どんな仕事も(スポーツや芸術もそうだが)経験を重ねるごとにその腕は上がっていくものだ。
教師もそうだろう。
やはり教師という仕事をしていて,よく感じることは「立場が人をつくる」ということだ。
「先生」なんて呼ばれるような存在ではないのにと,誰もが始めは自分のことを謙遜する。
しかし,おもしろいもので(恐ろしいもので),時間が経ち,経験を重ねると,すっかり誰もが「先生」と呼ばれることに慣れてくる。
そして,どっぷりと,いかにも先生のように振舞っている。
今回話題にしたいのは,そこにある落とし穴について。
経験を重ねてきたからこそ,気をつけたいことが,教師にはたくさんあると思う。
いくつかシリーズで紹介したい。
まず1回目の攻略法は,これだ!
自分の口ぐせを見直す!
である。
教師には,一人一人に絶対に口ぐせがある。これは絶対にある。どんなよくない教師にも,優れた教師にもある。
肝心なことは,その口ぐせを本人が自覚して使用しているか,そしてその口ぐせは教師の仕事をする上でどんな影響があるかまで自覚してるかどうか,である。
私が勝手にランキングする,教師の「頻発される不必要な口ぐせ」
1位「~しましょう。いいですか!」
2位「はい,それじゃあ,~」
3位「えーっとね,~」
その他多数
これらは,本当に多い。多すぎて,逆にこれらの言葉を全く使わずにしゃべれる先生の方がめずらしいと思う。
言うまでもなく,これらの言葉は不必要である。大変耳障りだ。私の経験からも,そのいらぬ言葉を言っている数秒がもったいないし,その言葉のせいでできるピントはずれの間がきらいだ。
経験を重ねた教師は,ぜひ振り返ってみたい。
「わたしには,どんな口ぐせがあるだろうか」
真剣に振り返るなら,録音してもよいし,他の先生に聞いてもよい。
一番リアルな回答は,子どもたちに聞いてみると返ってくる。「先生の口ぐせは?」
口ぐせがあったとしても,それが教育の理念から使用しているものであり,自分なりの一貫性をもっているならばいいと思う。
教師の言葉は,できるだけ少ないほうがよい。できるだけシンプルなほうがよい。
子どもに言葉を届けたいときは,言葉を削りに削って,残った真の言葉に精一杯の磨きをかけて届けたい。
なぜなら,相手は子どもだからだ。
理解力にも限界があり,言葉の影響を素直に受ける存在だからだ。
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