小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

もしお金を徴収することがあったら

2010-05-23 14:41:01 | 学級生活の攻略法

毎日の提出物については,先生が年度初めに指示を出し,習慣化されていくものです。

「必ずプリントはこの箱に入れなさい」

「宿題のノートは開いて,こちら向きに出しなさい」

すると,子どもたちは言われなくてもできるようになるものです。

朝,先生が教室に入ると,

「おぉ,きれいに提出物が並んでいるね!みんなきちんとできるようになったじゃないか!」

気持ちがいいものです。

しかし,もし何らかのお金を集めるということになったら,これは要注意です。

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他のプリントや宿題と同じ要領で提出させると危険です。

お金だけは,直接先生に手渡すことを徹底!

これは必須です。

「提出したと言う子の数と,封筒の数が合わない」

「提出したというのに見当たらない」

などのトラブルは本当に厄介です。

一旦行方が分からなくなってしまったお金は,もうどうしようもありません。

子どもを追及しても無駄です。

子どもにそこまでの管理能力を期待できません。

それにこんなご時世です。

お金の管理ができなかったということは,先生にとって,クラスにとって,学校にとって大きな問題となります。

だから,お金だけは,絶対に直接先生と手渡しで提出させ,「いつ,だれが,いくら出した」と,はっきりと記録を残すことですね。

「お金をもってきたときは,先生の机に出さず,朝の会で集めますから,そのときまでしっかり持っておきなさい。」と,前の日に言っておくといいでしょうね。

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※今では,学校に現金を置かないようにするために,こういったお金の提出をさせないところも増えてきていますね。


遠足で「先生,おんぶして」と言われたら

2010-05-22 09:15:56 | 「教師-子ども」関係の攻略法

昨日は本校も「春の一日遠足」でした。

これまでずっと雨続きだったのですが,昨日だけは天気があがり,計画通り実施できて何よりでした。

目的地の公園まで歩いて1時間ほどの道のり。

結構な上り下りです。

1年生の子は4年生のお兄ちゃんお姉ちゃんと手をつないで,とてもうれしそうです。

しかし,予想通り。大変なのは帰り道。

帰り道で体力の限界です。

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「先生,きついよ~」

「もう歩けな~い!」

「先生,おんぶして~!」

これらの訴えに一つ一つ「何いってるの。みんながんばってるでしょ」とか「もう少しだからね。がんばろうね。ほらっ」とか答えるのですが,こんな言葉に子どもたちはあまり励まされませんね。

「や~だ~!む~り~!」と,より強烈になってきます。

これが一番でした。

「ねぇ。先生もおんぶしてもらいたいよ」

こんな場面では,子どもの言葉に同調して,それ以降は取り合わず,そっぽ向く感じでいるのが一番効果的です。

この言葉に,ぐちってた子どもは

(そっかぁ,先生でもそうなんだ。がんばろう)と思うのか,

(ち,この先生に言っても仕方ないや。歩くしかないな)と思うのか,

不機嫌な顔のままですが,だまって歩きだします。(笑)

心理戦ですね。

おんぶを断るわけでもなく,ゲキを入れるわけでもなく,共感するだけ。

昨日はおんぶをせずに帰校できました。


学級通信がマンネリ化

2010-05-20 18:33:48 | 保護者への攻略法

毎日出す日報,毎週出す週報,先生たちもがんばって書いています。

基本的には,子どもたちの様子を知らせたり,今後の活動について知らせたりすることがメインではありますが,やはり読んでもらう方々のためにも,その各内容や書き方をいろいろと工夫したいものです。

家庭訪問に行くと,おうちの冷蔵庫に週報が貼ってあったりして,「お,貼ってくれている。こりゃしっかり書かないと…」なんて,気が引き締まったりもします。

しかし,長く書いていると,それらもマンネリ化してくることも多々あります。

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そのうち,あまり関心が高くない人は読まなくなってしまったりも。

そうなってしまうと,とても残念ですよね。

このマンネリ化を防ぐためにも,先生ももう一工夫が必要です。

時には新聞からの時事ネタを入れる!

「A大学では,理科好きの先生を育てるために,学生に様々な実験を楽しませる講義をスタートしたようです。4年2組の理科の実験を見ていると…」

「B小学校では,子どもたちの郷土愛を育む活動として,子どもたちが作る観光リーフレットを役場で配布しているようです。これを参考にして,わが5年1組でも…」

「口蹄疫感染拡大が止まりません。処分される何万頭の家畜の話をクラスでもしました。毎日の給食を思い,子どもたちは…」

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こうすることで,読んでもらう方々に「おっ」と,思わせることができます。

それに,「世間知らずの先生」なんて思われなくなります。(先生は,よくそう思われがちですから)

日報や週報に変化があり,先生に知性を感じさせるための一工夫ですね。

朝,出勤前にちらっと見たニュースを,そのまま書いてみてはどうでしょうか。


学級目標で,もっとがんばれるようにするために!

2010-05-19 18:43:38 | 学級生活の攻略法

今までにどんな学級の目標(学級訓・クラスのめあて)を掲げたことがおありですか?

よく使われる言葉としては

「元気に」「明るく」「楽しく」「笑顔で」「仲良く」・・・

高学年になりさらに気合いが入ると

「最高の」「努力」「幸せ」「We can!」・・・

どれもいい言葉ですね。前向きで,いいクラスにしたいという思いがこもっており,ワクワクします。

しかし,見方を変えると,あいまいでもあります。

何をもって「元気」?   何をもって「仲良く」?   何をもって「幸せ」?

どのクラスもこれらの目標に向かっていろんな策を練り,いろんなことにチャレンジし,奮闘する毎日を送っているはずです。

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しかし,がんばるからには,もっとはっきりとした目安がほしい。

どこまですれば達成したという,実感がほしい。

そのためにも

目標は,できるかぎり数値化する!

というのが効果的です。

掲げた大きな目標を,さらに具体化し,それを数値化するのです。

例えば

「元気なクラス」 → 1週間に3回は,クラスみんなで体を動かして遊ぶ!

「仲良しクラス」 → みんな,1日のうちに2人へ「がんばってるねカード」を書いてあげる!

「幸せクラス」  → 毎月の「幸せアンケート」で,クラスの合計ポイントが300pを超える!

こうすると,子どもたちも,目標達成のめやすがはっきりと分かり,そのために何をすればよいかが分かります。目標に向かってがんばろうという気持ちも高まるでしょう。

担任としても,自分の主観的な目から「元気なクラスかどうか」を評価すのではなく,数値をクリアできたかどうかで,だれもが納得のいく評価をしてあげらます。

さらに,その数値をクリアするための限定的な取り組みになってしまわないように,クラスの実態に応じて,いくつかの小さな数値目標を掲げるのもいいでしょう。

ちなみに,この目標数値化の攻略法は,クラスの目標に関してだけでなく,普段の授業や,委員会活動,清掃活動などにおいても効果的であると感じています。


先生 …そこに立たないで。

2010-05-18 17:55:53 | 授業中の攻略法

授業中、課題に取り組んでいる子のそばに行き、必要な個別指導をする場面は多々ありますよね。

今回考えたいのは、その際、先生はどの角度からその子へアプローチすればいいかということ。

子どもの正面からズカズカ指導する先生、背中越しに言葉をかける先生、いろいろといるのではないでしょうか。

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また,知らず知らずのうちに,先生にも癖ができてしまっているかもしれませんね。

重要なことは、この個別指導時の先生のポジショニングは、その先生の単なる癖ではなく、できるだけ効果的なものでなくてはいけないということです。

つまり

その子の特徴や、課題への取り組み方に応じてポジショニングを使い分ける!

ということ。

基本的には、以下のような使い分けが効果的だと感じています。

◆正面から指導する 

 …性格的に強気な子・その課題を得意としている子・集中できていない子

◆真横から指導する

 …性格的に弱気な子・その課題を苦手としている子・集中している子

◆真後ろから指導する

 …ちょっと手を貸してあげたいという場合のみ。 言葉は掛けない。

という3パターン。

なによりその子の立場になって考えてあげる指導の工夫です。

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私たちだって、集中して取り組んでいるのに、ドカンと正面に立たれたくないし、真後ろから背中越しにいろいろと言われても落ち着かないし、不安になるものです。

先生と子どもの関係は、それ以前に人と人との関係です。

何気ない触れ合いの場面についても、よりよいものを探っていくことは、教師の役割でしょう。