugi: Cosmic river 1
  演奏:風間虹樹 Play by Nijiki Kazama
  音色:Roland SC88Pro: Fantasia

□ 宇宙の川1 cosmicriver1.mp3(5 min 37 sec; MP3形式: 128KBpsでencoded; 5.3MB)
   cosmicriver1.mp3 ダウンロード

接ぎ木雑種 関連文献

2010年12月08日 21時27分01秒 | 生命生物生活哲学
2010年12月8日-2
接ぎ木雑種 関連文献

 昔、20年ほど前だろうか、接ぎ木をすると、DNAが移動して表現形質が変化するといったような、日本語論文かあるいは日本語訳論文を読んだことがあった。
 最近、分子規模scaleの知見が出てきているのかもしれない。
 種〔たね〕のDNA配列は、どうなっているのだろうか。

[L]
Liu, Y-S., Wang, Q-L. & Li, B-Y. 2010. Gene exchange between cells by grafting: New insights into plant graft hybridization. Heredity 104: 1-2.
http://www.nature.com/hdy/journal/v104/n1/full/hdy2009115a.html

[S]
Stegemann, S. & Bock, R. 2009. Exchange of genetic material between cells in plant tissue grafts. Science 324(5927): 649-651.
[これの紹介が下記にある。
 「接ぎ木雑種」再見!!
 植物組織の接ぎ木における細胞間の遺伝物質の交換。Science 2009年5月1日号。
http://www2.hak.hokkyodai.ac.jp/hakbio/plantscience/graft_gene_transfer.html


祝! 風間虹樹「いのち。群舞。。」日本芸術センター第4回絵画公募展審査員賞受賞

2010年12月08日 01時59分54秒 | 美術/絵画
2010年12月8日-1
祝! 風間虹樹「いのち。群舞。。」日本芸術センター第4回絵画公募展審査員賞受賞

 日本芸術センターの絵画公募展は、
  1. 審査員はその都度公募されて決定され、
  2. 登録番号 entry numberだけがつけられて展示された各応募作品について、登録番号と作品題名が列記された紙を見て、
  3. 審査委員会も審査委員長も設けず、審査員どうしは議論することなく、各審査員は独立して審査を行ない(審査員名は審査結果公表まで公表されない)、同数の持ち点で各作品を採点・投票し、
  4. 事務局が集計する。

というようにして、審査結果が出されるようである。なお、支援する企業名も公表されないらしい。
 これらの手続きは、客観性と公平性を担保し、作品本位の評価を行なうためのようである。

 さて、日本芸術センター第4回絵画公募展において、

  風間虹樹「いのち。群舞。。」(S50を菱形に展示)が、審査員賞受賞
  風間虹樹「いのち、火走る。」(S50)が、入選

とのこと。祝。
 審査結果のpdfが得られる場所は:
http://www.art-center.jp/compe/index_kaiga4.htm

 「いのち。群舞。。」は、日本芸術センター巡回展の神戸会場と福岡会場で、
 「いのち、火走る。」は、日本芸術センター巡回展の神戸会場で展示される。

  ■ 日本芸術センター巡回展 ■
-第4回絵画公募展・第2回彫刻コンクール入選・入賞作品展示-

【神戸会場】2010年12月16日(木)~2011年1月23日(日)
        (12月29日~1月4日は休み)
 開館時間 10:00~17:00
 場  所 神戸芸術センター 2階と3階
      神戸市中央区熊内橋通7丁目1-13
     (神戸市営地下鉄新神戸駅またはJR新神戸駅から徒歩数分)
 入場料  一般400円、学生200円
      ※絵画公募展・彫刻コンクール入選・入賞作品展示


【福岡会場】2011年2月1日(火)~2011年2月28日(月)
        (日曜日と祝日は休み)
 開館時間 11:00~19:00
 場  所 福岡芸術センター 1階 ギャラリービアンカ
      福岡市博多区住吉3-1-18
     (博多駅から徒歩10分)
 入場料  無料
      ※絵画公募展入賞作品展示