私は電話が苦手である。電話となると、どうもうまく話ができない。これは、誰と話そうとも、どんな電話も、昔からそうである。
こんな私だから、教師という立場から保護者と電話連絡するときは、けっこう気が引ける。
単なる連絡のための電話でもそうだし、何か悪い報告をしなければならないときなどは、かなり厳しい。
きっと、私がこんな状態だから、電話越しに話をしている保護者の方にも、いやな感じをさせてしまっていたのではないだろうか。
私は考えた。
どうにか気持ちよく保護者と電話連絡ができないだろうか。
そして、ある攻略法を見つけた!これだ!
どんな電話の際も、その日にその子の印象に残ったことを、具体的に一つ伝える!
である。
「こうすけくん、今日の給食も楽しそうに全部食べていましたよ。気持ちがいいですね。」
「はるみさん、初めて2ケタのわり算が、自分の力で解けたんですよ。」
「なおゆきくん、ろうかで1年生の子に、走ったらだめだよと注意してくれましたよ。」
こういった、印象に残った姿を(できればよかった点を)一つ準備して電話するのである。
こういったことをしゃべるときは、教師としては当然うれしいことだし、テンションがあがる。学校での活躍を少し自慢気に、堂々と話せるものだ。(こんなわたしでも。)
そして、これを聞く保護者としても「突然なんですか!?」と思うかもしれないが、そのあとに必ずうれしくなる。自分の子の活躍を喜ばないはずがない。
そして、お互いに気持のよい電話となる。
コツとしては、
★必ず「その日」のことを「具体的」に、リアルで新鮮な情報を教えてあげる。
★電話の本件と全く無関係でも構わない。正確に伝えられるように、電話をかける前にその情報を準備しておく。
★単なる連絡のための電話なら、本件の前に伝える。
★何か悪い報告のための電話なら、本件の後に伝える。
「先生から電話」というと、普通は保護者の方も「何か悪いことかしら」とドキッとするものだ。
しかし、この電話の仕方を繰り返していると、保護者の方も、「あ、今日はどんなことを教えてくれるかしら」と、楽しみになるものだ。
本件とは全く関係のない情報だから、少しわざとらしい感じがするかもしれないが、それでもやはり子どものうれしい話題というのは、双方に気持がよいものだ。
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